モートン・ハンセンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
不確実・カオス的な環境下に置かれながら、業界平均と比べ10倍以上の成果を長期に出し続けている企業である10X型企業がどのようにして生まれたのか調査結果を書いた一冊。
どんな状況下でも着実に歩みを進める20マイル行進、確実に精度調整済みの大砲を放てるだけの裏付けをとったり、リスクには直面しているが、それに対応できるだけのバッファーを準備していることやSMaCレシピをつくることなど前3作同様に著者ならではの表現で書かれており、非常に勉強になりました。
また比較対象企業としてアップルが挙げられていますが、スティーブ・ジョブズ以後の戦略についても解説されているところも興味深いものがありました。
本書では南極探検家のアムンゼンとスコットや登山家のデビッド・ブリーシャーズの話から各企業の話に展開しておりその点も理解が深まる一助となりました。
あと、巻末の訳者の著者とドラッガーとの比較も非常に興味深いものでした。
本書では前3作で紹介された概念との比較に関しては本書ではあまり出てこないのですが、SMaCレシピを守り抜くところや運に対する考え方は前3作に繋がるものがあるとも感じました。
本書の調査対象期間以後にも9.11テロやリーマンショックなど未曾有の出来事が起き、平穏な時代が永続することがない世の中で、本書を含む全4作の概念を守っていき、失敗してもそこから教訓を得て、そして自分の意志で偉大なる道を選ぶことが生きていくうえで重要であると感じました。 -
Posted by ブクログ
VCの第4作は「不確実かつ不安定な環境下で偉大さを実現した企業の特徴」がテーマ。
シリーズの1と2と立て続けに読んだ時の衝撃があまりに大きかったため、その時ほどのインパクトはありませんでしたが、良書であることに違いはありません。
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偉大な企業(10X企業)のリーダーは、取り立ててリスク志向で大胆、創造的というわけではない。
イノベーションが成功の鍵というわけでもなければ、運に特別恵まれているわけでもない。
10X型リーダーの行動における特徴は、以下の通り。
1.狂信的規律:一貫した価値観・目標・評価基準を持ち、行動がぶれない。
2.実証的想像力:不確実な状況にある時、科学的に実証できる根拠に頼る。観察・実験し、事実と向き合う。
3.建設的パラノイア:常に最悪の状況を想定し、準備・有事対応策を怠らず、安全余裕率を高める。
それに伴い、企業が取る行動パターンは以下のようにまとめられる。
1.「20マイル行進」:状況が悪い時も良い時も着実に同じ距離を前進する
2.「銃撃に続いて大砲」:小さな実験を積み重ねてから大きな勝負に出る
3.「死線を避けるリーダーシップ」:常時「もしこうなったら?」と(ズームアウト、ズームインしながら)自問する
4.「SMaCレシピ」:具体的であり、整然、そして一貫した姿勢をとり続ける
これらの行動パターンの実行する上で不可欠となるのが「レベルファイブ野心」である。
人を魅きつける野心を持ち、世界を変革しようとする大きな目標を持っているリーダーであることが、混沌とした現代社会の中で秀でた企業になるための条件となる。
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成功の秘訣は環境でも、運でもなく、結局は「人」ということでしょう。
企業経営、起業だけではなく、VCシリーズは個人の生き方にも大きな示唆を与えてくれます。
4冊を一通りを読んでみて、各巻を評価するなら(好きな順番を付けるとするなら)「2>1>>>4>3」という感じでしょうか。1&2があまりにも良すぎました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ企業価値を業界平均の10倍に成長させた勝ち組リーダーを
10EX-er(テンエクサー)と呼ぶ。
その3要素
1.狂信的規律 :行動の一貫性を保つ。
長期にわたって自分の打ち出す行動により、
「一貫性」を保って自社の「独自仕様」に基づく「工程表」に準拠し、
厳しい状況下でも「達成」させる。
良い状況下では「自制」する。
2.実証的創造力 :実証できる根拠を築き創造する。
飛躍的イノベーションや天才的予測ではなく、
「低コスト」「低リスク」「低拡散」の三条件を満たす実証的テストで大量に確認し
失敗に学んでから、経営資源を集中させる。
3.建設的パラノイア :死線を避けるためい、最悪の状況を想定し準備を怠らない。
確実に未来を予測するのは、不可能と認識し、
「バッファー」を用意する。
「リスク」を抑える。時間軸で管理する。
「ズームアウト・ズームイン」で常用を察知する。
運で成功するのではなく、レシピに従って、自分の意思で行動する人が運をつかむ。 -
Posted by ブクログ
◼︎学んだ大切なこと
★今すぐ活かせそうなこと
第2章 10X型リーダー
・生真面目で洞察力に優れる10X型リーダーは、不平を言わずに「不可抗力に必ず直面する」「正確に先行きを予測できない」「何事も確実ではない」という現実を受け入れる。
