明石順平のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
弁護士である著者が115のデータから今日本経済が置かれている状況について解説した一冊。
本書を読んで様々なデータから今の日本の立ち位置や問題点などを知ることができました。
統計のからくりによっていい数値に見せていることや株価上昇の裏側にある経済停滞の問題など表面上ではわからない問題も本書で知ることができました。
また、賃金と物価が私たちの生活に大きく影響することや労働に対する問題も知ることができました。
そんな本書の中でも国債の大幅な発行増がもたらす影響や外国人労働者の実態などは印象に残りました。
本書で学んだ日本の現状を踏まえてこれから自分たちにできることをひとりひとりが真剣に考えて取り組んでいくことが大事であると感じた一冊でした。 -
Posted by ブクログ
5類移行後の’23夏に医療崩壊するとか書いてるけど、実際にはそうならなかった。こんなにデータを積み重ねて緻密に分析した人でも間違うんだ。コロナ=致死率が異常に高い正体不明の新型肺炎という見方から最後まで抜けられないのね。
コロナが始まった時から、パンデミックってどうやって収束するんだろうと関心を持って注視してたが、結局ウイルスが弱毒化して普通の風邪に変化する事で終わりを迎える事を学んだ。そうだとすると強い行動制限で流行初期の強毒株の感染を抑え込み、弱毒化した後で一気に感染を広げて集団免疫を獲得した中国式の対応が最も賢い事になる。問題は弱毒化するまで2年もじっとして待てるかどうかだが。
ワクチンは感染拡大防止には何の役にも立たなかったし、高齢者の致死率をほんのわずか(0.45%)だけ下げる効果しかなかった。しかもオミクロン以降の死亡者(全体の7割)は肺炎などのコロナ症状ではなく、持病の悪化が原因だという。一方でワクチンは2000名もの命を奪い過去最大の薬害を引き起こしている。コロナ死者の95.6%が60歳以上だったことを考えると、高齢者の寿命を数年伸ばすために若い人が犠牲になったと言わざるを得ない。
この他にもアクリル板とか、飲み屋の換気とか、効果の乏しい施策が数多くあったが、そういう検証こそ今やって欲しい。何よりマスコミの報道の仕方が適切だったのかも検証が必要だろう。
逆にアベノミクスがどうとかいう第六章に最大の紙幅を使っていて、コロナと関係がない事を何でこんなに力説しているんだろうと不思議に思ったが、著者の略歴を調べたらこっちが本業なのね。納得。 -
Posted by ブクログ
経済データ図表115。日本経済の時系列や世界各国との比較のグラフが多い。サクサク読めて、基本的なデータ(日本の状況)が理解できる。
日本の失われた30年の成長なし、賃金上昇なしの悲惨さと、国の借金漬けと高齢化の問題がよくわかる。
最期の締めも日本経済の将来について「名案はない」で終わる。
追記
著者の立場は反アベノミクスらしく、安倍政権下の賃金上昇・就業者増加・失業率減少、等の結果はアベノミクスの成果ではないとデータで主張している。
「アベノミクスは円安にしただけ。(産業別にみた就業者増加も)円安と関係なければアベノミクスによる好影響があったと言えない。」等との主張。この辺は立場によって異論があるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
書店で気になり購入。パラパラと見た感じでは、対話形式となっており、万人向けの簡単な本かと思っていたが、読んでみると予想より内容が深く、勉強になった。過去の歴史から現代までの流れを図表を用いて解説されており、勉強になった点も多かった。
働くときに知っておきたいというのは間違いなく、有益な情報も多かったが、ただ日本の悪い部分だけを抽出した感は個人的にあって、文脈があまり好きではなかった。私も20代であるが、単にこの本を読むだけだと、希望は持てなくなってしまうのではないかと印象を持った。
ただ色んな視点からものごとを見るためにも、勉強になる本ではないかと思う。 -
Posted by ブクログ
この本も類書ですでに指摘されてきた日本財政の未来について書かれた本ですが、私が読んだところでは以下の2つの特徴がありました。
一つ目は、述べられていることが調査可能なデータに基づき、それを多くの図表で解説してある点です。本によってはデータの出所を巻末に明示しただけで、結論や推察したポイントのみを書いているものもありますが、理系出身で実験データを元に何が起きているのかを考える癖がついている私にとっては、この本の著者の明石氏の本は初めて読みましたが、納得感がありました。
二つ目は、データが残っていないということで、私にとってはブラックボックスに包まれていた太平洋戦争前後の経済データが示されていた点です、このデータを見ると、それまでの通貨・紙幣の価値が100分の1になってしまった等と定量的に理解できて良かったです。
