くぼたのぞみのレビュー一覧

  • パープル・ハイビスカス

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    ネタバレ

    遥か遠いナイジェリア
    少女が語る物語に悲壮感はない
    家長であるパパ、敬虔な信者で、今の自分を確立した礎になっている大事な信仰が故、愛するが故の過ちへの断罪は容赦なく、言葉にならない
    心を明らかにできず、苛立ちにうまく対処できない彼も悲しいけれど、それを差し引いても、どれだけ愛があったとしても
    はやく大人になって
    何も知らない子供たちには憐憫の念しかない

    「パープルハイビスカス」
    タイトルの意味は重い

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    2022年08月04日
  • なにかが首のまわりに

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    読書の醍醐味、
    知らない世界を知る、
    そんな作品でした。

    自分もアフリカやアメリカの地に居合わせたような
    そんな感覚を抱かせるシーンが山ほど。

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    2022年08月02日
  • パープル・ハイビスカス

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    ネタバレ

    それがですね、しんどいんですよ。国の情勢も、父親の支配も、読んでいてつらい。従順に暮らしてきた15歳のカンビリが、イフェオマおばさんの家に行って初めて知る、賑やかな食事の時間やおしゃべり。圧倒されながらも、そりゃ引きつけられるだろうなあ。

    しんどいながらも、最後のほうには力強さも感じる。それが何なのかを少し考えてみたいと思う。

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    2022年06月06日
  • なにかが首のまわりに

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    セル・ワン
    イミテーション
    ひそかな経験
    ゴースト
    先週の月曜日に
    ジャンピング・モンキー・ヒル
    なにかが首のまわりに
    アメリカ大使館
    震え
    結婚の世話人
    明日は遠すぎて
    がんこな歴史家

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    2022年05月24日
  • なにかが首のまわりに

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    アフリカ/ナイジェリアのさまざまステレオタイプにまつわる短編集。
    人種、ジェンダー、植民地支配の歴史、内戦、宗教/文化、移民などさまざまな観点でストーリーが描かれていてこまめに読みやすい作品。
    とても豊かな表現で海外著独特の表現があり、海外図書不慣れな私にとってはやや理解に時間がかかる部分もあったが、地域や時代、文化が異なるなかでも共感できる点があり、面白かった。

    個人的には訳者あとがきで著者の背景や活動を知ることでさらに内容を深められた

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    2022年03月03日
  • なにかが首のまわりに

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    アフリカ世界だけど(ナイジェリア)、フェミニズムな内容も含まれている。遠い世界だけど、この屈辱わかる、と共感を覚えることが多い。

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    2021年12月26日
  • アメリカーナ 下

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    ネタバレ

    愛の物語であるとともに、
    主人公の成長、
    すなわちアイデンティティの確立が語られる物語。

    なぜ二人は外国に行かなければならなかったのか。
    純粋に愛し合い、魂も美しいというのに。
    それは、国内にいたままでは
    自分で立つことができるほどの力はなく、
    やがてナイジェリアに飲み込まれてしまうことになっただろうから。
    それぞれが異文化の中で生きることで、
    外国の醜さを感じつつも、
    アメリカやイギリスという「個人」で生きることに触れて、彼らの魂も「自分自身」を形作っていくのだ。
    やがて彼らは母国へと帰ることになるのだが、
    それは敗北や逃避、あるいはただの郷愁ではない。
    なぜなら帰国しても違和感を覚え続け

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    2021年11月10日
  • 鉄の時代

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    アパルトヘイト時代の南アフリカを舞台にしているから、アパルトヘイトの実態を告発し批判する意図ももちろんあるのだろうが、それだけにとどまらず、受け入れられない状況の中でいかに生きるのか、いかに引き裂かれるのか、について問うているのだと思う。なぜ、ガンを告げられ余命いくばくもない主人公が祖国を捨てた娘に残した手紙は、主人公の家に住み着いたホームレスであるファーカイルに託されるのだろうか。新しい世代から拒絶される旧世代の過ち、恥をファーカイルに託しているようにも思う。

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    2021年10月17日
  • なにかが首のまわりに

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    まだ数本しか読んでいないけれどこれまでに読んだことのない感覚の本。
    文体も独特だしそこはかとない不安を漂わせたまま終わる物語も。
    この一冊だけでなく何冊か読んでみたい著者。

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    2020年11月23日
  • アメリカーナ 上

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    この本は今読むべき本だと思い、手にとった。

    ナイジェリア出身の主人公イフェメルがアメリカに渡り、アメリカでの黒人の階級が低い事を痛烈に体感する。

    人種差別について深く考えたことがない私は驚きやら悲しみやら初めての感覚を味わった。

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    2020年07月03日
  • アメリカーナ 上

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    上手く口には出せない思い。表に出ることのない感情。そうしたものを可視化して、たくさんの人に伝えることが出来るのが、小説や文学の強みかな、と思います。

    そして、その強みを存分に発揮している作家の一人が、このチママンダ・ンゴズィ・アディーチェ。彼女の描く”ナイジェリア人”から見たアメリカの姿は、社会や文化、そして生活に埋め込めまれ、意識されることすらなくなっているかもしれない、偏見や差別、アメリカに住むアフリカ系の人々の苦悩を映し出します。

    上巻で主に描かれるのは、イフェメルというナイジェリア出身の女性。主に彼女が留学するまで、そして留学後のアメリカでの生活が描かれます。

    希望を抱いてアメリ

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    2020年01月30日
  • アメリカーナ 下

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    ナイジェリア、イギリス、アメリカを往き来する現代の移民の性差や階級、差別に恋愛。

