くぼたのぞみのレビュー一覧
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去年『なにかが首のまわりに』で初めてアディーチェという作家を知り、この『アメリカーナ』で彼女の著作を二作読んだことになります。
そして思うのは、この人の視点とそれを表現する感性はとても瑞々しくて、読めば読むほど自分の中に新しい風を吹き込んでくれるということです。
『なにかが首のまわりに』『アメリカーナ』ともに、黒人差別が物語の大きなテーマとなります。黒人差別を描いた小説や映画は、自分も今までいくつか触れてきました。
そして思うのは、それらの作品は人種差別の悲劇や苦しみや怒り、あるいはそれを乗り越える人間の強さというものを、表現していたということです。
そうした作品ももちろん素晴らしいの -
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ネタバレ本書が書かれた80年代の南アといえば、アパルトヘイト政策に対する非難による国際的な孤立と内戦という、国民にとっては大変厳しい時代だったのだろうと想像する。本書にも随所に戦争が色濃く表現されているけれども、主人公が直接戦争に関わっているという訳ではない。主人公は兵士でなく通常の市民だが、そこに描かれているのは主人公の闘いであり、主人公が求めているのはごく普通の自由なのだ。しかしどうしても自由を得ることができない主人公は衰弱していく。それでも、死ぬ自由さえ得ることができないのだ。このような主人公の姿が気高く、美しく感じられるのは何故なのだろうか。
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斎藤真理子さん曰く「編集は世界を作ること、翻訳は世界を歩くこと」。他人の世界を丁寧に歩いてこられたお二人だからこそ、言葉の扱い方/拾い上げ方、お互いの書簡の読み取り方が、とんでもなく細やかで心地よい。
「塩食いの会」「ヴィーヴァ!藤本和子ルネサンス、ヴィーヴァ!」などのパワーワードが頻出する、藤本和子とリチャード・ブローティガン(わたしは文字のタトゥーを入れるとしたら、『アメリカの鱒釣り』の一節にしようと思っているので)の話を筆頭に、各々が担当された作家やお二人の育児話など、読み応えがありすぎる。
あと、わかってはいたけれど、読みたくなる本の話題がドカドカ出てきて、リストがパンクしそう。 -
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1960年代に起きたナイジェリア内のピアラフ戦争を題材とした作品。タイトルの「半分のぼった黄色い太陽」は旧ビアラフ共和国の国旗の絵柄。
戦争に伴う民族紛争や虐殺の悲惨さを描きながらも、本来的テーマは家族や恋人や姉妹のドラマである。なので戦争部分はファクトベースながらフィクションを織り交ぜる。後半は生々しい残酷な描写が続くものの、アフリカの独特な文化背景と米国留学経験の長い著者の欧米的感覚が絶妙なバランスとなり、小気味よいリズミカルな文章を生み出している。
日常的な出来事に対する心の脆さと戦争という異常事態のなかでのカイネネやウグウの強さや適応性という矛盾を違和感なく両立させ、人間そのものを巧く -
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ナイジェリアの女性たちを主題にした短編集。表題と同じ短編では、完璧なアメリカ人の恋人(すごくいい人)とのちょっとしたやりとりに、「オレは君と君のバックグラウンドを理解しているしそんな君をそのまま受け入れてるよ」が透けて見えてしまい、違和感とかすかな苛立ちを覚えるあたりにとても共感。どんなに素晴らしい人でも、「わかってる」感を出した途端にちょっとムッとくるよね。彼だってまだ若くて未熟だし、今現在の彼の背景を考えれば、十分過ぎるほど寄り添ってくれてるのに、どうしてもひっかかってしまうのが切ない。全編に渡って、言語化できない思いや感情を、そのままの空気を吸い込むように感じさせる話運びが素晴らしい。最
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ナイジェリアで生まれ育った著者が、男女、民族、貧富、宗教など異なる世界を持つ人が交わるときに生まれるささやかな違和感を穏やかに描いた短編12編。
自分たちの国を民族を文化をまったく理解していない人に人生の舵を取られる屈辱。『象牙製品のようにエキゾチックな戦利品のように品定めされる』感覚。傲慢な西欧化の波にさらわれる戸惑い。
アフリカが辿ってきた歴史を思うととても同列に語ることなんてできないけれど、女性として、アジア人として、少し心当たりのある感覚でもあります。
自分の中にある無知と傲慢について考える機会になりました。出会えてよかった本。
「なにかが首のまわりに」
チママンダ・ンゴズィ・ -
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この感想を書いてるのは読んでから1年以上経ってからのことです。
12の短編全てを思い出すことは出来ないので12タイトルは他の方の読書感想からコピペしてきた。
おそらく多くの方のベストは「ジャンピングモンキーヒル」か表題の「なにかが首のまわりに」もしくは「震え」とかでしょうか。
私も読んだ直後はそうだったかも知れない。でも思い出せない。
今は「イミテーション」のあらすじだけが残ってる。
不思議。
セル・ワン
イミテーション
ひそかな経験
ゴースト
先週の月曜日に
ジャンピング・モンキー・ヒル
なにかが首のまわりに
アメリカ大使館
震え
結婚の世話人
明日は遠すぎて
がんこな歴史家 -
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ナイジェリアに住んでいるイフェメルとオビンゼの夢は、英米に留学すること。そんな二人は高校生時代からの恋人同士だが、イフェメルだけがアメリカに留学することになると二人の中にも溝ができて…。イフェメルはアメリカに留学してからというもの日々カルチャーショックに見舞われていく。その最大とも言えるのが、人種のるつぼとも言えるアメリカで自分が「黒人」であるということを発見していくことだった。やがてイフェメルは「非アメリカ系」黒人として、自分の思いをブログに綴っていく。オビンゼとの関係も断絶し、恋人もでき、順風満帆に見えた時、イフェメルは突然恋人を捨てナイジェリアに帰る決意をする。昔の恋人オビンゼに会うため
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