栗沢まりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
子どもの貧困という言葉をニュースで見たことはありましたが、そこには私の想像以上の事があると思います。
フィクションですが、こうして小説で子どもたちの思いを疑似体験する事は、考えるきっかけの一つになりました。
作中にも出てきますが、まだまだ子どもの貧困って理解していない人が多いんだと思います。
私の職場にも、「一日中ご飯を食べない日がある」と言っている子が遊びに来ます。正直、体臭もキツイです。
その子が帰った後に、他の職員に、
「ご飯を食べてないって言ってたけど、貧困家庭なのかな?」と何気なく言ったら、笑いながら、
「貧困?今貧困って言った?wひどくないw?どんだけw」
と冗談のように受け止められてしまって、こういう人がまだまだ多いのかもしれない と思いました……。
なので、小説で現状を広めていくこともとても大事だと、改めて思います。
最初から貧困家庭の子ももちろん辛いでしょうけど、主人公のように最初は普通の家庭だったのに、急に貧困家庭になってしまうとさらに辛いでしょうね…一般的な幸せを知っているだけに…。
こういう子を増やさないためにも、妊娠、出産はもっときちんと考えて欲しい…。
こういう現状も小学校から子どもたちに教えていってほしいな…。
じゃないとこれからもっともっと不幸が世の中に蔓延しそうで。
お金があるから必ず幸せ、ではないけど、幸せになる為の勉強にもお金がいりますから、親になる人たちはもっと考えて欲しい…
って、小説のレビューではなくなってしまいました。
小説は、とても良いです。
ただ、場面の切り替わりの部分が、1、2行ぐらいの空行だけで次のシーンに行くので、最初戸惑いました。
あれ?今まで家にいたのにいきなり外?みたいな。
シーン切り替わりの空行に「1」とか「***」とかサブタイトルとかあったらもっと読みやすかったかなと
でも後半は慣れましたので、気にならない方は全く気にならないと思います。 -
購入済み
泣いたかな
泣いたかな。
現実的には身近にはなくて。ふるさと納税とかのプログラムで支援したりはするけど。この作家はSOS
を口に出せない子供達のそばにいたのかな。
主人公のその後を見たくなりました。 -
Posted by ブクログ
中二の時、気に入らないクラスメートをイジメていた『穂花』。でも、三年になったらクラス中から無視されるよになってまるで透明人間みたい・・・「友達なんかいない」小林深雪
クラスは違うけど仲の良い幼馴染の『加部慎太郎』。彼のクラスには顔に痣のあるいじめられっ子の男子生徒がいる。誰も名乗り出ないアンケートを取り続ける先生。でも、初めて✖がついた、そう加部慎太郎は言った・・・「これは加部慎太郎に送る手紙」戸森しるこ
「どうせ私なんて」その言葉を口にする度中学生にループしてしまう『詩織』。イジメている三人組から逃げて屋上でお弁当を食べていると、同じくイジメられている『弥生』と知り合う。『今』が終わりが来ることを知っている詩織は、『今』しか知らない弥生の為に、彼女を救おうと奔走する・・・「転生☆少女」吉田桃子
英語ができなくて先生に」バカにされている『僕』を、クラスのみんなもバカにしている。みんなから無視されている『吉田君』よりはましだけど、彼だけは僕に英語を教えてくれる。
長縄大会で回し手に選ばれ認められたようで張り切っていたけど、リーダー格の『小野寺君』から跳ぶのが苦手な宮田君に休むように言うように指示される。『一致団結』って何?・・・「イッチダンケツ」栗沢まり
イジメをテーマにした四編のアンソロジー。
イジメに苦しんでいる子はもちろん、イジメている人や消極的に関わっている人にも読んでほしいな。だって、イジメって本当にカッコ悪い。
死にたいと考えるほど苦しんでいるのなら、一時避難として逃げるのも正しい選択。それだってとっても勇気がいることなんだし。でもそのままじゃ、結局割を食うのは当人。そんなのはおかしい。ここからは大人がしっかりと対処してあげないといけない。「大人の言うことなんて信用できない」そんなこと言わっれっぱなしじゃ悔しいじゃないですか、大人の皆さん。 -