◼︎10X型リーダーは主要行動パターン3点セットを備えている
1.狂信的規律
一貫した価値観、一貫した目標など「行動の一貫性」を示す。まるで偏熱狂のように目標に向かって突き進む
官僚的規制とは異なり、自ら目標に向かって進むこと
2.実証的創造力
不確実な状況に対し、社会通念や権威筋から手がかりを探らず、科学的に実証できる根拠を頼りにする。
実証的な基盤を築くからこそ、大胆で創造的に行動できる。
3.建設的パラノイア
最悪の状況を想定して日頃から準備を怠らず、有事対応策を練り、安全余裕率を高める。
★レベルファイブ野心(第五水準)
自己を超越した大義を達成したり、偉大な企業を育てたりするのに不可欠な情熱
10X型リーダーは、世界を変えたり、社会に貢献したりすることが原動力になっている。
◼︎第3章 20マイル行進
・長期にわたって並外れた一貫性をもって「工程表」に準拠する
厳しい状況でも高い成果を出す。快適な状況でも自制する。
・特徴
1.明確な工程表
2.自制心
3.企業ごとの独自仕様
4.他力本願ではなく自力達成型
5.ゴールディロックス時間(短すぎず、長すぎず)
第4章 銃撃に続いて大砲発射
・銃弾は「低コスト」「低リスク」「低ディストラクション「気が散ること」を満たす実験。
・10X型リーダーは何が実際に有効なのか検証するために銃撃に頼る。その後大砲を発射し、そこに経営資源を集中させる。
・標的に命中しない銃弾を大量に撃つ。どの銃弾が命中するのか、命中した銃弾のうちどれが成功するのか分からないから。
・精度未調整の大砲を発射すると大惨事となりかねない
・企業買収は銃撃としても有効
・創造力と規律を、併せ持つことが大切
第5章 死線を避けるリーダーシップ
・建設的パラノイアの主要3手法
1.突発に備えるため十分な手元資金でバッファーを用意する
特定の危機が起きる確率は1%かもしれないが、不特定の危機が起きる確率は100%近い。
2.リスクを抑える
最悪のシナリオは何か?
死線リスク(企業に深刻な打撃を与えるもの)
非対称リスク(損失が利益よりも大きいもの)
制御不能リスク(自力でせいぎできない不可抗力)
3.ズームアウトを続いてズームイン。状況変化を察知し、効果的に対応するために徹頭徹尾用心深くなる。
・状況を見守る時間があるならばそうする。
◼︎第6章 具体的で整然とした一貫レシピ
・SMaC
具体的(Specific)
整然としている(Methodical)
そして(and)
一貫している(Consistent)
・レシピ内容は明確、具体的。「何をやるべきか」「何をやってはならないのか」について明示しており、会社全体が業務改善に取り組めるよう作られている。
・環境にあわせて自ら変化するより難しいのは、
1.何が有効なのか見極める
2.それがなぜ有効なのか理解する
3.いつ変化すべきか知る
4.いつ変化すべきでないか知る
レシピ作成
1.あなたの会社が達成した成功例をリストアップ
2. 経験した失敗例
3.成功例と関係している具体的実践法は何か
4.失敗例と〜
5.なぜこれらの実践法は重要なのか
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Posted by ブクログ
・外部環境のせいにしない
・きたる不運に備える。人生不確定
・自分の意思で偉大になる
・一貫した価値観を持つ
・外部環境の変化に影響されない、マイペース
・常に備える、リスクヘッジを考える。動くと決めたら迅速に。アムンゼンのように準備を怠らない
・幸不幸は成功と関係ない
・大胆、未来を予測する力入らない。ビジョナリはいらない。未来を予測し備えよ、はうまくいかない。ビル・ゲイツはos2がうまくいくかどうかは自分に予測できないことを理解するほど頭がよかったからwindowsで成功した
・イノベーションは必須ではない。イノベーションが起きたときにそれをスケールさせることが大事
・死なないことは必須
・大砲を打つ前に鉄砲で低リスクで試してから大きく投資 -
Posted by ブクログ
偉大な企業とそうでない企業の違いは何か、という一貫したテーマを追求し続ける著者の最新作。より不確実性が増した今日の経営環境においても揺らぎない高業績を長年維持している7つの企業と、同業種・同環境において成功しなかった企業との比較により、偉大な企業(10x型企業)に共通する要素を新たに導出している。
本書によれば、突出したイノベーション力をテコに、果敢にリスクテイクし、猛スピードで突っ走るという成功企業のイメージは、実は一時的・限定的な側面に過ぎず、より長期的・多面的な分析から浮かび上がる真に偉大な企業は、むしろ強い自制や地道な実験、周到な準備などによって可能な限りリスクを最小化した上で、確実に勝てるゲームにのみ投資しているという。
ただし、単に保守的な経営が成功するということではない。守るにせよ攻めるにせよ、常に最適な行動ができる偉大な企業の根本にあるのが、本書の副題でもある「自らの意志」、つまり主体性である。偉大な企業は長年にわたり、どのような状況下でも常に主体的に考え、非常に高い次元において様々なトレードオフを解決し続けている。言われてみれば当たり前のように聞こえるが、結局のところ、偉大な企業をそう簡単に模倣できない要因はそこにあるのだろう。