神家正成のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
感想として、万感という言葉がしっくりくる。
物語が進むにつれて、様々な思いが浮かび上がっては去っていくように感じた。
冒頭では自衛隊という作中の作り込みをし、小さな伏線を張りつつ、徐々に物語を加速させていく。
俯瞰して読んでいたかったが、途中からはただただ物語にのめり込んで、正に読まされてしまった。
さて、読み終わり、准尉のことが気がかりではあるが、
それよりも自衛隊とはなんだろうかと思う。
今まで深く考える機会すらなかったが、本書は1つのきっかけになり得ると思う。
就職先・仕事である前に、自国の大事な機関なんだと思う。災害時の活躍が記憶に新しいが、本来の役割は防衛である。
そんな自衛隊 -
Posted by ブクログ
ネタバレ南スーダンの自衛隊宿営地で連続する盗難事件を調査するよう命じられた、退官間近の亀尾准陸尉と部下の杉村陸士長。
日本から特別派遣されてきたオネエの警務官・植木一等陸尉も調査に加わるが謎の脅迫状や小銃弾の紛失という事件が次々と起こり、事態は予想のつかない展開となる…。
前半は自衛隊内部の階級や独特の習慣や言葉に引っかかることが多く、読み進めるのに苦労しました。
冗長と思えるほど隊員たちの日常生活や装備などの描写が細かく、それも読みにくい原因かも。
でも、ディティールが描写されることによってリアルな説得力のある世界が形作られ、現在の自衛隊が抱える問題をより明確に浮き彫りにしていて、物語に奥行きを与 -
Posted by ブクログ
ネタバレ元陸上自衛官の著者が描く、自衛隊内の窃盗事件を描く。
舞台は南スーダンに派遣された陸上自衛隊基地内。
私物の窃盗事件から弾薬の紛失事件へと発展し、それを調査するベテラン隊員と若手隊員の調査を追う。
アクションは最後以外にほとんどなく、基本的には窃盗事件調査がメイン。
この本を通して、自衛隊が枝葉末節まで規定するルールと現実を見ない上層部のおべんちゃらに付き合わされ、現場はがんじがらめになっていることがわかる。
また国民の目を過度に気にすると感じられ、主要な目的外の作業が多すぎると思った。
こんな枝葉末節にがんじがらめにされてしまうと本当に有事が起きたとき、自衛隊がいかに有能でも、自由迅 -
Posted by ブクログ
★3.5ですね。
いままさに進行中の国連南スーダン共和国ミッションへ派遣された自衛隊部隊を舞台にしたミステリー。
って言うか、『ミステリー』と言う意識はありませんでした。でも第13回『このミス』の優秀賞だったんですね。それを認識してもなお、あまりミステリーと言う感じはしません。むしろ、自衛隊の置かれた厳しい立場を、少しコミカルに描き出した小説という認識です。
だってねぇ、確かに推理小説の要素はありますが、それよりも、南スーダンに派遣された自衛隊の厳しい日常生活、国内でぬくぬくとしている防衛官僚に手を縛られた現地部隊、不穏な現地情勢・・・。2016年より、やっと法制度化された駆けつけ警護も