九鬼周造のレビュー一覧

  • 九鬼周造「いきの構造」 ビギナーズ 日本の思想

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    いきという言葉の意味は、結局時代や見る人の立場によって、様々だということだと思います。
    あと、「媚態」「意気地」「諦め」の3要素だけで語るのは、無理があるように感じました。

    1.この本を一言で表すと?
    ・「いき」という日本独特の文化を分析した本

    2.よかった点を3〜5つ
    ・いきな衣装
    →湯上りの浴衣姿は媚態、つかず離れず、をよく表していると思う

    ・九鬼周造の生涯と思想
     →「いき」を哲学的に追及する背景をぼんやりだがわかった気がする

    2.参考にならなかった所(つっこみ所)
    ・邦楽における「いき」
     →音楽のことは、文章で説明されてもイメージができない。

    ・「いき」な言葉づかい
     →こ

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    2018年12月30日
  • 時間論 他二篇

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    先日読んだ論文集『人間と実存』が面白かったので早速これを買ってみた。
    九鬼周造の「時間論」をテーマとした4編が収められている。最初のものはごくごく初期のもので、あまりおもしろくはなかった(「時間の観念と東洋における時間の反復」)。これは言語が仏語で、フランス留学中にパリで行った講演。
    しかし時間論に関する基本線はこの最初期の頃からあまり変わっていない。横に一直線に、不可逆的に流れる西洋的時間に対して、東洋の輪廻説に見られるような時間軸の垂直方向への思考。ここに九鬼は東洋的「永遠」の契機を見る。
    それはその後「永遠回帰」と呼称することになるが、九鬼周造のこの概念は「同一性」の永遠をうたうものであ

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    2017年07月29日
  • 九鬼周造「いきの構造」 ビギナーズ 日本の思想

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    読んでいて途中、「何を大仰なことを今更!」と思ってしまったが、イキという日本人独自の感覚をここまで論理的に言語化した人もめずらしいなと感心してしまった。

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    2017年04月10日
  • 「いき」の構造 他二篇

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    大正~昭和時代の哲学者・九鬼周造(1888~1941年)の代表的著作。
    著者は1921~29年に欧州に留学し、パリの哲学界で若い俊秀として認められ、ハイデッガーやベルクソンからも評価を受けていたという。
    著者は、「「いき」は欧洲語としては単に類似の語を有するのみで全然同価値の語は見出し得ない。したがって「いき」とは東洋文化の、否、大和民族の特殊の存在様態の顕著な自己表明の一つであると考えて差支ない」と、ソシュールの言語学的アプローチから、「いき」を「わが民族に独自な「生き」かたの一つ」と述べている。
    そして、その日本人の生き方の美意識の基本的構造を、古典的ヨーロッパ哲学の論法で分析したのである

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    2016年01月11日
  • 「いき」の構造 他二篇

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    二元論をベースに対立項間の緊張関係に注目する思想。おおむね面白かったけど、「自由な芸術的表現」を論じる第4章の論理は強引すぎて引いた。

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    2015年09月29日
  • 「いき」の構造 他二篇

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    「いき」という日本人(主に江戸時代の江戸の人)独特の感覚についての解説本。著者によると「諦め」と「媚態」と「意気地」である。著者はパリに10年以上滞在しているが、そこで日本人の特徴をアピールするのに「いき」を使ったというのは「いき」である。

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    2015年06月13日
  • 「いき」の構造 他二篇

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    最初は、そのものすごく論文的な文体に若干の疎ましさと、なんとも、言えない違和感を感じながらの読書だった。
    おそらく、自分の中で予想していた、「いき」というものを論じるリズムや語彙、文体とあまりにもかけ離れていたからだと思う。

    でも、しばらく読み進むうちに、だんだん、面白くなって来た。
    何が面白いかというと、「いき」というある種情緒的な内容を、それとは全く異なるような次元での論調との二元性に可笑しみを感じたのだ。

    書いている内容はとてもわかりすく、興味深い。
    でも、その語彙や文体が、それを自虐的に妨げる節もある。

    と、こうしてレビューを、まとめていて、あることに気づいた。
    著者が、あらゆる

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    2014年08月03日
  • 「いき」の構造 他二篇

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    20世紀の日本哲学者である九鬼周造による本著書には、「いき」について、内包的構造、外延的構造、自然的表現、芸術的表現の切り口で、哲学的に丁寧に説明されている。

    「いき」とは、大和民族の特殊の存在様態の顕著な自己表明の一つであると考える。

    意気、渋み、甘味、野暮、上品、地味、派手、下品の点軸を定義した上で、さび、乙、きざ、雅、味、いろっぽさという面が存在するとの説明。事例として、抜き衣紋、首、素足、手、縦縞、色(灰色、茶色、青系統色)、建築、音楽についても興味深い。

    日本民族に独自の美意識をあらわす語「いき(粋)」とは何か。「運命によって<諦め>を得た<媚態>が<意気地>の自由に生きるのが

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    2014年01月19日
  • 「いき」の構造 他二篇

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    ネタバレ

    「いき」ということがらの「本質」ではなく「存在そのもの」のありようを、「媚態」「意気」そして「諦念」として分析してみせながら、さりとてそのような分析的な手法では捉えようのないものであると結論づける。
    六面体の構造モデルの提案は、「どうこれ?うまくはまってるでしょ?」という嬉しさが伝わってきて微笑ましい。

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    2013年12月23日
  • 九鬼周造「いきの構造」 ビギナーズ 日本の思想

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    「いき」という言葉のもつ世界観を教えてくれた.「いき」と二元性をなす対のことばは「野暮」となる。これら関連の言葉「渋味」ー「甘味」、「上品」ー「下品」、「派手」ー「地味」を「美意識の六面体」としての表現にとても興味を持った.この「いき」という言葉は、日本独特のものらしい.英語では、raffine, chicが近い言葉として例示され、「美意識の六面体」のどの辺りを表すかを立体的に説明している。言葉の意味の持つ空間性にとても新鮮さを覚えた.作者「九鬼周造」の経歴も波乱に富み、彼の母は、岡倉天心との不倫によって離婚し、幼少期から岡倉天心を伯父さんとして、身近に接する.自信も女性癖のため、離婚する.意

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    2012年11月02日