高岡香のレビュー一覧

  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    青春小説で言い表せない、私にとって至高の一冊だった。まず、自殺願望や殺意すら湧く片想いの心理描写に、溺れるように引き込まれる。純文学的で好みは別れそうだが、この繊細で赤裸々な心理描写ほど小説の極みだと。エリオの心に四六時中駆け巡る思慕が、痛々しいほど生で綴られていく。

    映画だと軽薄に見えるオリヴァーだが、本書の後半では、彼の葛藤や優しさが伝わる。父の言葉もより説得力があり、原作読んで良かったと実感。

    十二年後のシーンがすごい。愛の頂点に至って別れた二人にしかできない会話が聞ける。最後の一行まで容赦なく心に響き渡ります。

    0
    2025年08月30日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    切ない。二人が溶け合ってる感じがタイトルになってて良い。お父さんが素敵すぎて現実的ではないと思う。ほんと最後トドメの一撃感あって辛くなった。

    0
    2025年08月10日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    「放っておけば自然に治るものを、もっと早く治すために心の一部をむしり取ってしまえば、三十歳になる頃には心が空っぽになり、新しい相手と関係を始めようとしても相手に与えられるものがないことになる。」

    喪失と経過の向き合い方に正解が無いのが分かる。あるのはただパラレルのみで、干渉できない実感が首を絞める。

    戻れない青春。戻れないから青春。

    0
    2024年07月13日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    一読目 2021.4.27

    二読目 2024.7.14
    一読目の時、読感としては少し気持ち悪さが残っていた。それは性描写が沢山あり、エリオの考えてるぐちゃぐちゃな感情のすべてが分かってしまうことから来たものだと思ってた。

    それは感覚的なものであっても間違ってはなかった。けど、今回そう感じたことをより掘り下げて考えられたので、共有する。
    この小説は、かなり強いエリオの主観。
    更に文の精巧さゆえに、エリオの心理が私の中に溢れんばかりになだれ込む。そうして、自他の境界をうまく保てなかったことで、私は気持ち悪さを感じたのではないかと思う。
    今回ものめり込みはしたが前回ほどの気持ち悪さは感じなかっ

    0
    2024年07月14日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    映画では情景綺麗だな。音楽いいな。この世界観好きだなって感じてた。それもそのはずで原作ではこれでもかってくらいエリオの言葉(心情)が出てくるけど、映画ではそれがほとんどない。そもそもエリオは心の中ではキャパオーバーなんじゃないかってぐらいの情報量で溢れているのに、言葉に出すのはほんの少しだけ。だから傍から見たら映画のように言葉が少ないんだろうな。
    でも原作ではエリオの思春期特有の感情のぐちゃぐちゃ状態が延々と描かれていてそれがまた良かった。そしてエリオの感情の解像度がすごい。思春期って漠然とした不安に駆られたりして、それを言語化するのってすごく難しかったりするけど、そういう葛藤とか苦悩を17歳

    0
    2024年04月12日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    色んなかたの感想を読んでいたらもう一度、読みたくなりました。
    異国の風景をイメージしながら読みました。
    夏の一時、冷たい川の水や、太陽の降り注ぐ道、他にもいっぱいあるのですが、やめておきます。
    続編も読んで…ちょっと泣いてしまった。
    大好きな本です。

    0
    2024年01月13日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    映画とともに、じっくりと味わえる物語。美しくて泣きそうになる。どのページを開いても異世界にビューンと連れていってくれる。現実逃避もの。

    0
    2023年12月15日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    先に映画を見てから読んだ。ティミーエリオ実はこんなに感情ぐちゃぐちゃやったんやな。
    わかる〜〜〜〜〜( ; ; )って思う場面ばかりで読んでる私も情緒不安定になったよ。

    君の名前で僕を呼ぶこと、私は凄く素敵なことだと思った。
    実際好きな人を思い浮かべながら自分の名前でその人を呼ぶ振り?をしてみたら「こんな風に呼ばれたいな」とか「あの人が私の名前を呼ぶときこんな感じのイントネーションだったな」って思って、自分の名前なのに頭の中はその人でいっぱいになった。
    だからこそエリオは自分が呼ぶのではなくオリヴァーに呼ばれたかったのかも。
























    凄く素敵って書い

    0
    2023年11月09日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    美しい映像、美しい音楽、美しい男。
    映画版「Call me by your name」がとてもよかったので、原作を読みました。
    映画ではさほど描かれていなかったエリオの心の葛藤がよくわかります。
    エリオとオリヴァーが、駅で別れる描写、まるごと原作にはないです。映画でのこの描写もとても良かった一方で、全く書かれていないことで、私の想像力が掻き立てられとても悲しくなりました。映画のラストはオリヴァーが電話でエリオに結婚を告げ、暖炉に向かってのエリオの涙顔で終わりますが、原作はその後も少し描かれていて、「大失恋」だったかもしれませんが、原作のラストは悲しみの大きさは減らないにしろ、気持ちをストンと着

