イマヌエル・カントのレビュー一覧

  • 永遠の平和へ

    購入済み

    世界統一政府と多国家連合の優劣

    NHKラジオ「カント哲学と現代平和論が私たちに問うもの」(哲学者萱野稔人)を聴講のうえ読了🕊️71歳のカントによるフランス革命等を踏まえた平和論だ🕊️数多の平和運動家は、戦争の原因を悪者(権力者等)に求める。しかしカントは、人間全てに悪が内在するという現実に基づく平和論を展開する🕊️カントは世界平和の方策を、世界統一政府より多国家連合に求める。世界統一政府は覇権国の圧政支配に過ぎないからだ🕊️しかし現在、多国家連合の国連は、戦争状態を抑止できていない。カントなら、どう改善を図るのだろうか🕊️

    #深い

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    2024年07月23日
  • 永遠の平和のために

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    カントを読んだのは、高一の時に純粋理性批判でやられて以来である。確か100ページもしないうちに、その難解な訳文に耐えられず、結局読まずじまいに終わった。それ以来、カントのことは、頭の片隅に追いやっていた。
    しかしこの偉大な作者の晩年の作品は、驚くほど読みやすく、親しみやすい文体が流れていた。軍事強国となったプロイセンのケーニヒスベルクの街で、フランス革命の動乱とナポレオンの国民軍の足音を遠くでこだまさせながら、71歳の哲学者は「永遠の平和」を問うた。それがたとえ、無意味だと揶揄されようと、彼には考えずにはいられなかったのであろう。
    カントは、永遠の平和の確定条項として、①共和国制②連邦主義的国

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    2024年04月28日
  • 永遠平和のために

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    書店の平積みで見かけ、ウクライナ情勢がある中で気になり購入。
    原書自体、ボリュームが少なく読みやすくして出版されたものとのことだが、本書の前半は文中に出てくる象徴的なキーワードを抜粋し世界各地の写真とともに掲載。
    カントが意図しない意味づけがされてしまう!という批判もありそうだが、個人的にはとっつきやすくなる工夫は良いと感じました。
    全体の後半は原書を翻訳した内容。
    読みながら、1795年出版とは思えないほど現代に通じる、また解決できていない観点がほとんどを占めておりこの200年以上、人類が抱える問題は変わらないのだな‥と実感。文中にもあるように人類にとって敵意をむき出しにする状態が自然であっ

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    2022年07月06日
  • 永遠平和のために

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    高校生くらいからでも読めるが内容は決して空虚ではない。
    モラルと政治は一致しない現実を踏まえても、永遠平和は空虚な理想ではない。

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    2016年09月22日
  • 永遠平和のために

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    220年前の警世の書。いま書かれたかのようです。
    カントの提言は、わたしたち一市民に、平和のために行動せよ、権力者の戦争好きにブレーキをかけよ、と語りかけてくる。偉大な哲学者の、平和への提言に、乾杯。

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    2016年01月13日
  • 永遠平和のために

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    世界中の人、とくに先進国の政治家に読んで欲しい。
    これが書かれたあとに起こった世界的な戦争のことを思うと胸が痛い。

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    2015年11月22日
  • カント「視霊者の夢」

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    第二部では、カントの痛烈な皮肉屋的側面を楽しめる。カントは皮肉を言うにもクソ真面目に全力でことに臨む。ただ、内容的に面白いのは圧倒的に第一部。特に意識が焦点を結ぶ場所について論じた第3章がカントらしくてよかった。

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    2025年02月25日
  • 永遠平和のために

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    かなり読みやすい。後書きにもあったが、編集と翻訳の二人の努力というか、思いが反映された明瞭な翻訳でした。ウクライナ侵攻にあてて。

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    2022年03月07日
  • 永遠平和のために

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    カントが生きていた時代はおびただしい数の戦争が起こっている.今ほど通信環境が整っていない時代だったと想像するが,それでも様々な情報を入手していたのだろう,第一章は取っ付きやすかったが,第二章はやや難解.解説で当時の状況が詳しく説明されているの非常に参考になった.気になった語句が多かったが,特に"厳密にいうと民主制は必然的に専制になる" は安倍政権の動きを見ると,的確な指摘だと感じた.

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    2018年06月29日
  • 永遠の平和のために

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    人間は、本来邪悪な存在で、放っておいたら戦争になる。「戦争を無くす」ことではなく、「戦争をいかにすれば回避することができるか」を考えるべき。
    NHKカルチャーラジオ 歴史発見「カント哲学と現代 平和論が私たちに問うもの」の助けを借りながら、読み進めた。カントの時代とは状況がかなり異なるが、現代にも通ずる考え方。2024.6.18

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    2024年06月18日
  • 永遠の平和のために

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    1795年に公刊された平和論の古典、『永遠平和のために』の新訳。既存の、言ってみればお堅い翻訳を一新することを狙っているであろう訳語・訳文が随所に散りばめられており、従来の邦訳とはだいぶ違ったイメージをもたされる。また文庫本ながらアカデミー版のページ数が記載されており、研究の役に立つだろう。

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    2022年02月27日
  • カント「視霊者の夢」

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    カントによるスウェーデンボリへの見解。哲学者がオカルトについて語る。大意は想像したとおり。割と誠実に語っていると思う。バッサリと切り離しつつ、慎重にディスっている。その微妙な歯切れが面白いといえる。でも、想像している大意以上でもないのでカントならそりゃこうかもねって感じ。

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    2017年12月18日
  • カント「視霊者の夢」

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     カントらしい物の見方であるけれど、何より面白いのは「仕方なく書いた」感がひしひしと伝わってくるところである。カントにとって「霊魂」というものは議論に値しないものではあるが、霊界を観てきたとスヴェーデンボリとの対決を周囲から望まれ仕方なく書いた、とうふうである。しかしながら、スヴェーデンボリを批判するように見せかけて形而上学を批判しており、煽り文句にある通り三批判への前段ともとれる興味深い内容となっている。

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    2013年03月27日