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Posted by ブクログ
著者デビュー作『深山の桜』は、第13回「このミステリーがすごい!」大賞優秀賞を受賞、第二弾が本作『七四』である。昔レコードでジャケ買いと言うのがあったが、この本は表紙買いである。読んでいる途中、七四式戦車が気になってYouTubeで動画検索していた。なんと最新式の戦車はタイヤで走るらしい。
後半の戦闘シーンは、拳銃じゃなく大砲であってほしかった。その辺りのこじんまり感以外は大満足である。主人公の女性自衛官が阪神淡路大地震で被災し、その時に助けられ託された自衛官の腕時計の謎が...最後まで引っ張る引っ張る。敵国の仕掛けたウイルスソフトを起点として、同期の自衛隊員5人の若かりし頃の思い出と、事件に翻弄される人間模様を描いている。
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装備品の開発評価を担当する赤川1佐が74式戦車の車内で遺体となって見つかった。遺書もあり初見で自殺として処置されそうな事件に自衛隊の警察、中央警務隊から警務職種の甲斐和美3等陸尉が派遣された。
甲斐3尉は違和感を感じつつも自殺の線を崩すほどの証拠を見つけられないまま結論づけられようとしていた。
一方自衛隊生徒として青春時代を送った坂本孝浩は退職し、プログラムの会社を経営していたが、防衛省の戦車のプログラムを請け負った親会社から一方的に契約を打ち切られ、会社の存続に絶望していた。坂本は機甲科の戦車乗りとして亡くなった赤木と青春時代を過ごしていたのだった。
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自衛隊の警務隊を描いた作品は少ないので、中々興味深かったです。加えて、主人公が女性幹部と言う事と、主人公の上官の幹部がなぜか言葉遣いが・・・?と言う所も、興味深い(笑)いい舞台設定です。
舞台設定はどこかしらコミカルですが、内容は中々シリアス。自衛隊の動機の繋がりが、悲劇につながると言う感じです。そこの描き方も良かったです。
上官の言葉遣いについては、伏線が張られているんですが、その伏線の回収はされていないんですよねぇ。幹部自衛官は、異動が多いので、中々一つのところを舞台にした物語は書きにくいかもしれませんが、少なくとも、伏線の回収を込みにした続編は期待したいです。
《追記》
ふと気になって、著者の前作『深山の桜』の情報を確認。やっぱりいました、警務隊の植木一等陸尉。そして、シスター東。なるほどね。
Posted by ブクログ
神家正成『七四(ナナヨン)』宝島社文庫。
自衛隊を舞台にしたミステリー。第一作に比べると読み易く、面白い作品になっている。主人公が自衛隊内の犯罪捜査を行う女性自衛官というのも奇抜で面白い。元自衛官という経歴の作家だけに、自衛隊の組織やアセットについての描写は相変わらずしつこいが、そこは大目に見よう。
完全密室の七四式戦車内で発見された自衛官の死体、防衛庁からの仕事を任されながらも倒産の危機に瀕するソフト会社の社長、そして、自衛隊内の犯罪捜査を行う甲斐和美三等陸尉。一見、バラバラな要素が次第に交わり、予想もしない方向へと物語は展開していく。
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