    0
    2023年08月13日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    “君と一緒にいるとき、他には何もいらない。君がいてくれたら、僕は自分を好きになれる。君と一緒にいるときの自分を好きになれる。世の中に真実というものがあるとしたら、それは僕が君といるときに存在するんだ。”

    0
    2023年06月19日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    この物語を表す最適な表現が見つからない自分の語彙力の無さ、知性の低さに悲しくなる
    美しい以上の言葉でなんと表現すればいいか分からない。“オリヴァー前“と“オリヴァー後“

    0
    2023年04月20日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    お気に入りの一冊です。
    文からチェレステ色がいっぱいに広がってくるのがたまらない。色彩豊かでとっても好きです。

    0
    2023年04月08日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    映画を観た時よりも、題名の意味が理解できた気がした。読んだ後、しんどくて胸の詰まるような思いがなかなか消えなかった。
    エリオの、悲しみが来る前に悲しみを予期しておく気持ちがよくわかるし、だからこそ父親の言葉にはっとさせられて救われた気がした。自分もエリオの父のような事を言える大人になりたいと思った。
    続編も絶対見る!!

    0
    2023年02月01日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    映画にはまったので、読んだ。
    映画をみたあとよむと、映画の一つ一つの場面の深さをしれる。なるほど・・・。みたいな。
    にしてもこれも自伝的な話なのかな。
    十代後半の賢い男の子が、恋に落ちる話。
    賢い者同士がとっっっても人を好きになるって、こういう感じ。
    会話が抽象的でとても良い。
    男同士だから、、こうなっていくのもわかる。それにしても切ない、とても切ない。

    0
    2022年09月24日
  • 時間の囚われ人

    Posted by ブクログ

    普通に推理ものとして面白かった。恋愛中心だと嫌だなと思っていたので、恋愛はこの巻ではアッサリした扱いになっていて推理小説として楽しめた。甘い甘い恋愛を求めている人にはちょっと違う本かも。なにしろ670ページあるし…。メインの事件が起きるまでにもかなりのページが進んでからになるし…。事件自体はなかなかグロいし…。つまり、表紙の女性からは連想しにくい展開でした。良い意味で。

    0
    2022年09月23日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    痛いほどの青い恋。恋することが十二分に描かれている、男同士だからこそその純度が高く思え、一夏の恋が尊く感じる。

    0
    2025年12月06日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    ひたすらに美しい。
    17歳だからこその純粋で繊細な感情。
    エリオから見たオリヴァーや周りの人、景色などの描写がとても好き。
    この本にもっと早く、できれば学生の時に出会いたかった。

    0
    2022年08月31日
  • 君の名前で僕を呼んで

    Posted by ブクログ

    夏のイタリアにいる気分になれた
    エリオとオリヴァーの会話は思慮深く、自分の生活や会話とは程遠く読んでいて学ぶものが多かった

    エリオが日記に、オリヴァーが夢で言ったことを夢とは書かずに記録して、未来の自分がそれを読んだ時一瞬でも現実だと思いたい という場面が特に好き
    記憶は自由自在だからこそ自分の記憶していたい様に記憶すれば良いと思った
    オリヴァーと20年後再会して二人が別の人生を歩んだ後も尚、お互いへの愛情、イタリアやローマでの思い出のひとつひとつ確かめあっていく
    二人が過ごした時間は他の恋人たちよりも短かったのかもしれないけれど、エリオの人生を丸ごと変えてしまった出会いをした事が羨ましかっ

    0
    2022年05月22日
  • 君の名前で僕を呼んで

    購入済み

    君の名前で僕を呼んで

    映画を先に見てから小説を読みました。

    映画と小説で多少違う部分もあり探すのも楽しかったです。

    少し表現の仕方が僕の頭じゃ理解できない所もありましたが。

    普段小説など読まないんですが、映画と同様小説も凄く良くて、読んで良かったと心から思ってます!

    感情移入しすぎて、何度も泣きました。2人は、相思相愛なのに。。。時代背景だと無理やり納得する様にしてますが、やっぱり………泣いてしばらくあのシーンの事で頭がいっぱいになりモヤモヤしてました。いや、まだモヤモヤしてます。

    エリオ側じゃなく、オリヴァー側ももっと見てみたいなぁと思いました!

    2人の思い出を見させてくれてありがとうございました!

    0
    2018年12月08日
  • 君の名前で僕を呼んで

    ネタバレ 購入済み

    映画のネタバレ含む

    映画のさらに後の時系列にまで言及されています。
    ものすごい余韻があります。

    I remember everything
    何一つ忘れない。
    僕はなんでも覚えている。

    映画の続編もあるらしいので楽しみにしています!

    0
    2018年10月13日