向井和美のレビュー一覧

  • 読書会という幸福

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    自分自身も素晴らしい読書会の場と出会えて、本を味わう幸福感にとても共感した。

    翻訳家ならではの視点も面白かった。

    自分自身、アメリカ文学を専攻していた大学時代、今のような気持ちで本を読めておらず、読書には人生経験が必要というのも納得できた。

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    2025年09月12日
  • はじめてのフェミニズム

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    翻訳ではあるが、フェミニズムに付いて歴史から現状から議論になっていることまで、複雑な様相をうまく整理していて書いている。支配、権利、仕事、女らしさ、セックス、文化といくつかの部分に分けて説明しているのでわかりやすい。フェミニズムやジェンダーについて卒論を書く場合には大いに役立つであろう。

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    2025年08月26日
  • 読書会という幸福

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    プリズン・ブック・クラブの翻訳もされている、向井和美さんのエッセイ。読書会に三十年以上参加されていて、読書会の魅力を語っている。うんうん、分かる分かる!という内容で、やっぱり読書会って良いなあと思える。「読書会を成功させるヒント」も参考になる。

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    2024年05月06日
  • 哲学の女王たち

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    ネタバレ

    【女性哲学者20名の経験と功績】
    考えてみると有名な哲学者のほとんどが男性だ、というところから、編集者の2人の女性が、重要な思想的功績を残す20人の女性哲学者を紹介。それぞれ、また20名の女性筆者によって書かれている。翻訳者も女性。

    ・・・

    遡ること紀元前、プラトンの時代から、今日にも生きる現代の哲学者まで、ほぼほぼ欧米人(他は、中国、カシミール(?)ナイジェリア、レバノン系アメリカ人)、なのだけれど、いろんな時代と場所を少し旅した気分になった。ランダムに出てきたように感じるアジア系哲学者については、私もまったく知らないのだけれど、アジア人としては、このアジアバージョンができたら面白いなー

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    2024年04月19日
  • 読書会という幸福

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    本書のレビューを書く前に、とても情けない身の上話をさせていただく。
    私は2年前に社内読書会を立ち上げて、月に3回のペースでスケジュールを組んでいるが、参加者が集まらない。そしてメンバーが定着しない。ドタキャンする人もいる。いつも最低4人集めるようにしているが、予定通り開催できるのは2回に1回程度。いろいろな人に声をかけて、宣伝メールも送るのだが、無視されることも多い。自分よりずっと下の後輩社員にすら、無視される。職場の中で、わざと私に聞こえるように「読書会?そんなもの出て意味あるの?飲みに行かない?」「読書会って、意識高い系を狙ったねずみ講なんでしょ?」と大声で話す輩もいる。

    もともと神経は

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    2023年08月26日
  • 読書会という幸福

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    この本を読んだら、読書会を体験してみたくなっちゃいますよね〜。

    他の仲間と読むことで、自分1人では気づかなかった視点を得られたり、自分の中で必ずしも十分に形成されていない思いが、他の仲間の話を聞くうちに化学反応が起きて具体的に表現出来るようになるという体験について、著者が自らの経験を通して語ってくれる静かで熱い内容。

    早速、会社近くの本屋さん主催の読書会に登録して先日第一回目がありました。ドキドキでしたが、1つの共通した課題本が皆の拠り処。



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    2023年07月17日
  • 読書会という幸福

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    翻訳家、司書。参加した読書会で読んだ本は35年で180作品。読書会を通じて触れる古典文学そして読書そのものの魅力。

    読者という極めて個人的な行為が読書会という集団行動を通じて変化する。何とも面白いことだ。取っ付き難い古典文学も毎月の課題として数年かけてみんなで読んでいく、しかも自分では気づかなかった解釈や魅力も堪能できる。

    巻末に実際に読書会で題材とした作品のリスト付き。これだけの作品に触れた人が羨ましい。

    読書会を探して参加してみたくなる間違いなしです。

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    2022年11月28日
  • 読書会という幸福

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    コロナ禍の中で友人とzoomで一つの本を一緒に読む、という体験から読書会に興味を持ち、晶文社「読書会の教室」を読んで、ますます、もっとやってみたいモードが高まっているタイミングでの岩波新書。題名も「読書会の幸福」ってホンワカムード。でも中身は超ハード。のっけから子供時代が両親の不仲で地獄だった話。文体も柔らかくて、しかも読書会の体験記や読書会の運営のノウハウや、読む前にこちらが期待していた構成もちゃんと盛り込まれているのですが、そういう気軽さを覆いつくす、本と人生の熱い物語。著者の人生。なにせ「もしかしたら、わたしがこれまで人を殺さずにいられたのは、本があったから、そして読書会があったからだと

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    2022年12月19日
  • 知らない人に出会う (TEDブックス)

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    見知らぬ人と話すことはその人の人生に少しだけお邪魔すること。まさに読みたかった内容の本だった。

    私はよく、ふらふらと当てもなく町を歩いたり海をお散歩したりする。知らない人と話すことが大好きだから。
    名前も知らないその人の暮らしや仕事、好きなこと、今日あったことを聞く時間が特別でその数分、時には数時間が幸せでわくわくして、ずっと忘れられないあたたかい思い出になる。
    同じことを考えている人がいてなんだか嬉しかった。

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    2020年10月15日
  • 知らない人に出会う (TEDブックス)

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    "断片的なものの社会学" をよんだ後に、気になってこの本を手に取った。既に私が考えてることを研究してる人がいたか!という感じだった。
    束の間の親密さ=ここにいるわたし、ここにいるあなた、をただ認識し合うことで感じる緩く柔らかく暖かな社会とのつながり。何かを成し遂げずとも、何かを買わずとも、少し自分の中の異なるもの知らないものへの恐怖心からくる壁を取り除いて社会に自分を開くことで、ただ生きているだけで幸せが感じやすくなるんじゃないか。そんな気がする。自分なりの小実験を実生活の中でしていこう。

