くぼたのぞみのレビュー一覧

  • なにかが首のまわりに

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    ナイジェリア出身のグローバルレベルの超エリート著者が書いた短編小説集。たくさんの「違い」や「断絶」が多層的に展開される。それぞれの主人公は、染まる方が、もしくは染まっているふりをする方が社会的に有利で楽だろうと思われる価値観に馴染むことのできないがんこさを持っている。もしくはその価値観が自分たちのものと、どれだけどのように違うかを感じる繊細さを持っている。そこに共感するし、魅力を感じる。二項対立とかじゃなくて多様性(ダイバーシティ)の世界の文学。今はみな多様性の中に生きてるので、誰でも何かに引っかかりそう。ナイジェリアとアメリカ、男女とかだけじゃなく、「違い」は多層的。ナイジェリア国内の貧富、

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    2021年03月16日
  • 男も女もみんなフェミニストでなきゃ

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    いろんな人に勧めたい本
    著者や著者の周りの女性の体験が、自分の体験と重なり悔しい気持ちを思い出した。
    本も読みやすい文体でもちろんいいけど、YouTubeに上がっているTEDでの実際のスピーチも素晴らしかった。
    決して攻撃的な語り口ではなく、それでいて見事に本質をつく。
    著者の小説も読みたい。

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    2021年02月25日
  • マイケル・K

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    学生の時に購入して最初の方だけ読んで放置していました。大人になってから久しぶりに開いたところ、一気に読んでしまいました。難しいところもありましたが、引き込まれる本です。当時の南アについてきちんと調べた上で、もう一度読みたいです。

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    2021年02月18日
  • アメリカーナ 下

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    ラブストーリー。
    その中にハッとさせられる人種差別のことが盛り込まれている。
    「あなたが「肌色」という色調のバンドエイドが自分の肌の色ではないことを知っていますか?」

    人種差別がこんなに複雑だなんて知らなかった。
    今まで何も知らなかったんだな(恥)

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    2020年07月18日
  • アメリカーナ 下

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    去年『なにかが首のまわりに』で初めてアディーチェという作家を知り、この『アメリカーナ』で彼女の著作を二作読んだことになります。

    そして思うのは、この人の視点とそれを表現する感性はとても瑞々しくて、読めば読むほど自分の中に新しい風を吹き込んでくれるということです。

    『なにかが首のまわりに』『アメリカーナ』ともに、黒人差別が物語の大きなテーマとなります。黒人差別を描いた小説や映画は、自分も今までいくつか触れてきました。

    そして思うのは、それらの作品は人種差別の悲劇や苦しみや怒り、あるいはそれを乗り越える人間の強さというものを、表現していたということです。

    そうした作品ももちろん素晴らしいの

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    2020年02月07日
  • 男も女もみんなフェミニストでなきゃ

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    ずっと読みたいとは思ってたけど見たことがなくて。実際に見てみたら予想の数倍小さくて読み易くて、よかった!!
    冒頭の、周りがフェミニストとは〇〇の意味だ」というマイナスイメージを彼女に突きつけていくたびに、「わたしは『男嫌いでなく、男性のためではなくて自分のためにリップグロスを塗ってハイヒールを履く、ハッピーなフェミニスト』」ということになっていくくだりが面白くて、笑ってしまった。
    フェミニズム本は時として難しい言葉遣いで性被害の体験を語ったりするものもあって読みにくい物もあるが、これは量も少なく分かり易い言葉で、また被害体験を想起させるような描写も無かったためストレスなく読めた。
    ものすごく初

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    2020年01月14日
  • 半分のぼった黄色い太陽

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    多分この作家は遠からずノーベル文学賞受賞するんじゃないかな。英語で書いているなら、ブッカー賞も…
    オデニボが崩れてゆく様が痛ましい。どこの国でもいざとなると女は強い。カイネネを失っても、オランナはオランナだろう。リチャードはどうだろう。ナイジェリアに残るのか。結局本を書き上げることはできないだろう。恐らく作家になるのはウドウ。ウグウが加害者となった経験が、彼が作家となる糧になるのだろうか。
    欧米人のジャーナリスト、いかにもだな。

