金成隆一のレビュー一覧
-
トランプ関連書籍を読み始めてこれが4冊目になりますが、これまでの3冊と比較すると圧倒的に質が高いと感じました(その他の3冊の書評については私のレビューをご参照ください)。大統領選挙の1年ほど前からトランプ候補の支持者が多い地域への足で稼いだ生情報、非常に参考になりました。日本のテレビだけを見ていると...続きを読むPosted by ブクログ
-
トランプがなぜあの時勝ったのか。既に今のアメリカはトランプが1期やってバイデンになってさらに中間選挙が終わったところ。トランプを積極的でも消去法でも応援、投票した人々の顔がくっきりと見える。
『貧困になるのは「働かない人だけだ」「教育を受けなかった人だけだ」と。全部私には当てはまらない。両親や国家...続きを読むPosted by ブクログ -
朝日新聞記者によるトランプのアメリカのルポ。トランプが大統領になった直後のアメリカの現場の声といった感じ。
それにしてもアメリカの地方の実態は相当に悪く、記者も脅されているがアジア人なんかが近づこうものなら、すぐに犯罪に巻き込まれてしまうぐらい、薬物汚染にまみれ、仕事がない人が溢れている。
しかし、...続きを読むPosted by ブクログ -
トランプさんを支持する人はどういう理由かを迫った書籍です。
現地の人の訴えが分かるため、貴重な本です。
ラストベルトの人々の訴えは日本と全く同じだと思い、危機感を感じます。
基本的には、移民問題による雇用の減少がテーマとなっております。著者は統計データに基づき、トランプへの疑問や反対意見も挙げてま...続きを読むPosted by ブクログ -
記者、ラストベルトに住む —— トランプ王国、冷めぬ熱狂 単行本 – 2018/10/19
自国優先主義の根っこにあるにはアメリカの地方の衰退
2019年9月16日記述
金成隆一(かなり・りゅういち)氏による著作。
2018年10月30日第1刷発行
1976年生まれ。慶應義塾大学法学部政治学科...続きを読むPosted by ブクログ -
ルポ トランプ王国――もう一つのアメリカを行く (岩波新書) 新書 – 2017/2/4
アメリカン・ドリームが死んだ先にあるものは現状への怒りだ
2017年5月20日記述
金成隆一(かなりりゅういち)氏による著作。
現在、朝日新聞ニューヨーク支局員。
1976年生まれ。慶應義塾大学法学部政治...続きを読むPosted by ブクログ -
ルポ トランプ王国2: ラストベルト再訪 (岩波新書) 新書 – 2019/9/21
もう私達の知っていたアメリカ合衆国は無くなった
2020年5月31日記述
ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪
金成隆一氏による著作。
2019年9月20日第1刷発行。
1976年生まれ。慶應義塾大学法学部...続きを読むPosted by ブクログ -
本作は、トランプが大統領になった後の取材をもとにしたものです。
トランプ支持者(大統領になる前は支持していた人)への取材がメインですが、著者はトランプ支持者という訳ではなく、なぜトランプなのかというような立場であり、トランプの発言の誤りや支持者の誤解も適宜指摘しているため、バランスのいい構成になって...続きを読むPosted by ブクログ -
本書は、トランプ支持者への取材をベースにアメリカの現状を私たちに示してくれるような内容でした。
ニュースなどでよく取り上げられるトランプの過激な発言や行動だけに注目するのではなく、そんなトランプが支持された背景をもっと考えなければならないなと強く感じました。
本書の中では、「夢を失った地域は活力も失...続きを読むPosted by ブクログ -
前作に続いて丹念な取材が積み重ねられた作品。副題のラストベルトに加えて、深南部の超保守的なバイブルベルトについても1章分が割かれることで、米国社会の多様性が浮き彫りにされる。
トランプへの投票理由としてしばしば話されるのが、「ヒラリーが嫌いだから」ということだ。1970年代以降に民主党がエリート主...続きを読むPosted by ブクログ -
前著の続編。大統領選後の動きを追う。前著とかぶる部分もあるが、白人民族主義や女性候補者の激増など新しいトピックも盛り込まれている。ミドルクラスの没落は悲惨につきる。Posted by ブクログ
-
迫真のルポだ。登場する一人一人は洗練されていないが、ひたむき。いわゆる頭でっかちがいない。庶民の声だ。エスタブリッシュメントを嫌い、ビジネスの手腕を評価する人々。今のアメリカに何が起きていて、トランプがなぜ勝てたか納得できた。グローバル化はアメリカをも疲弊させているのだ。Posted by ブクログ
-
トランプがまだ有力候補ではなかった2015年後半から、支持者への取材を積み重ねた成果。ラストベルトを中心とする普通のおじさんたちが、なんでトランプを支持するに至ったのかが、詰問することなく、丁寧に描かれている。1932年に普通の人たちに希望を与えたのがローズヴェルトだったのに対して、その84年後はト...続きを読むPosted by ブクログ
-
14州150人の人たちに丁寧にインタビューし、自由貿易による恩恵が十分でなく、より安い労働力に取って変わられ仕事を失ったり、収入が十分でなくなった人たちの不満、不安がトランプ支持につながった背景が非常に納得できた。
全面的にトランプを支持し手弁当で活動を応援する人、差別発言等は受け入れがたいと思いつ...続きを読むPosted by ブクログ -
2016年のアメリカ大統領選でドナルド・トランプが勝利したことには非常に違和感があったため、トランプ勝利の理由を知りたかった。本書がこの気持ちに的確に答えてくれた。
ニューヨーク、ワシントン、ロサンゼルス等の大都市圏に住む人々からアメリカ人のイメージを思い浮かべていたため、ヒラリー・クリントンが勝...続きを読むPosted by ブクログ -
都市部に偏った日本の一般報道への反省から、
トランプへの投票が多かった「ラストベルト」
の状況を調査報道した本。
アメリカの中間層が経済面で凋落し、過去の経済水準を保てなくなったことへの危機感が、トランプ支持の一つの要因だったことが判る。
考えてみると、嘗てアメリカ中間層に有った富がグローバ...続きを読む -
国は国民を退出させることが難しいので難しい… しかしまあアメリカも日本も似たようなもんだなあ。当事者の発言は検証されていないので本当に真面目にやってきたのかはわからない、というのはおいといて、まじめで無辜な民はそれ以外に努力しなくても食べていけるべきだという信仰はしんどいものがある。この記者の方はし...続きを読むPosted by ブクログ
-
前作に引き続き、地道な取材を通して等身大のアメリカを描出したルポ。
加えて本書では、専門家へのロングインタビューも収録されており、これがたいへん面白い。市民取材による各論と、専門家取材による総論。この両輪があるお陰で前作以上に読み応えがある。Posted by ブクログ