あらすじ
理性によって認識できないものは、形而上学の対象になりうるか――。哲学者カントが、同時代の神秘思想家スヴェーデンボリの「視霊現象」を徹底的に検証。当時高い世評を得ていた霊能者へのシニカルかつ鋭利な批判を通して、人間の「霊魂」に対する哲学者としての見解を示す。『純粋理性批判』に至るステップとなった、重要著作。
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Posted by ブクログ
第二部では、カントの痛烈な皮肉屋的側面を楽しめる。カントは皮肉を言うにもクソ真面目に全力でことに臨む。ただ、内容的に面白いのは圧倒的に第一部。特に意識が焦点を結ぶ場所について論じた第3章がカントらしくてよかった。
Posted by ブクログ
カントによるスウェーデンボリへの見解。哲学者がオカルトについて語る。大意は想像したとおり。割と誠実に語っていると思う。バッサリと切り離しつつ、慎重にディスっている。その微妙な歯切れが面白いといえる。でも、想像している大意以上でもないのでカントならそりゃこうかもねって感じ。