向井和美のレビュー一覧

  • 読書会という幸福

    Posted by ブクログ

    長年読書会に参加してきた翻訳者である筆者によるエッセイ。作品論あり、読書論、読書会論ありの、多彩な内容となっていて飽きさせない。チョイスされている本は、ともすれば「高尚」と揶揄されかねないような、文学畑の本たちです。本を通じて人とつながること、本を通じれば、人と繋がり合うことができる幸せが、存分に語られている。

    0
    2023年01月19日
  • 読書会という幸福

    Posted by ブクログ

    読書会の楽しさを知らせてくれる面白い本だ.小生も某所の読書会のメンバーだが、運営のことなど参考になる点が多かったが、小学生で本を読まない、or 読めない人がいることには驚いた.大人で読書をしない人は多いが、子供の時は何かしら読むものと思っていたので意外だった.筆者の参加している読書会では有名な古典作品に取り組んでいるようで、凄いなと感じたし、議論の内容も素晴らしいと感じた.

    0
    2022年10月27日
  • 読書会という幸福

    Posted by ブクログ

    2022.9月末、JWAVEの早朝番組の最終回で紹介され、すぐ予約した本。

    読書会に参加したいと思いながら、なかなかできないので、何か良い知恵がもらえたら…と読み始めました。
    司書、翻訳家。私にはまぶしい肩書の著者が、30年参加している読書会に誘われたきっかけ、そこで読まれた作品リスト、著者の半生を時々のぞかせながら、読書会を成功させるヒントなどもコラム的に紹介。とても有益でした。

    「本好きの生徒は往々にして内向的」
    「(著者の師匠と著者が)ふたりとも内向的で話下手」
    自分もやっぱり内向的と再認識…

    読書会はある意味社交界…だから成功させるヒントも必要なのでしょう。

    自分自身はパートナーと2人読書会もどきをしています。
    それくらいでちょうどいいほど、内気なのです…
    それからこの場所に記録できているので、仮想読書会体験中、ですね。

    本の紹介本としてもひきつけられました。
    並行して読んでいる別の本と同時にヘミングウェイを紹介され、読まなくては。
    アチュべ
    マンガレリ
    ガイイ
    フランス組曲
    魔の山
    ロリータ
    チボー家の人々
    トルストイ
    チェーホフ
    プルースト…
    果たして生きてる間に読めるのでしょうか!?

    「Tさん」のエピソードも、心に残りました。
    著者の師匠、東江一紀さんの翻訳にも、特に若い頃お世話になりました。
    合掌。

    0
    2023年11月28日
  • 読書会という幸福

    Posted by ブクログ

    30年余り続く読書会の秘訣は課題本にふだんでは手に取らないであろう古典本を深く読みいろんな人の感想を聞く楽しみらしい。私が参加する読書会はおすすめ本を紹介することが多いですがオンライン開催になってからは全国たまに海外からもといろんな意見が聞け楽しいですよ。

    0
    2022年07月13日
  • 哲学の女王たち

    Posted by ブクログ

    20名の女性哲学者を紹介した本書は、まずこうして出版できたことに大きな価値があると思います。

    なぜなら、そうすることで、ここに書かれているような、男性しか哲学者がいなかったかのような思い込みを無くし、たとえ少数派の中であっても、栄誉ある社会貢献をされた女性哲学者たちがいたことを、知ることができたからです。

    イギリスで大学教育が女性に許可されるようになったのは、19世紀もだいぶ遅くなってからのことで、要するに、どれだけ才能や知性があろうとも、大学で学ぶことを許されなかったということです。

    その影響もあり、もし女性が書いたと知られたら、哲学的小説とは認めてもらえまいと思った、「ジョージ・エリオット(メアリー・アン・エヴァンズ)」は、1850年代に男性名のペンネームを使ったそうです。