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    2019年05月01日
  • 読書会という幸福

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    ちょいちょい出てくる本のネタバレが多くて残念でした。冒頭に断りを入れておいた方がいいかもしれませんね。それ以外で言うと、自分も読書会に参加したくなったし忍耐力も鍛えられると思う。総じてとても良く、大いに嬉しい積読が増える一冊。

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    2025年08月22日
  • 知らない人に出会う (TEDブックス)

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    キオ・スターク氏は、イェール大学卒、ニューヨーク大学大学院修士課程修了、ニューヨークを拠点に活動する作家・研究者。世界中の、科学、教育、ビジネス、芸術、人権、心理学など幅広い分野の専門家等が、自分のアイデアや経験を短時間で共有するプレゼンテーション形式の講演である「TED講演」等を通じて、見知らぬ人との交流がもたらす心理的・社会的な影響について発信している。
    本書は、TED講演のスピーカー等が、自らの講演内容を更に深掘りし、かつ、20,000語程度(1~2時間で読める分量)にまとめた「TEDブックス」のひとつ。
    私は還暦を超えた会社員だが、いつ頃からか、自分の周りには、家族や友人や会社の同僚の

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    2025年05月21日
  • はじめてのフェミニズム

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    帯にある通り『多様な』フェミニズムの在り方。対立や矛盾をそのまま理解する入門書。
    論点を7つに分けて話が進む。
    支配・権利・仕事・女らしさ・セックス・文化。そして最終章の断層線と未来。

    「一冊の中によくこれだけ押し込んだなぁ」と感心する程に真っ向から対立する意見が当たり前のように書いてある。引用も多過ぎるほどに多い。
    今のフェミニズムを理解するのは本当に難しい。この一冊を読み終えてもどれだけ中身が分かったか。理解出来ぬまま読み飛ばした箇所もかなりある。

    しかし全てを理解することは出来なくとも興味がある論点は幾つか見出せた。
    今回は「権利」「女らしさ」の多くの部分と「文化」に関する部分。

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    2024年12月10日
  • 読書会という幸福

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    読書会を約30年間続けてきた著者による,読書会のルポと自伝。やり方が良いのか,かなりの本読み率に恵まれている。

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    2024年11月19日
  • 読書会という幸福

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    この本のおかげで、「プルースト持ってるんだった!」や、「グレートギャツビーもあるよ〜持ってるよ〜!」や、「ほう…カズオイシグロねぇ…!」などと思えた。
    誰かと共有したり語り合ったりする前に、わたしはまだ、一人で忙しいのかもしれない。

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    2024年10月25日
  • 読書会という幸福

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    読書会に関するhowto本として期待して買ったが、そうした内容は3割未満で、どちらかといえば多様な形で本に関わった翻訳者/司書による読書論エッセイ集という趣だった。『プリズンブッククラブ』の訳者と知って納得した。美文を味わうつもりで、もっと時間のある時に読み直したいと思う。

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    2024年07月20日
  • 読書会という幸福

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    作者の読書会へのスタンスは好感が持てる。
    読書会に興味はあるが、人見知りもあり中々勇気が出せずにいる。
    カジュアルな雰囲気の会を探して、参加したいと思わせてくれた。

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    2024年07月14日
  • 知らない人に出会う (TEDブックス)

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    ネタバレ

    【知らない人との貴重なつながり】
    見知らぬ人と話すことの可能性について、話されています。

    見知らぬ人との会話、都会に生きているときに私たちが他者と一定の距離を保っていることを、「儀礼的無関心」と呼んだりするらしい。

    この社会的距離は、公共の場や街中での快適さを保つためという目的がある。
    一方で著者は、この無関心をときに破ってみることを勧めていました。
    なぜなら、ずっと無関心を貫いていたら、人と経験を共有する機会を失ってしまうから。


    ・生の経験の意義。
    著者は、他者と意識を通わす経験には、目には見えない心の作用があり、意義があると強調します。

    注意深く、普段の無関心の儀礼

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    2024年06月03日
  • 読書会という幸福

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    『読書会』
    気になってはいるのだが、元来臆病な人間で人前で話したりも苦手だし、自分に合いそうな読書会コミュニティを見つけられないということもあって敬遠してきた。
    だが読書会に関する本は好きで、いくつか読んでいる。
    本書はその読書会のなかでも刑務所内の読書会を描いた傑作ノンフィクション『プリズン・ブッククラブ』を翻訳した向井和美さんの本ということで手に取った。
    これは素晴らしかった。
    本への愛も素晴らしいが、読んでいるだけで読書会に行きたくなるようなワクワクに満ちていた。
    難しい本に挑戦するのにも一人だと挫折することもあるが、読書会で話すという課題があると頑張って読もうと思えるという部分。
    そん

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    2024年01月29日
  • はじめてのフェミニズム

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    いやあ面白い。フェミニズムとは何かを英米の歴史を元に解説する。
    フェミニズムは一枚岩ではなく多面的構造をしている。切り口により目指すものも意図することも変わる。オシャレひとつにしろ、それは束縛なのか自由なのか意見は分かれる。
    平等であるためには全員を同じ扱いにすればいいのか。同じでないから生まれる平等性もある。
    何よりも女性が性の自律的な主体であり、決して誰かの快楽や利益のために利用される対象ではないのが大切。
    そこにセクシャルマイノリティ、社会的地位、貧困、人種問題なども絡まし展開する論法に感銘を受ける。

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    2023年12月08日