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    2019年10月25日
  • マイケル・K

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    道に 迷ったり
    雑念で 自分を見失いそうになったとき
    きっと 自分を洗い出してくれる 一冊

    極限ハングリーに自由に生きてみること
    農場での溢れるような行動力
    よわっちい現代人の私は見習う点 多々でした

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    2019年09月14日
  • マイケル・K

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    これほど読むのが苦しい本は久しぶりだった。それでもこの苦しさはいったい何なんだ。という思いが高まり続けて、高まったまま読み終わった。
    しかし最後まで読んでも全然、釈然としなくてまだ悶々としてしまう。
    ひとつだけはっきりしているのは、私は、小説を読むということを、あるいは生きるということそのものについて、狭く捉えすぎていたのではないか、前提を取り違えていたのではないか、と思い始めさせられたということ。

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    2019年06月15日
  • マイケル・K

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    身体的にも、家庭的にも、生きている地域としても恵まれてはいない主人公が、ごくあたりまえに自由な生活を目指す。難民キャンプでは毎日労働に出ていくのが当たり前とされているが、自分は働きたい時だけ働く、と。脱走。主人公の頭の中は特段変人とは思えず共感できるのだが、自由に暮らすために孤独を極めていく。

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    2018年09月25日
  • 半分のぼった黄色い太陽

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    ナイジェリア1960年代の話。
    60年代前半と後半で分けて話は進む。
    壊れてしまった幸せな日々を思い出すような構成になっていて、読んでいて胸がヒリヒリする。

    翻訳本は苦手な人にも一気に読める作品だと思う。

    引用P.137
    カイネネ「愛が他のものの入る余地を残さないとあなたが考えるなら、それは間違いよ。何かを愛しながら、それを見下すことも可能なんだから。」

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    2017年06月12日
  • マイケル・K

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    ネタバレ

    本書が書かれた80年代の南アといえば、アパルトヘイト政策に対する非難による国際的な孤立と内戦という、国民にとっては大変厳しい時代だったのだろうと想像する。本書にも随所に戦争が色濃く表現されているけれども、主人公が直接戦争に関わっているという訳ではない。主人公は兵士でなく通常の市民だが、そこに描かれているのは主人公の闘いであり、主人公が求めているのはごく普通の自由なのだ。しかしどうしても自由を得ることができない主人公は衰弱していく。それでも、死ぬ自由さえ得ることができないのだ。このような主人公の姿が気高く、美しく感じられるのは何故なのだろうか。

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    2015年12月06日
  • 半分のぼった黄色い太陽

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    物語の語り手の三人もバランスがよい。みんななにかしらの意味で「観察者」だよね。特に序盤はそれぞれアフリカハイクラスの、アフリカ庶民の、アフリカ社会の、観察者と行った具合に。だから前提が理解しやすい。中盤からはどんどん当事者になっていって、彼らの行く末が気になった。途中ちょっとダレたけど。
    アフリカとして一般に語られがちな貧困や紛争は数ある要素の一つだと語る小説。それでも一般に語られる要素の重さも感じられる小説。面白かったです。

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    2012年09月30日
  • 半分のぼった黄色い太陽

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    3人の視点から語られる、愛であり、一族の歴史であり、戦争であり、貧困、搾取、あらゆるものが大きな流れの中に組み込まれている。言葉も的確で、風景が広がるような感じがあった。
    ことさらに、ビアフラ戦争を非難している訳ではないが、世界中で起きている戦争も大なり小なりこのような図式であることが、本当によく分かる。そして、何より大切なことは、生き延びることだ。

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    2011年01月05日
  • 男も女もみんなフェミニストでなきゃ

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    フェミニズムの本ってすごく考えるし自分の経験や考え方と向き合うし疲れちゃう時もあるけど、これはTedでの実際のトークに加筆したものだからサクッと読めて良い!フェミニストはアンハッピーだとか非アフリカ的だとか散々言われた結果「男嫌いではなく、男性のためではなくて自分のためにリップグロスを塗ってハイヒールを履く、ハッピーなアフリカ的フェミニスト」になっちゃったところが諦めが悪くて(もちろんいい意味)大好きだなって思った!