    他にも、初めて男性優位の学問の領域に堂々と踏み込んで、悲劇的な結末を遂げた「ヒュパティア」や、フッサールとハイデッガーが功績を認めようとさえしなかった「エーディト・シュタイン」等、悲しい歴史もあるが、「シモーヌ・ド・ボーヴォワール」の、『女性の状況を改善するには、男も女も共犯関係にあることを自覚し、変わらなければならず、女性を客体としてではなく主体として見ることを、どちらも学ばなければならない』という言葉に肯けるものも感じられました。

    また、女性が置かれた状況以外については、「ハンナ・アーレント」の『内側からの支配』も興味深く、その内容は『全体主義があらわれるのは、人々が互いに接触を断たれたときであり、そこへ政治のムーブメントが起こり、なぜ国民は不幸なのかという物語を差しだしてみせる。やがてこれが大きな力を持ちはじめ、人を圧倒する語り口に誰も反対できなくなっていく』で、なぜ政治に無関心な人々が多いのかを考えるヒントにもなりそうです。

    また、国籍のない状態が長く続いたアーレントは、「難民危機」についても考察しており、『前代未聞なのは、故郷を失ったことではなく、新たな故郷を見つけられないこと』や、『敵の手で強制収容所に入れられ、味方の手で難民収容所に入れられた人たち』の言葉には、今現在でも通用するように思われました。

    更に、「エリザベス・アンスコム」が、広島と長崎に原爆を投下する決断を下した、当時のアメリカ大統領「ハリー・トルーマン」を支持する人たちに当惑したのがきっかけで書いた、著作『インテンション』は、日本人としても心に響くものを感じ、女性は支配される人生を送らざるをえないという問題に目を向けた「メアリ・ウルストンクラフト」の次女、「メアリー」が書いた小説が、『フランケンシュタイン』だというのも、何か宿命めいたものを感じさせられました。

    0
    2023年06月25日
  • 哲学の女王たち

    Posted by ブクログ

    狭義の哲学ではなく、広く哲学を捉えた場合の女性哲学者の思想と行動。
    無視、抑圧の歴史と真正面から戦いを挑む姿も胸を打つが、その思想が性別を問わず、示唆に富んでいることが大きな収穫だった。哲学だけでなく、様々な分野でこのような本が生まれることを願う。

    0
    2021年11月22日
  • 哲学の女王たち

    Posted by ブクログ

    「女性哲学者の名前を言えますか?」と問われたら、1人も名前が出てこない。そういう人は結構いるのでは?哲学者という言葉は広い意味で使われているが、この本に出てくる女性哲学者の生き方には考えさせられる。女性の立場を考える上で、今読まれるべき本だろう。

    0
    2021年10月17日
  • 哲学の女王たち

    Posted by ブクログ

    哲学史って、プラトンやソクラテスを始め、本当に男性の名前ばかりだよね。ここでは20人の女性哲学者が取り上げられている。”名前を知っている”レベルまで広げても、私が知っているのは5人かな?6人かな?そのうち2人は小説家としてしか知らず、哲学の功績に思い至らず。

    アンスコムに興味が湧いた。

    0
    2021年09月09日
  • 哲学の女王たち

    Posted by ブクログ

    これまで、いったいどれだけの才能が台所の流し台に、あるいは洗濯の水とともに流れていったことだろう。

    訳者あとがきに本書を端的に表す1番のパンチラインが。

    0
    2021年06月23日
  • 知らない人に出会う (TEDブックス)

    Posted by ブクログ

    ‘「わたしにとって、見知らぬ人に話しかけるのはちょっとした冒険だ。それは、楽しみであり、反抗であり、解放でもある。つまり、わたしの生き方なのだ」’

    著者のキオ・スタークは他者との出会いを日々研究している物書きの方。
    ニューヨークのブルックリンで暮らし、毎日見知らぬ人に声を掛けつづけている。

    ...もしかしたら日本でやっていたら変人かもしれない。いや、こうして本になるということはアメリカでもそうなんだろう。‘不寛容の時代’と言われて久しいし、『知らない人』を排除する動きもある。日本でも『知らない人』が『知らない人』を傷つけたり、命を奪ったりする犯罪も多い。「誰でも良かった」なんて、まるでテンプレートのように言わないでほしい。

