大野裕之のレビュー一覧

  • ディズニーとチャップリン~エンタメビジネスを生んだ巨人~

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    エンタメ界に2つの巨星。ディズニーとチャップリン。
    この2人の関係性は、想像以上に濃く、そしてドラマチックだった。
    全世界で知らない人はほとんどいないだろうという放浪紳士チャーリーとミッキーマウス。
    まさか、ミッキーマウスが目指していたものがチャーリーだったとは。
    ディズニーの伝記も読んだけど、そこにはそこまでチャップリンに対する事は書かれていなかった気がする。
    ディズニーが著作権については恐ろしいほど厳しい、というのは様々な都市伝説とともに一般の人でも知っている。まさかその根源がチャップリンだったとは。
    「著作権は絶対に渡しちゃダメだ」という教えを守ったからこそ、今のディズニーがある。

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    2024年11月08日
  • ディズニーとチャップリン~エンタメビジネスを生んだ巨人~

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    めちゃくちゃおもしろかったです。チャップリンとディズニー、どちらも超メジャーな人物なのに、知らない話ばかりでした。
    それぞれに似ているところもあり、対称的なところもあって、現在の作品の残り方もそれに合った形になっています(チャップリンは著作権をすべて持っていて、配信されていない。ディズニーは黎明期からテレビに目をつけて、今では配信で多くの利益を得ている)。
    子どもの時に観て以来、観ていない作品(特にチャップリン)を観たくなりました。

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    2024年04月25日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    “私は独裁者たちの人生についての喜劇映画を作る。それが、世界中にとても健康的な笑いを生み出すだろうことを望んでいる。”(p.125)チャールズ・チャップリン

     わずか4日違いで生まれた、喜劇王チャップリンと独裁者ヒトラー。一見全く違う2人にはある共通点があった。特徴的なちょび髭と、メディアを自在に操る天才的な力である。

    チャップリンは全体主義の危険性を、それが形成されつつある初期の段階から見抜いていた。全体主義化に警鐘を鳴らすべく製作に取り掛かった『独裁者』だが、
    反ナチス、反ファシズムを題材にした映画の製作に対し、ドイツの同盟国をはじめ多くの国から反対の声が上がる。
    そのような状況で自ら

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    2023年09月03日
  • ビジネスと人生に効く 教養としてのチャップリン

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    大変面白かった!
    今年読んで良かった本ベスト5に入りそう

    チャップリンと言えば、言わずとしれた喜劇役者。
    でも自分はそれ以上のことを知らない…

    この本を読めば、彼がどんな人物だったのか、本当によく分かる

    チャップリンというのは単なる喜劇役者ではなかった。
    それはあくまで一つの顔。

    彼は映画会社を設立し、黒字経営を果たし続けた。
    EUの共通通貨に関する提言を、論文という形で表した。
    ユダヤ人なのかと問われ、それを答えること自体がナチスの術中にハマっていると答えた。

    彼は優れたビジネスマンであり、経済論者であり、人権家だった。

    それに、一つ一つのエピソードがとにかくすごい。
    75歳で自

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    2023年09月02日
  • ディズニーとチャップリン~エンタメビジネスを生んだ巨人~

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    「教養としてのーー」を読み終えた身からすると
    ディズニー個人への思い入れもそれほどでなく、改めてチャップリン本として読む必要がどれほどあるのか疑問符が湧いていたが
    それで触れられていた2人の繋がりが、思った以上に根深いものであること
    そして一部では似通いながら接近しつつも、個性的なエピソードで別の違った側面が合わられる2人の対比、そして時代の流れから袂を分かつことになったその結末にいたるまで
    チャップリンという存在の脳内的な肉付けは改めて充実するものであったとともに、ディズニー個人への人物的な興味も増す内容であった。

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    2023年04月10日
  • ビジネスと人生に効く 教養としてのチャップリン

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    この本自体が映画のような
    ワクワク感に溢れている。
    脚本もなく、膨大なロケ素材から
    ヒューマニズムに富んだストーリーを
    紡ぎだすドキュメンタリー的な
    制作スタイル、モダンタイムスの
    ラストシーンの意味、
    キャラビジネスの創始者としての
    顔。驚きの事実の連続。

