津川友介のレビュー一覧
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ネタバレ「因果関係」と「相関関係」を混同しないようにしましょう、という本。
それを明らかにするために必要になるのが「因果推論」
本書は個別具体的な因果推論の方法について、数式などは用いずに説明をしてくれている。
○因果関係を確認するための3つのチェックポイント
1 「まったくの偶然」ではないか
2 「第3の変数」は存在していないか
3 「逆の因果関係」は存在していないか
○因果推論の方法
ランダム化比較試験、自然実験、差の差分析、操作変数法、回帰不連続デザイン、マッチング法、回帰分析
○因果推論の5ステップ
1 「原因」は何か
2 「結果」は何か
3 3つのチェックポイントを確認しよう
4 反 -
Posted by ブクログ
「データを利用して分析する」なんて誰でも思いつく発想ですが、その「分析」とはの部分を深く考えるきっかけになれる良い本だと思います。
この本でも紹介されましたが、因果関係と相関関係をごっちゃにしている事例は多々ありますね。
それがテレビとかのちょっとした話題で取り上げるならまだ良いですが、政策を打ち出す時、企業が事業としてお金を使う時にこの2つの関係を理解せずに動くと大きな損失になることを学びました。
反事実というのが個人的には興味深かったです。
今はマーケティングのような部署に所属しているのですが、「もし」をたくさん考える機会が多く、この本を読んでいて非常に楽しかったです。 -
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ネタバレまさしくタイトル通りの本。
①魚②野菜・果物③茶色い炭水化物④オリーブオイル⑤ナッツを摂ることが強い科学的根拠をもとに推奨されている。
この5つは普段から健康に良いと聞いているモノだったので、真新しさはないが改めて癌、脳卒中、心筋梗塞の観点から大切さを知ることができた。
また、ショッキングな事に赤い肉(普段食べている肉の鶏肉以外)は脳卒中、心筋梗塞、がんのリスクが上がる。筋トレが好きな身からすると痛い。。赤い肉は出来るだけ避け鶏肉や魚でタンパク質を取ることにする。
あと、塩分についても少し舐めていた。高血圧がどう体に悪いか知識が浅かった。最悪腎臓に影響がでて、タンパク質、野菜果物を制限され -
Posted by ブクログ
ネタバレ・結論、保険適用の標準治療が最高のがん治療
・標準というと平凡な印象だが、最善治療という言い方が正しい
・抗がん剤の副作用の中で吐き気は薬で80%軽減できる。脱毛も頭に冷却器を置くことで医療機器として承認済み。
・抗がん剤の副作用で白血球減少による免疫力低下で感染症が最も重篤。白血球減少に対応する抗生物質、白血球を増やす薬が開発されている。
・抗がん剤治療で重要なことは、副作用を恐れてむやみに抗がん剤を減量しないこと。
・緩和ケアは第四の標準治療であり、がん診断と合わせて早期から取り組むことで、科学的に立証された効果がある。
・先進医療とは、ある程度効果は認められているものの、国が承認して保険 -
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病院で働く医者というよりは、公衆衛生や民間企業に腰を据える医療関係者の人たちの対談コラム
私自身病院に来る手前の人たちに医療従事者側が介入するシステムを構築することに興味があるので色々と参考になる内容が多かった。横文字が多くてちょっと読みづらかったけど。
医者としての将来に不安はつきないが、同時に変化していく未来が楽しみでもある。何でもできるし、何者にでもなれる。多分。
✏少子高齢化や人口減少で社会保障費の負担がどんどん大きくなる中で、サステナビリティだけを考えれば、医療費を抑えるために治療を「諦める医療」にシフトすればいいという話になりがちである。しかし、質を担保したまま持続可能な医療にす -
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医療データ分析、抗がん剤治療、新薬開発の分野でのトップ研究者が、あまりにもデマ・ガセが多いがん治療において、明確なエビデンスに基づく最高の質のものをレクチャーしてくれる啓蒙的な一冊。
本書でも繰り返される点であるが、日本は国民皆保険制度によって自己負担額が低廉に抑えられているため、保険償還の対象となる標準治療に実際どれだけのコストがかかっているか、裏返せばその真のプライシングというのが見えにくい。それが故に、”低廉な標準治療”≒”安かろう悪かろう”という誤ったイメージを持ちやすい。それが端的に出ているのは、教育レベルや収入が高い人ほど、デマ・ガセが跋扈する治療法を選びやすい、というアメリカの