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    2026年03月22日
  • 男も女もみんなフェミニストでなきゃ

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    アフリカのジェンダー問題について詳しく書かれており、日本も似たような思想は今でも残っているように感じた。ここ数年でジェンダーレスだのLGBTQだの色々と発信があり男女間格差のようなものが少なくなってきたように感じるがまだ根底ではしっかりと区別されていると思う。難しい問題だなと感じる。

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    2026年03月08日
  • アメリカーナ 下

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    下巻は、上巻に続いてオビンゼのイギリスでの不法移民としての暮らし、アメリカにいるイフェルメの黒人恋人との暮らし、イフェルメがナイジェリアに帰国したことに伴う出来事が続く。
    帰国後の一連の流れはグダグダしていてもう少し良い描き方がなかったのか、という気もしている。エンディングもちょっと唐突感があった。イフェルメがアメリカナイズされていたことはコミカルな感じがして面白かったが。
    小説の前半は大河ドラマ的な一代記、後半は女版村上春樹というかナヨナヨした展開が続いた印象。

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    2026年02月08日
  • アメリカーナ 上

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    アメリカに渡って13年経つイフェルメと、ナイジェリアに残った学生時代の恋人オビンゼ。出だしはイフェルメがアメリカの美容院で回想するところから始まり、ナイジェリア時代へ時を遡る。2人の馴れ初めからイフェルメのアメリカへの渡航、アメリカでの移民としての苦労と成功が様々な登場人物を交えながら、時にコミカルに時にシリアスに描かれている。
    アメリカにおける人種問題やアフリカからの移民の扱いなど、日本人には見えにくいことが執拗に描かれていて、その部分は新鮮だった。

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    2026年02月08日
  • 半分のぼった黄色い太陽

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    1960年代に起きたナイジェリア内のピアラフ戦争を題材とした作品。タイトルの「半分のぼった黄色い太陽」は旧ビアラフ共和国の国旗の絵柄。
    戦争に伴う民族紛争や虐殺の悲惨さを描きながらも、本来的テーマは家族や恋人や姉妹のドラマである。なので戦争部分はファクトベースながらフィクションを織り交ぜる。後半は生々しい残酷な描写が続くものの、アフリカの独特な文化背景と米国留学経験の長い著者の欧米的感覚が絶妙なバランスとなり、小気味よいリズミカルな文章を生み出している。
    日常的な出来事に対する心の脆さと戦争という異常事態のなかでのカイネネやウグウの強さや適応性という矛盾を違和感なく両立させ、人間そのものを巧く

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    2025年12月10日
  • なにかが首のまわりに

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    ナイジェリアの女性たちを主題にした短編集。表題と同じ短編では、完璧なアメリカ人の恋人(すごくいい人)とのちょっとしたやりとりに、「オレは君と君のバックグラウンドを理解しているしそんな君をそのまま受け入れてるよ」が透けて見えてしまい、違和感とかすかな苛立ちを覚えるあたりにとても共感。どんなに素晴らしい人でも、「わかってる」感を出した途端にちょっとムッとくるよね。彼だってまだ若くて未熟だし、今現在の彼の背景を考えれば、十分過ぎるほど寄り添ってくれてるのに、どうしてもひっかかってしまうのが切ない。全編に渡って、言語化できない思いや感情を、そのままの空気を吸い込むように感じさせる話運びが素晴らしい。最

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    2025年11月08日