【感想・ネタバレ】カント「視霊者の夢」のレビュー

あらすじ

理性によって認識できないものは、形而上学の対象になりうるか――。哲学者カントが、同時代の神秘思想家スヴェーデンボリの「視霊現象」を徹底的に検証。当時高い世評を得ていた霊能者へのシニカルかつ鋭利な批判を通して、人間の「霊魂」に対する哲学者としての見解を示す。『純粋理性批判』に至るステップとなった、重要著作。

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Posted by ブクログ

第二部では、カントの痛烈な皮肉屋的側面を楽しめる。カントは皮肉を言うにもクソ真面目に全力でことに臨む。ただ、内容的に面白いのは圧倒的に第一部。特に意識が焦点を結ぶ場所について論じた第3章がカントらしくてよかった。

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2025年02月25日

Posted by ブクログ

カントによるスウェーデンボリへの見解。哲学者がオカルトについて語る。大意は想像したとおり。割と誠実に語っていると思う。バッサリと切り離しつつ、慎重にディスっている。その微妙な歯切れが面白いといえる。でも、想像している大意以上でもないのでカントならそりゃこうかもねって感じ。

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2017年12月18日

Posted by ブクログ

 カントらしい物の見方であるけれど、何より面白いのは「仕方なく書いた」感がひしひしと伝わってくるところである。カントにとって「霊魂」というものは議論に値しないものではあるが、霊界を観てきたとスヴェーデンボリとの対決を周囲から望まれ仕方なく書いた、とうふうである。しかしながら、スヴェーデンボリを批判するように見せかけて形而上学を批判しており、煽り文句にある通り三批判への前段ともとれる興味深い内容となっている。

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2013年03月27日

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