チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦

小説・文芸
2,640円 (税込)

13pt

20世紀に最も愛された男チャップリンと最も憎まれた男ヒトラーは,わずか4日違いで生まれ,同じちょび髭がシンボルとなった.二人の才能,それぞれが背負う歴史・思想は,巨大なうねりとなって激突する.知られざる資料を駆使し,映画『独裁者』をめぐるメディア戦争の実相,現代に連なるメディア社会の課題を,スリリングに描き出す.

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チャップリンとヒトラー メディアとイメージの世界大戦 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    “私は独裁者たちの人生についての喜劇映画を作る。それが、世界中にとても健康的な笑いを生み出すだろうことを望んでいる。”(p.125)チャールズ・チャップリン

     わずか4日違いで生まれた、喜劇王チャップリンと独裁者ヒトラー。一見全く違う2人にはある共通点があった。特徴的なちょび髭と、メディアを自在に操る天才的な力である。

    チャップリンは全体主義の危険性を、それが形成されつつある初期の段階から見抜いていた。全体主義化に警鐘を鳴らすべく製作に取り掛かった『独裁者』だが、
    反ナチス、反ファシズムを題材にした映画の製作に対し、ドイツの同盟国をはじめ多くの国から反対の声が上がる。
    そのような状況で自らの信念を曲げずに映画制作を進めたチャップリンの姿が勇ましい。

    チャップリンがここまで映画というメディアでの表現に命を燃やしていた人物だったのかということに驚いた。

    著者は日本チャップリン協会会長であり、チャップリンが歩んだ経歴や『独裁者』以前の作品でのエピソードなども書かれていてとても読み応えがあった。

    0
    2023年09月03日

    Posted by ブクログ

    チャップリンまじかっこいい。
    頭良すぎるし、勇気あり過ぎる。

    チャップリン的に生きたい。
    何度も読み返したい本です。

    0
    2020年08月20日

    Posted by ブクログ

    読み物として非常に面白かった。
    チャップリンとヒトラーという二十世紀の同時期に存在した天才。片や光、片や影として歴史に名を残した。
    歴史ロマンや必然としか言いようのない歴史の偶然を垣間見ることが出来た。
    マイナスの力は所詮プラスの力には勝てないのだと思った。

    0
    2017年06月18日

    Posted by ブクログ

    最近、軽めの本ばかり読んでいましたが、こちらはいろんな意味で、ずっしりと読み応えがありました。何度も確認しながら、ゆっくりと読みました。


    ***
    ヒトラーとチャップリン。
    恥ずかしながらわたくし、どちらもほとんど知りません(恥)。
    ヒトラーは学生時代、授業で習ったっけ???というほど(テストに出る歴史的事実以外は)知らない。(恥。涙)。
    手塚治虫の「アドルフに告ぐ」のヒトラーのイメージでしかありません。

    チャップリンは、大学1年生、とある教授のゼミにお邪魔したとき、話しの流れで、映画を見せていただいたことがあります(多分「モダン・タイムズ。」)近代化の光と闇、みたいな話でした。
    ・・・ただそれだけです。観たのって。

    なので、「独裁者」は観ていません。
    (10代のころ、テレビでラストの演説だけチラリと見たことがありますが、ただ退屈なだけでした。
    今、この本を読んだ後に観たら、また違った気持ちになれるかもしれません。)
    必ず探して観なくては!と思いました。

    一番驚きなのは、まさにヒトラーが権力に上り詰めているそのとき、チャップリンはこの映画を作成した。
    ということでした。
    世相、チャップリン、ヒトラー。様々な資料を読みながら
    歴史を「眺める」ことができます。このまま映画になり得そう。

    全然関係ない映画ですが「戦場のピアニスト」をもう一度観たくなりました。生きることに、勇気を与えてくれますよね。


    良書です。時間があるときに、じっくり読むことをおススメします。(通勤の合間に読むのはおススメしない本です。休日に、じっくり読むことをおススメします)

    0
    2016年06月19日

    Posted by ブクログ

     『独裁者』をそのアイデアの始まりから、台本の成立過程、さらにはコールシート等で撮影の進行を辿りつつ、その都度メディアや当時の英米独政府の神経質な対応を挟み込んでいるので、まことに臨場感あふれたドキュメンタリーとなっている。チャップリンは大戦後、アメリカのレッドパージで国外追放されたが、その種はすでにこの『独裁者』制作の時点で撒かれていたのがよく分る。
     それにしても日本公開が1960年だったという事実には驚かされた。当時、筆者は小学生で、3学年ぐらいがまとまって映画館にこの映画を見に行った記憶があるが、それは初公開のときだったようである。地球儀のダンスが飛びぬけて面白く、最後の演説がずいぶん長いなと思ったが、それが6分ほどのものでしかなかったという点にも、驚かされた。
     いろいろな点で、発見の多い労作である。

    0
    2016年04月28日

    Posted by ブクログ

    凄まじい本だった。
    「独裁者」の発想から制作、公開に至るまで非常に丁寧に書かれている。あの映画は、ヒトラーも当然存命中(というか現役で演説で叫んでいた)に、大逆風の中撮影されていたのだ。
    そして、チャップリンはむしろマッカーシズムの攻撃を受けていたことにも驚いた。ナチス以上の嫌がらせ、そして攻撃だったことにも。

    著者大野氏のプロフィールを見て、さらに驚いた。自分と同年代だったのか!

    0
    2015年11月12日

    Posted by ブクログ

    イソップの「北風と太陽」を
    思った

    今でも
    ドイツ、フランス、ポーーランド、イタリア
    の 国々から
    第二次世界大戦をテーマとする映画が
    産み出されている
    つい先日も
    「パリよ、永遠に」(独、仏 共同製作)を
    観たばかりだ

    反戦 とか
    非戦 とか
    むろん みんな いわずもがな
    のことである
    声高に叫ぶのではなく
    淡々とその抵抗の事実を学ぶ
    その 手法に 学びたい

    ユーモアという戦争に対する
    最大の武器を見事に
    その人生の一部に織り込んだ
    チャップリンに
    あらためて敬意を表したい

    こんなすてきな作品を
    著した大野さんにも
    むろん 敬意を表したい

    0
    2015年09月03日

    Posted by ブクログ

    ラストの感動的な演説シーンで有名な、チャップリンの『独裁者』。
    チャップリンとヒトラーという同じちょび髭を持ち、異なるベクトルで世界の頂点に君臨した両者が、メディアというフィールドの中で間接的に繰り広げた闘いを丹念に描いた作品。
    ユーモアの普遍性と、それをまっすぐに信じて世に訴え続けたチャップリンの偉大さを思い知らされる名著である。

    0
    2015年08月30日

    Posted by ブクログ

    チャップリンの「独裁者」製作の経緯。
    ヒトラーは最高の俳優であり、それに対して脅威を覚えると語るチャップリンが印象に残る。

    0
    2015年08月24日

    Posted by ブクログ

    同じ年1889年に4日違いで生まれたチャップリンとヒトラー。喜劇役者と独裁者。お互いに強く意識してきたであろうと、チャップリン研究者の著者は言う。

    ちょび髭がトレードマークの両者は、比較され風刺された。ナチスは映画を「盗作だ」と嘘や上映禁止、評論禁止、チョビ髭禁止などの嫌がらせをする。
    永年苦労して制作した究極の風刺映画『独裁者』は、政治情勢により上映できた国は多くはなく、アメリカ国内からも批判があった。

    この本のラストに『独裁者』結びの全文が書かれている。真面目なラストのスピーチである。

    「〈笑い〉こそが武器である」

    0
    2025年10月25日

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