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    2023年02月05日
  • ディズニーとチャップリン~エンタメビジネスを生んだ巨人~

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    20世紀のエンターテインメントを代表する巨匠二人には実は親交があった。二人のエンタメビジネスを振り返る、チャップリン研究の第一人者の作品。

    俳優を目指しチャップリンに憧れたウォルト・ディズニー。アニメ映画界で名を挙げ初めてチャップリンと話した時のチャップリンの助言。

    「自分の作品の著作権は他人の手に渡しちゃだめだ」

    都市伝説になるぐらいディズニーの著作権への執着は知られているが、その原点がチャップリンにあったとは。

    パントマイムの喜劇とアニメの共通点に気づきトーキー映画、ミュージカル、カラー映画など時代の最先端を行くウォルト・ディズニー。

    第二次世界大戦時の政府に対する対象的な二人の

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    2021年10月03日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    チャップリンまじかっこいい。
    頭良すぎるし、勇気あり過ぎる。

    チャップリン的に生きたい。
    何度も読み返したい本です。

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    2020年08月20日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    ネタバレ

     録画したまま放置していたNHK歴史秘話ヒストリア「五・一五事件 チャップリン暗殺計画」を視る。コメントを述べる大野裕之氏の背後に本書の背表紙が見える。俄然 読みたくなる。
     長らくチャップリンはユダヤ人だと誤解していた。それは異父兄シドニーの方で、彼本人はロマ系だった。
     もう一つ、ヒトラーは小柄だと思い込んでいた。少し前にフランコと並んだ写真を見て、意外に長身だと思っていた。175センチだから、欧米人なら普通の部類だろう。
     上記二つの誤解は一にかかって「チャップリンの独裁者」に拠るものだ。
     他の大野氏の著書などで、我らが黒澤明をしのぐチャップリンの完全主義に接していたが、改めて思い知る

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    2019年12月25日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    読み物として非常に面白かった。
    チャップリンとヒトラーという二十世紀の同時期に存在した天才。片や光、片や影として歴史に名を残した。
    歴史ロマンや必然としか言いようのない歴史の偶然を垣間見ることが出来た。
    マイナスの力は所詮プラスの力には勝てないのだと思った。

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    2017年06月18日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    最近、軽めの本ばかり読んでいましたが、こちらはいろんな意味で、ずっしりと読み応えがありました。何度も確認しながら、ゆっくりと読みました。


    ***
    ヒトラーとチャップリン。
    恥ずかしながらわたくし、どちらもほとんど知りません(恥)。
    ヒトラーは学生時代、授業で習ったっけ???というほど(テストに出る歴史的事実以外は)知らない。(恥。涙)。
    手塚治虫の「アドルフに告ぐ」のヒトラーのイメージでしかありません。

    チャップリンは、大学1年生、とある教授のゼミにお邪魔したとき、話しの流れで、映画を見せていただいたことがあります(多分「モダン・タイムズ。」)近代化の光と闇、みたいな話でした。
    ・・・た

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    2016年06月19日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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     『独裁者』をそのアイデアの始まりから、台本の成立過程、さらにはコールシート等で撮影の進行を辿りつつ、その都度メディアや当時の英米独政府の神経質な対応を挟み込んでいるので、まことに臨場感あふれたドキュメンタリーとなっている。チャップリンは大戦後、アメリカのレッドパージで国外追放されたが、その種はすでにこの『独裁者』制作の時点で撒かれていたのがよく分る。
     それにしても日本公開が1960年だったという事実には驚かされた。当時、筆者は小学生で、3学年ぐらいがまとまって映画館にこの映画を見に行った記憶があるが、それは初公開のときだったようである。地球儀のダンスが飛びぬけて面白く、最後の演説がずいぶん

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    2016年04月28日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    凄まじい本だった。
    「独裁者」の発想から制作、公開に至るまで非常に丁寧に書かれている。あの映画は、ヒトラーも当然存命中(というか現役で演説で叫んでいた)に、大逆風の中撮影されていたのだ。
    そして、チャップリンはむしろマッカーシズムの攻撃を受けていたことにも驚いた。ナチス以上の嫌がらせ、そして攻撃だったことにも。

    著者大野氏のプロフィールを見て、さらに驚いた。自分と同年代だったのか!