以上を踏まえた上で、本の後半には日本財政の未来について予測が書かれています。コロナが蔓延している中、これを理由にして何でもありの状態に数年以内になりそうな気がします。自分で決断して数年後に起こることに対して冷静に対処していきたいと思いました。
以下は気になったポイントです。
・10年国債だと10年毎に6分の1ずつ返していく、こんなにゆっくり返すので借金がたまる(p18)
・大学卒業者に占める就職者の割合は、バブル崩壊前(1991)までは概ね上がり続けていたが、それ以降は急降下して一旦止まって(95−97)1999年から2003年にかけて55%程度に落ちている、この時期は就職氷河期と言われている(p86)
・バブル期の国内銀行貸付金残高は1997ねんには475兆円のピークを記録、それ以降減少に転じているが銀行破綻のピークと重なる。名目GDPも同じである、1997ねんに523兆円、リーマンショック2009年が470兆円、2015年で500兆円(p89)
・減税を繰り返した上に、総合課税でなく分離課税(株の売買は対象とならない、例外措置で適用)までしたので、所得税は国債的に比較して少ない(p118)大企業が持つ子会社からの配当金には課税されない、理由は子会社は(日本国以外で)法人税を払って残金から支払われるので二重取りとなるから(p120)
・日米マネタリーベースの対名目GDP比較は、2012年以降、アメリカ比較でもすごく大きい。2017年で日本は87%に対して、アメリカは20%程度。日本の金融緩和の規模は超異次元である(p134)マネタリーベースが増えているにも関わらず、マネーストックは変わっていない、これはお金を借りたい、という需要がないということ(p140)
・1954年の製造業名目賃金を100とすると、1970年には500、実質賃金は200以上、消費者物価指数よりも大きい(p147)
・日銀国債買入総額は2012年度は25兆円程度であったが、2015年には70兆円、日銀がいなくなれば日本の国債価格が大暴落するのは確実である(p159)
・2016年12月8日に内閣府はGDPの算出方法を変更し、それに伴い、1994年以降のGDPを全て改訂して発表した。(p162)持ち家の帰属家賃はGDPの1割程度を占める、帰属家賃とは、自分の所有する家について、発生したことにする家賃である。(p177)
・日本は新円切り替えを行ったのちに、厳しい増税、財政緊縮を行ってインフレが終息した。(p235)
・金本位制をとっていた時、当時円と金の交換比率は日本の実力に見合っておらず、円が高すぎる(50ドル=100円)であった、金本位制をやめることで金の量の制限を受けなくなるので通貨を発行できて円安(20ドル=100円)となった(p239)
・1939年に価格等党政令を施行することで物価が無理やり押さえ込まれていたが、戦争が終わると物価は急上昇した。1945年を100とした卸売物価指数は、1949年には6000、1951年には1万となり、100倍近くになっている(p245)
・政府債務残高対GDPは、1944年に200%を超えていたが、1946年には一気に50%に落ちている、戦後の極端なインフレにより借金を大幅に減額することに成功した(p246)
・日本の世帯数は2023年にピークを迎え、そこから減少へ転じていく。他でカバーできない限り、実質GDPも落ちていくことになる(p275)
・現在の日本政府の溜まりすぎた借金の処理方法(財政の立て直し)は、1)増税と緊縮財政、2)経済成長、3)極端なインフレである(p276)
2021年1月17日作成 -
Posted by ブクログ
日本の財政が心配だ!アベノミクスは失敗だ!金融緩和やばい!という本。
経済理論には首を突っ込まず、あくまでも国家財政面から心配をする本。
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この著者は強烈な財政再建論者ということになる。消費増税にも賛成なわけで。
上念、高橋、黒田、、いくらでもいるリフレ派、マネタリズム派への批判。
あとマネタリズム批判だが財政出動派のリチャード・クーへの批判。
とにかく財政がこのままでは心配だ!増税して出血を止めて再建しないと!というのが著者の意見かと思う。それはそれで弊害があるはずなのだ。
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高度成長期の黄金時代を夢見てはいけないのと同じく、健全な借金ゼロの国家財政もまたありえない、そういう新常態の時代がやってきてるのかなと思う。
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現実化しなかったリスクは語られないわけで、日本の積み重ねてきた失政は結果論というか、誰がやっても、違うことやっても、同じような境遇になってたろうなとは思う。