    圧巻800ページの旅でした。

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    2020年01月12日
  • マイケル・K

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     これがクッツェー初読みで、南アフリカの作家ってチュツオーラみたいな感じかね、と思ったら全く違った。正統派の端正な文学。
     主人公のマイケルは、いろんなものから支配を受ける。耐えられなくなると、何もかも放り出して原野に逃げていく。第三者視点で見ると、もっと上手くやれるだろう・他に逃げ方があるだろうと思う。しかし、彼に愚行を犯す権利はないのか。一方的に冷静な正しさを押し付けることは、まるで西洋国家が植民地に対して押し付けた様々な政治制度を想起させる。支配する側は自分にとって都合の良い秩序を押し付けているだけなのかも。そんなことを思った。

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    2018年05月02日
  • 鉄の時代

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    ネタバレ

    比喩、悲観的な詩、自己憐憫、独白
    まさにファーカイルや家政婦が感じたように、死にゆく老人が「手紙を読む娘」という視線を意識しながら書く文章は重くて湿っていて偽善らしいように感じた

    オランダ系入植者、白人目線からの「人はこうあるべき」という理想論を長ったらしく垂れたり
    冷酷な黒人に嫌悪感や畏怖を感じながらも擁護者の役割を演じ続けたり
    それでいながら安全圏に戻りたいと願ったり
    アメリカに逃がした娘を気遣っているフリをしながら、死により責任を逃れたあとは自分の苦しみを理解してほしがったり

    何度も安心と保護を与えてくれる母親的なものを求め、庇護者、少女になりたがっていた自分の本心と、白人であり富裕

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    2026年07月20日
  • 男も女もみんなフェミニストでなきゃ

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    フェミニズムは社会運動としての連帯を示す言葉だったが、昨今ではある種の嘲笑を含んだレッテルと化し、女性の自立運動を阻む一因となっている。同じようなことが、他の様々な「発言しづらさ」引いては「生きづらさ」に繋がっている。違いを認め合うことと支え合うことは互いに相容れないものではない。平明な言葉で書かれているが、現代とこれからを生きる人々への力強いメッセージ。

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    2026年02月15日
  • その国の奥で

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    ネタバレ

    クッツェーの第2作目で、若い時の作品とのこと。
    現実と妄想が混じり合って、何が現実に起こったことなのかわからないまま進んでいく。父親の死以降はストーリーがはっきりする気もするけど、それも本当なのかどうかわからない。奴隷にレイプされながら、愛されるために必死になる主人公が痛々しい。

    訳者の解説もピンとこなかった。アフリカの農場の風景が具体的に想像できないせいか、「自然を描く筆遣いに…荒削りな詩情が感じられる」が私にはよくわからないのと、作品の背景にある言語の多様性みたいなものが、全部日本語なので感じとりにくいのが残念。

    次はもっと後期の作品を読んでみたいかな。

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    2025年05月12日
  • パープル・ハイビスカス

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    アディーチェのデビュー作。カトリック教徒の父親の厳しいしつけと懲罰。宗教的不寛容さは自身の父親にまで徹底している。家庭内の暴力には目を覆いたくなるほどだが、社会的貢献や寄付は成功者に相応しく義務を果たし、政治には改革的だ。ナイジェリアと西欧の宗教・文化が入り混じった複雑な社会が見えてくる。作者の故郷のエヌグにも一度行ってみたいが難しいだろうな。タイトルのパープルハイビスカスは新種で、自由な思想の象徴になっている。

    訳者あとがきを読み、アディーチェのTEDでのジェンダー・フェミニストについての講演をYouTubeでみた。誰もが居心地のいい話題ではないかもしれないテーマを、軽快に、わかりやすく話

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    2025年04月06日
  • その国の奥で

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    南アフリカの牧歌的な感じのスタート
    から 父親 若い妻 肌の色などの描写 そして手斧による殺人の描写
    カラードやアパルトヘイトを思い出させた 
    衝撃的な表現と文章の繋がりが不明で
    思わずあとがきを読んだ

    なるほどクッツェーの妄想作品
    そこを読んだら落ちついてきて
    つながりのあるような無いような
    センテンスも何とか読めた

    支配者として君臨する父親
    母親は早く亡くなり うまく話が出来ない娘 帰らない兄
    荒涼とした牧場での孤独な暮らし
    なんとも言えない作品
    狂気か  読むのが辛かった

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    2025年03月14日
  • なにかが首のまわりに

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    初めてのナイジェリア文学
    1回ではまだまだしっかりと理解できていないことが多いけれど、全体的に切なくも力強い短篇集だった。

    翻訳されたタイトルがさらに切なく、「明日が遠すぎて」は個人的にとても印象的なお話。

    くっきりと描かれないけど、ぼんやりと情景が浮かんできて面白かった。

    「明日が遠すぎて」
    夏休みに祖母の家で過ごした期間を描いた作品。
    祖母は兄ばかり尊重し、そんな兄に嫌悪感を抱く妹がある計画を立て、実行する。
    真実を知るものは一体だれ?


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    2024年11月30日
  • なにかが首のまわりに

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    ナイジェリア出身の著者が、ステレオタイプの「アフリカ」とはほど遠い、実際の彼女たちの日常、心情、人間関係などが書き綴られた、短編集。

    読み始めは、馴染みのない名前(「ン」から始まる名前の多いこと!)、地名、人種、宗教、文化に戸惑いを覚え、300ページほどの文庫読破に7日も要した。アフリカ、特にナイジェリアのことを勉強してから、再読しようと思う。

    再読したら、恐らく星は増えると思われる。

    ナイジェリアのことに詳しくないあなたは、訳者あとがきから読まれるのがいいかもしれない。少しは、著者や背景理解が深まるのではないだろうか。

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    2024年01月07日