    閑話休題。
    その『知らない人』に話しかけることのメリット、デメリット(この言葉にも違和感あるが)。いろいろな方の『知らない人』とつながる様々な試みや実験。話しかけるためのメソッドなどが紹介されている。暗黙のルールも時と場合と場所によってかなり違うので注意が必要。

    もちろん、話しかけられたくない人に無理矢理話しかけることや乱暴な言葉を放つのは論外。

    あと、交流に大きな喜びを得られる事もある代わりに、ネガティブな結果に終わる場合も多々ある。
    人間はポジティブな事よりネガティブな事の方が脳に刻み込まれやすい。

    それでも、彼女が知らない人に話しかけることを推奨し、自らも実践するのは何故か。
    それはレビューの冒頭に引用した言葉にも現れている。

    他の方の言葉でこう言った人がいる。
    「人と繋がった、と感じる瞬間のために私は生きている気がする。」
    彼女もそうなのかな、と思った。

    もひとつ。
    知らない人に相対する際に気を付けたいことは‘「感じとることであり、定義したり分類したりすることではない」’
    そして‘「相手が自分を人間として見てくれそうか」’が重要。

    0
    2018年06月15日
  • ふたりの読書会 無期受刑者との本をめぐる往復書簡

    Posted by ブクログ

    無期受刑者が塀の中から翻訳家に手紙が届く。
    こんな私でも読書会に参加できますか?
    本が如何なる人々にも影響を与え、本と出会うことの尊さを感じ、読書会に参加してみたい衝動に駆られている。

    0
    2026年09月17日
  • ふたりの読書会 無期受刑者との本をめぐる往復書簡

    Posted by ブクログ

    本を読むことで、これまで自分が意識していなかったことや、当たり前だと思っていたことが違うかもと気付かされる。

    他者の気持ちを考えることができ、自分を客観視できる。

    そんな本の良いところを改めて感じた。

    私も読書会に参加してみたいけど、それほど感想を言えないし熱をもって語れないから、やっぱりそういう場には行けなさそうだなぁと。
    もっと一つ一つの事柄を深く理解して言語化する力が必要だと思った。

    今はこういうところで思ったこと書くだけでも良いのかもしれない。

    0
    2026年07月12日
  • ふたりの読書会 無期受刑者との本をめぐる往復書簡

    Posted by ブクログ

    本書は副題にもあるように無期受刑者である50代前半の男性 大矢さん(仮名)と翻訳家の向井和美さんとの本をめぐる往復書簡である。
    大矢さんは27歳の時 罪を犯し20年以上服役している。
    はじまりは編集者経由で向井さんの元に届いた刑務所からの手紙だった─。


    私は“読書会”というものに参加したことがないのでよくわからないけれど、本書を読んでいるとだんだん大矢さんと向井さんの濃密な会話を傍らで聞いているような感覚になっていった。


    刑務所という様々な制約があるなかで 大矢さんは全身全霊で本を読み 感想を書いている。溢れ出る思いが止まらない。といった感じだった。


    「本というものは善人にも極悪人にも、著者のそして編集者の方々のその本への想いや熱量はまったく同じ量で届きます。僕のところにも、この塀の外にいる方々にたいしてと、まったく同じ顔をして届いてくれます。そのことが僕はとても嬉しいのです。だからこそ、本を裏切ってはいけない、そんな気持ちになります。そしてその本を大切に読み、文章の中から何かを見出だそうとしています。」

    大矢さんのこの文章はとても印象的だった。


    本がもつ可能性は無限大だ。時には師となり、時には逃げ場になり、時には人と人とをつなぐ媒体になり、なにより一生の友になる。ちょっと大袈裟か(^^;)

    大矢さんや向井さんには遠く及ばなくともとりあえず 本を読むことに幸せを感じられる自分でよかったと思う。




    0
    2026年06月02日
  • 読書会という幸福

    Posted by ブクログ

    (2025/04/06 2h)

