大野裕之のレビュー一覧
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エンタメ界に2つの巨星。ディズニーとチャップリン。
この2人の関係性は、想像以上に濃く、そしてドラマチックだった。
全世界で知らない人はほとんどいないだろうという放浪紳士チャーリーとミッキーマウス。
まさか、ミッキーマウスが目指していたものがチャーリーだったとは。
ディズニーの伝記も読んだけど、そこにはそこまでチャップリンに対する事は書かれていなかった気がする。
ディズニーが著作権については恐ろしいほど厳しい、というのは様々な都市伝説とともに一般の人でも知っている。まさかその根源がチャップリンだったとは。
「著作権は絶対に渡しちゃダメだ」という教えを守ったからこそ、今のディズニーがある。
そ -
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大変面白かった!
今年読んで良かった本ベスト5に入りそう
チャップリンと言えば、言わずとしれた喜劇役者。
でも自分はそれ以上のことを知らない…
この本を読めば、彼がどんな人物だったのか、本当によく分かる
チャップリンというのは単なる喜劇役者ではなかった。
それはあくまで一つの顔。
彼は映画会社を設立し、黒字経営を果たし続けた。
EUの共通通貨に関する提言を、論文という形で表した。
ユダヤ人なのかと問われ、それを答えること自体がナチスの術中にハマっていると答えた。
彼は優れたビジネスマンであり、経済論者であり、人権家だった。
それに、一つ一つのエピソードがとにかくすごい。
75歳で自 -
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20世紀のエンターテインメントを代表する巨匠二人には実は親交があった。二人のエンタメビジネスを振り返る、チャップリン研究の第一人者の作品。
俳優を目指しチャップリンに憧れたウォルト・ディズニー。アニメ映画界で名を挙げ初めてチャップリンと話した時のチャップリンの助言。
「自分の作品の著作権は他人の手に渡しちゃだめだ」
都市伝説になるぐらいディズニーの著作権への執着は知られているが、その原点がチャップリンにあったとは。
パントマイムの喜劇とアニメの共通点に気づきトーキー映画、ミュージカル、カラー映画など時代の最先端を行くウォルト・ディズニー。
第二次世界大戦時の政府に対する対象的な二人の -
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<目次>
プロローグ
第1章 食のおねだん
第2章 季節のおねだん
第3章 絶滅危惧種のおねだん
第4章 舞妓・芸妓のおねだん、すなわち京都のおねだん
エピローグ
<内容>
大阪生まれ、京都の大学を出てそのまま京都に住む、脚本家・プロデューサーの方の本。芸術系の人で京都住まいが長く、著名になると、京都でも「顔パス」に近づくらしい。
それはともかく、あったようでなかった本。タイトルを真に受けてはいけない。お値段のこともあるが、京都の文化論になっている(と言っていいのだろうか?)。「レモンケーキ」と梶井基次郎の『檸檬』の関係、抹茶パフェの由来、柊屋とチャップリン、紅葉の隠れスポッ -
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京都という独特の土地柄を、「おねだん」という視点から、著者の言われるRPGという感覚で体験するように読むことができます。体験するようにすっと一気に楽しく読むことができました。京都に来て感じた違和感は、排他的だったり妙に優しかったりとありますが、その理由の一部を知ることができるのではないでしょうか。具体的に値段を知ることができる内容ではなく、京都でのいろいろな買物を体験できるという着眼点で、なるほどと思いながら読ませていただきました。いろんな京都本はありますが、それらとはちょっとずれた視点からの書き方であり、それゆえよりディープに京都を知ることができるのではないかと思います。