向井和美のレビュー一覧

  • 哲学の女王たち
    【女性哲学者20名の経験と功績】
    考えてみると有名な哲学者のほとんどが男性だ、というところから、編集者の2人の女性が、重要な思想的功績を残す20人の女性哲学者を紹介。それぞれ、また20名の女性筆者によって書かれている。翻訳者も女性。

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    遡ること紀元前、プラトンの時代から、今日にも生きる現代...続きを読む
  • 読書会という幸福
    本書のレビューを書く前に、とても情けない身の上話をさせていただく。
    私は2年前に社内読書会を立ち上げて、月に3回のペースでスケジュールを組んでいるが、参加者が集まらない。そしてメンバーが定着しない。ドタキャンする人もいる。いつも最低4人集めるようにしているが、予定通り開催できるのは2回に1回程度。い...続きを読む
  • 読書会という幸福
    この本を読んだら、読書会を体験してみたくなっちゃいますよね〜。

    他の仲間と読むことで、自分1人では気づかなかった視点を得られたり、自分の中で必ずしも十分に形成されていない思いが、他の仲間の話を聞くうちに化学反応が起きて具体的に表現出来るようになるという体験について、著者が自らの経験を通して語ってく...続きを読む
  • 読書会という幸福
    翻訳家、司書。参加した読書会で読んだ本は35年で180作品。読書会を通じて触れる古典文学そして読書そのものの魅力。

    読者という極めて個人的な行為が読書会という集団行動を通じて変化する。何とも面白いことだ。取っ付き難い古典文学も毎月の課題として数年かけてみんなで読んでいく、しかも自分では気づかなかっ...続きを読む
  • 読書会という幸福
    コロナ禍の中で友人とzoomで一つの本を一緒に読む、という体験から読書会に興味を持ち、晶文社「読書会の教室」を読んで、ますます、もっとやってみたいモードが高まっているタイミングでの岩波新書。題名も「読書会の幸福」ってホンワカムード。でも中身は超ハード。のっけから子供時代が両親の不仲で地獄だった話。文...続きを読む
  • 知らない人に出会う (TEDブックス)
    見知らぬ人と話すことはその人の人生に少しだけお邪魔すること。まさに読みたかった内容の本だった。

    私はよく、ふらふらと当てもなく町を歩いたり海をお散歩したりする。知らない人と話すことが大好きだから。
    名前も知らないその人の暮らしや仕事、好きなこと、今日あったことを聞く時間が特別でその数分、時には数時...続きを読む
  • 知らない人に出会う (TEDブックス)
    "断片的なものの社会学" をよんだ後に、気になってこの本を手に取った。既に私が考えてることを研究してる人がいたか!という感じだった。
    束の間の親密さ=ここにいるわたし、ここにいるあなた、をただ認識し合うことで感じる緩く柔らかく暖かな社会とのつながり。何かを成し遂げずとも、何かを買わずとも、少し自分の...続きを読む
  • 読書会という幸福
    『読書会』
    気になってはいるのだが、元来臆病な人間で人前で話したりも苦手だし、自分に合いそうな読書会コミュニティを見つけられないということもあって敬遠してきた。
    だが読書会に関する本は好きで、いくつか読んでいる。
    本書はその読書会のなかでも刑務所内の読書会を描いた傑作ノンフィクション『プリズン・ブッ...続きを読む
  • はじめてのフェミニズム
    いやあ面白い。フェミニズムとは何かを英米の歴史を元に解説する。
    フェミニズムは一枚岩ではなく多面的構造をしている。切り口により目指すものも意図することも変わる。オシャレひとつにしろ、それは束縛なのか自由なのか意見は分かれる。
    平等であるためには全員を同じ扱いにすればいいのか。同じでないから生まれる平...続きを読む
  • はじめてのフェミニズム
    まあまあ読みやすいしスッキリした結論が用意されてない読後感なのも学術書っぽくていいと思う
    しかしフェミニズムは派閥が多くて難しいなぁ……
  • 読書会という幸福
    新聞の書評を読んで興味がわき手に取った新書です。

    冒頭、「わたしの両親は、けんかばかりしている夫婦だった…..」から始まり「わたしがこれまで人を殺さずにいられたのは…..」という文章を読んで、この本はどんな展開になるのだろうと少し心配になってしまいました。

    でも、読み進めると好感を持てるようにな...続きを読む
  • 読書会という幸福
    読書は一人で楽しんでもOKです。でも他の読者と話し合うと、文学を通して深い人生の話もできる。読書会に行くのが恥ずかしい・緊張する・ハードルが高いと思ている自分も感想を共有したくなった。
  • 読書会という幸福
    長年読書会に参加してきた翻訳者である筆者によるエッセイ。作品論あり、読書論、読書会論ありの、多彩な内容となっていて飽きさせない。チョイスされている本は、ともすれば「高尚」と揶揄されかねないような、文学畑の本たちです。本を通じて人とつながること、本を通じれば、人と繋がり合うことができる幸せが、存分に語...続きを読む
  • 読書会という幸福
    読書会の楽しさを知らせてくれる面白い本だ.小生も某所の読書会のメンバーだが、運営のことなど参考になる点が多かったが、小学生で本を読まない、or 読めない人がいることには驚いた.大人で読書をしない人は多いが、子供の時は何かしら読むものと思っていたので意外だった.筆者の参加している読書会では有名な古典作...続きを読む
  • 読書会という幸福
    2022.9月末、JWAVEの早朝番組の最終回で紹介され、すぐ予約した本。

    読書会に参加したいと思いながら、なかなかできないので、何か良い知恵がもらえたら…と読み始めました。
    司書、翻訳家。私にはまぶしい肩書の著者が、30年参加している読書会に誘われたきっかけ、そこで読まれた作品リスト、著者の半生...続きを読む
  • 読書会という幸福
    30年余り続く読書会の秘訣は課題本にふだんでは手に取らないであろう古典本を深く読みいろんな人の感想を聞く楽しみらしい。私が参加する読書会はおすすめ本を紹介することが多いですがオンライン開催になってからは全国たまに海外からもといろんな意見が聞け楽しいですよ。
  • 哲学の女王たち
    20名の女性哲学者を紹介した本書は、まずこうして出版できたことに大きな価値があると思います。

    なぜなら、そうすることで、ここに書かれているような、男性しか哲学者がいなかったかのような思い込みを無くし、たとえ少数派の中であっても、栄誉ある社会貢献をされた女性哲学者たちがいたことを、知ることができたか...続きを読む
  • 哲学の女王たち
    狭義の哲学ではなく、広く哲学を捉えた場合の女性哲学者の思想と行動。
    無視、抑圧の歴史と真正面から戦いを挑む姿も胸を打つが、その思想が性別を問わず、示唆に富んでいることが大きな収穫だった。哲学だけでなく、様々な分野でこのような本が生まれることを願う。
  • 哲学の女王たち
    「女性哲学者の名前を言えますか?」と問われたら、1人も名前が出てこない。そういう人は結構いるのでは?哲学者という言葉は広い意味で使われているが、この本に出てくる女性哲学者の生き方には考えさせられる。女性の立場を考える上で、今読まれるべき本だろう。
  • 哲学の女王たち
    哲学史って、プラトンやソクラテスを始め、本当に男性の名前ばかりだよね。ここでは20人の女性哲学者が取り上げられている。”名前を知っている”レベルまで広げても、私が知っているのは5人かな?6人かな?そのうち2人は小説家としてしか知らず、哲学の功績に思い至らず。

    アンスコムに興味が湧いた。