    読書会を主催するにあたって読んだ3冊目の本。
    翻訳する側から見た読書、コラムの読書会についてなど興味深く読んだ。
    巻末の課題本リストもありがたい。

    0
    2025年04月06日
  • 読書会という幸福

    Posted by ブクログ

    感想
    同じ体験を共有する。同じことを考える。違う意見を持つ。だけどそれが良い。そういう考えはなかった。ここだけは譲れない。一冊の広がり。

    0
    2024年10月15日
  • はじめてのフェミニズム

    Posted by ブクログ

    (西欧)フェミニズムも200年の歴史がある。
    その間にフェミニズムは、「フェミニズムズ」となった。

    あるフェミニストのある主張が、他の立場のフェミニストには受け入れがたいものになる。
    現代のフェミニズムが「インターセクショナリティ」(交差性)を無視できなくなっているからだ。
    そうして、そのフェミニスト同士の軋みが、反フェミニズムの動きを利することになってしまったりする。
    それから、フェミニズムはファッションアイテムのように、消費されるアイコンになってしまったりもしている。

    本書は、こうした複雑な現代フェミニズムの状況を、「支配」「権利」「仕事」「女らしさ」「セックス」「文化」の各局面から見ていく。
    例えば、代理母の問題。
    女性が自分の身体を自由に使う権利はある、という主張がある一方で、グローバリズムの中の経済格差の中でそうした選択を選んだ(選ばざるを得なかった)女性の身体が、第三者に管理されていく状況を認めていいのかという視点も無視できない。

    本当に、一筋縄にいかない問題だらけ。
    その意味で、「はじめての」と銘打たれている割には、かなり歯ごたえがある気がする。

    複雑な議論に、読者としては引きずり回される気分にさえなってくるが、見失っていけない土台は一つ。
    女性は男性と同じく尊厳のある人間であること。
    言い換えれば、女性が女性であることを理由に暴力にさらされることを容認してはいけないということ、だと読みとったが、どうなんだろうか。

    0
    2024年03月10日
  • はじめてのフェミニズム

    Posted by ブクログ

    はじめての、と銘打っているわりにはわかりにくい。フェミニズムが相反する主張をしており、それぞれの言い分を取り上げるせいで、結局何がしたいのか話について行きづらい。例えば、化粧。男性優位社会に迎合するもので反対すべしという意見と、自分の好きな選択なのだから奨励すべしという意見があり、それぞれに理由があるように思う。
    色々な切り口からフェミニズムの議論が紹介されるけど、いまひとつ消化しにくい。

    0
    2024年03月06日
  • はじめてのフェミニズム

    Posted by ブクログ

    フェミニズムに関する諸問題について、歴史的変遷とフェミニストたちの運動について、平易な文章で説明されている。元々が海外の研究者の著書を翻訳したものであるせいか、問題意識の共有が少し難しく、なかなかこちらの頭に入ってこないところもあった。

    0
    2024年01月04日
  • 哲学の女王たち

    Posted by ブクログ

    哲学の話よりも、能力ある女性が活躍する難しさや学問の世界で奮闘してきたかの歴史を知ることができる一冊。
    印象的だったのは、オックスフォード大学のモッズアンドグレイツという古典学コースで同時期に学んだ女性4人組が女性哲学学派として全員活躍できた理由が、戦争で男性が少なくなったからということ。少数派の意見はとりあげられないのは女性だけでない。アフリカの先住民、LGBTQ等。人は何かを考える時に、自分の視点からしかモノを見ていないことに気づくことも哲学に関わる一歩なのではないだろうか。

    0
    2023年11月11日
  • 哲学の女王たち

    Posted by ブクログ

    知らない人の方が断然多かった。哲学の世界でさえも、女性の扱いはひどいものだったということがよくわかった。そして、男性の作った歴史で勉強してきているから、こんなにも同性の著者たちについて知らないのかと妙に納得。たくさんの人を取り上げている関係で、1人ひとりの紹介は短い。もうちょっと深く知りたいなと思った。

    0
    2023年06月14日