Posted by ブクログ
経済的に困窮している家庭がいくつか出てくる。主人公の中学生の麻美の家庭もそんな家庭のひとつ。父と離婚した後、母親が精神的に病んでしまい、部屋が汚くて食べるものも着るものも欠いている。
フィクションだが、経済的にも精神的にも自立できていない家庭の子どもたちの現状がよくわかる。子どもを取り巻く先生や同級生や見ず知らずの大人たちは、貧困家庭に育つ子供たちの背景を理解しないで阻害したり批判的だ。
そんな中でも、無償の愛を注ぐ、学習支援塾のまなびーに出会うことで、麻美は変わっていく。
近年、子ども食堂が話題になっているが、この本を読んでその価値を改めて認識した。
私は大人として、自分の行動を振り返ったが、中学生はどう読み感じるのか、正直分からない。 -
Posted by ブクログ
貧困家庭の児童生徒が主人公の小説で、これまでに身近にはいなかった世帯の話題ですが、その置かれている状況の凄まじさに怯まされることが多々ありました。
片親でありながら、親は精神的な問題で働けず、家はゴミ屋敷、食事は学校での給食のみ。支援団体の取り組みは「哀れみで、ほどこそうとしているのでは」とプライドを傷つけられるように感じ、非行少年のグループでの「遊び」には道徳的な抵抗があって心から楽しむことはできず、あまりの生きづらさに、まるで「ぬけがら」のように心を殺して日々を過ごす彼女の姿に、やるせない気持ちを抱きます。
日本の平均的な世帯からは大きく乖離した状況であるが故に、その実態を想像することが難しく、簡単に「貧乏だから」などと心無い言葉を浴びせられることも少なくないのも、読んでいて辛くなります。
一方で、彼女の救いとなったのは、支援施設「まなび〜」での美味しい食事と、彼女の話を正面から受け止めて答えてくれる塾長の存在でした。
教員が生徒の気持ち、感情を全て正確に把握することは困難ですが、きちんと向き合う姿勢を通して、信頼関係を築くことが(理想論ですが)やはり大切だし、意識して行きたいと思います。
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Posted by ブクログ
海外の作品はかなり果敢に厳しい問題に挑戦するけど、日本のYAは学校で読まれることを配慮してか、厳しい問題もソフトに描く傾向がある気がしているが(『カーネーション』『小やぎのかんむり』など。岩瀬成子は例外)、これは、日本の貧困家庭をかなりリアルに描いている。(一般向けなら厳しい現実を描いた作品はいくらでもあるが、この本は児童文学、つまり子どもに読まれる前提で書いている。)
主人公は両親が離婚し、母と暮らすが、母の精神状態が悪く、家事も仕事もできない状態。狭い家に男を連れ込むこともある。
貧困とネグレクトが一体化すると、とたんに大人社会の闇が接近する。女子は売春し、男子はチンピラになり、児童は放浪し、万引きする。最近になって「子どもの貧困」なんて言われだしたけど、いつの時代にもこういうことはあった。多分ほかの国でも同じだろう。しかし、貧しい国ならいざしらず、国家としては豊かな日本が、こうした子どもたちの救済に乗り出さないのは異常だ。
この本でも食事を与え、勉強をサポートするのは民間のボランティアだ。こういう善意の人々に頼って良しとするのではなく、きちんと行政がサポートしなくては。
食欲に負けてサポート団体に行き、少し将来に光が差してきた主人公に比べ、18になったため何のサポートも受けられず、売春で身を立てなければならない優香のことを考えると胸が締め付けられる。(たった一人田舎の祖母に引き取られた和馬も、将来グレる予感大。)しかし、これが現実。すべての人が救われるわけではない。
著者は公立中学の教員だったとあるから、きっとこういう現実を目の当たりにしたのだろう。甘くない現実と同時に、夢物語ではない希望も描いた作者に拍手を送りたい。