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    2015年11月12日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    イソップの「北風と太陽」を
    思った

    今でも
    ドイツ、フランス、ポーーランド、イタリア
    の 国々から
    第二次世界大戦をテーマとする映画が
    産み出されている
    つい先日も
    「パリよ、永遠に」(独、仏 共同製作)を
    観たばかりだ

    反戦 とか
    非戦 とか
    むろん みんな いわずもがな
    のことである
    声高に叫ぶのではなく
    淡々とその抵抗の事実を学ぶ
    その 手法に 学びたい

    ユーモアという戦争に対する
    最大の武器を見事に
    その人生の一部に織り込んだ
    チャップリンに
    あらためて敬意を表したい

    こんなすてきな作品を
    著した大野さんにも
    むろん 敬意を表したい

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    2015年09月03日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    ラストの感動的な演説シーンで有名な、チャップリンの『独裁者』。
    チャップリンとヒトラーという同じちょび髭を持ち、異なるベクトルで世界の頂点に君臨した両者が、メディアというフィールドの中で間接的に繰り広げた闘いを丹念に描いた作品。
    ユーモアの普遍性と、それをまっすぐに信じて世に訴え続けたチャップリンの偉大さを思い知らされる名著である。

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    2015年08月30日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    チャップリンの「独裁者」製作の経緯。
    ヒトラーは最高の俳優であり、それに対して脅威を覚えると語るチャップリンが印象に残る。

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    2015年08月24日
  • チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

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    同じ年1889年に4日違いで生まれたチャップリンとヒトラー。喜劇役者と独裁者。お互いに強く意識してきたであろうと、チャップリン研究者の著者は言う。

    ちょび髭がトレードマークの両者は、比較され風刺された。ナチスは映画を「盗作だ」と嘘や上映禁止、評論禁止、チョビ髭禁止などの嫌がらせをする。
    永年苦労して制作した究極の風刺映画『独裁者』は、政治情勢により上映できた国は多くはなく、アメリカ国内からも批判があった。

    この本のラストに『独裁者』結びの全文が書かれている。真面目なラストのスピーチである。

    「〈笑い〉こそが武器である」

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    2025年10月25日
  • チャップリンが見たファシズム 喜劇王の世界旅行 1931-1932

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    新しい技術が人間を奴隷制から解放するのではなく、格差を引き起こす。その結果に対立、ポピュリズム、全体主義、ファシズムに繋がっていく。きがつかないうちに、いや気がついても止められない。歴史は繰り返す、いや歴史に学んで繰り返さないことはできないのかしら?今こそ西洋の価値観に魅せられるのではなく、東洋の価値観も、日本の価値観も役に立つのではないでしょうか。チャップリンを通して色々考えさせられる。

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    2024年11月19日
  • チャップリンが見たファシズム 喜劇王の世界旅行 1931-1932

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    映画「街の灯」の大ヒット。プレミアム上映会を兼ねたチャップリンの世界旅行。気まぐれな喜劇王と信頼される秘書高野虎市。
    五一五事件でチャップリンもターゲットとなっていたことは有名であるが、その気まぐれがチャップリンの命を救うことに。暗殺される犬養毅と会談する予定まで組まれていた。
    後の「モダンタイムス」「独裁者」の題材となる出来事も旅行中に見受けられる。
    1年4か月の世界旅行を再現した、中央公論に連載された作品。

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    2024年10月25日
  • ビジネスと人生に効く 教養としてのチャップリン

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    いやー、すごい。
    さすが「日本チャップリン協会」会長。
    教養どうこうはともかく、
    とても勉強になりました。
    やや「先見の明」へのこじつけ感がありますが、
    それでも納得させられました。
    有名な名言ではなく、
    もっと深みのある名言もピックアップ。
    最後の「独裁者」の演説は文字でも圧巻!
    そして愚かなアメリカの追放劇…
    とんでもない人だったのですね、チャーリー。

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    2024年05月31日