金成隆一のレビュー一覧

  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

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    トランプがまだ有力候補ではなかった2015年後半から、支持者への取材を積み重ねた成果。ラストベルトを中心とする普通のおじさんたちが、なんでトランプを支持するに至ったのかが、詰問することなく、丁寧に描かれている。1932年に普通の人たちに希望を与えたのがローズヴェルトだったのに対して、その84年後はトランプであることを、私たちはどう考えればよいのだろうか。
    トランプ当選時の米国の雰囲気を伝えるルポとして、長く読みつがれるだろう。

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    2019年07月15日
  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

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    筆者が実際に何度もラストベルトを中心としたアメリカへ足を運んで取材を重ねるなかでの、アメリカの分断に対する肌感覚をリアルに描いている。かつては比較的、好待遇で所謂「一般的な幸せ」を築けたブルーカラーの労働者たちが職を失い、社会に対して荒んだ眼差しを向けている。
    もちろんここに書かれたことはアメリカのほんの一部ではあるが、自分が想像していたよりも、荒んだアメリカ、ネガティブなアメリカの実情は悲惨だった。

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    2018年05月19日
  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

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    14州150人の人たちに丁寧にインタビューし、自由貿易による恩恵が十分でなく、より安い労働力に取って変わられ仕事を失ったり、収入が十分でなくなった人たちの不満、不安がトランプ支持につながった背景が非常に納得できた。
    全面的にトランプを支持し手弁当で活動を応援する人、差別発言等は受け入れがたいと思いつつ今までの違うことをしてくれるのではと期待する人、オバマを支持しつつも「変化」を求める人、現状の政治に期待できず一度くらいトランプに任せてみようかと思った人など、立場も想いも様々であるようだ。
    トランプのPR、人の心をつかむ振る舞い、スピーチの上手さもなるほどと思わされる。一方で発言内容のエビデンスのない点も指摘されている。
    たとえば不法移民は税金を払わず、福祉に頼っているとの意見が繰り返されたが、「半数の不法移民が所得税を払っている。買い物の消費税や、住居の固定資産税も払っている」「不法移民により払われた地方税と州税の年間合計は116億ドル」にも上るそう(p.218)。
    またオバマケアの国民皆保険制や移民の保険金についての不満についても、不法移民の多くが「保険料をはらっており、支払額は年間150億ドル」「彼ら推定310万人の支払いがなければ予算不足になる」との社会保障庁の見解も紹介されていた(p.14)。
    さらに国民全体の意見としては、「雇用や住居を奪うという理由で移民を「重荷」と見る人の割合は激減し、逆に勤勉さや才能で社会を「強化」していると捉える人は増加している」のだそう(p.135)。
    問題は当選後。これからトランプはアメリカの大統領としてどんな政治を展開していくのだろう。選挙スピーチでは具体的な方法、方策は示さず、現状のダメな点を指摘し、自分はうまくできる、と言うことで支持を得られても、実際の政治ではどう解決していくのか。選挙で終わりでなく、これからのトランプの、そしてアメリカの動向が気になる。
    インタビューの発言で非常に心に残った意見、「インターネットの影響で(略)自分の好きな情報だけを選んで見られるようになった」「そのため自分と同じ考えを持っている人としか話さなくなって、そうすると不満を持つ人同士がどんどんつながる」(p.193)という言葉、非常に納得した。

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    2017年08月17日
  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

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    2016年のアメリカ大統領選でドナルド・トランプが勝利したことには非常に違和感があったため、トランプ勝利の理由を知りたかった。本書がこの気持ちに的確に答えてくれた。

    ニューヨーク、ワシントン、ロサンゼルス等の大都市圏に住む人々からアメリカ人のイメージを思い浮かべていたため、ヒラリー・クリントンが勝利すると思っていたが、本書のルポから有権者の生活実態を全米規模で考えればトランプ勝利もあり得ることが理解できた。

    アメリカの「ミドルクラス」が抱える悩み、最早アメリカンドリームを思い描けない現実が、トランプが発する心地よい演説に魅せられたトランプ支持者を生み出したようだ。
    日本でも、真面目に働いても生活が以前よりも良くなるとは言えないのが現状である。将来の日本において、トランプの様なポピュリストが政治の要職に就くことがあるのか、気になるところである。

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    2017年07月03日
  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

    購入済み

    知りたかったことが書いてある本

    都市部に偏った日本の一般報道への反省から、
    トランプへの投票が多かった「ラストベルト」
    の状況を調査報道した本。
    アメリカの中間層が経済面で凋落し、過去の経済水準を保てなくなったことへの危機感が、トランプ支持の一つの要因だったことが判る。
    考えてみると、嘗てアメリカ中間層に有った富がグローバル化によって中進国に移った結果でしかないのかもしれないが、中間層側の怒りは、やっと貧困から脱けようとしている中進国の民衆に向かうのであって、それで大儲けしている超富裕層には行かないらしい。

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    2017年05月13日
  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

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    約10年前のアメリカ大統領選挙に伴い、当時のトランプ支持者へのインタビュールポ。

    当時もトランプはアメリカ第一主義を唱えていたが、それは今も同じ。

    当時も今もトランプ支持者の属性はそう変わらないのではないかな。
    ミドルクラスから貧困層へ落ちるの恐れる人々。
    現状のままではなく変化を求める人々。
    インタビューを読んでいると、普通の人々がそれまでと鞍替えをしてトランプ支持者となっている。それくらい魅力的に見えたのだろう。
    経営者と出身いうのも良かったんだろうな。政治家もしくは政治屋というのに辟易していたのだろう。
    既得権益にとらわれない、政治素人に任せたい人々がそれだけ掘り起こされたということか。

    あれから10年たった現在。今もまた同じ事が全世界で起こっている気がする。

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    2026年05月07日
  • ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪

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    トランプ当選後、2018年中間選挙までの2年間の取材録。

    アメリカの分断(貧富の差)、経済的苦境と抱えるラストベルトと文化的危機を感じる南部バイブルベルト、民主社会主義の台頭など、2024年現在にも通じる論点が多数。

    トランプとはやや関係性が薄いが、帰還兵の苦悩という観点は考えたことがなかったので、大変勉強になった。世界の警察として活躍する米軍も、多くの軍人の犠牲や苦悩によって成り立っていることは忘れてはいけない。

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    2024年07月09日
  • ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪

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    ラストベルト、白人主義のところでトランプ氏の素直さが受け入れらた。真っ直ぐで、有言実行。よく言えばそうなりますね。

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    2024年04月22日
  • ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪

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    前作に引き続き、地道な取材を通して等身大のアメリカを描出したルポ。
    加えて本書では、専門家へのロングインタビューも収録されており、これがたいへん面白い。市民取材による各論と、専門家取材による総論。この両輪があるお陰で前作以上に読み応えがある。

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    2024年02月25日
  • アメリカ大統領選

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    ミクロとマクロの両視点からアメリカ大統領選を感じられる良書。

    東大名誉教授の久保文明氏と『ルポ トランプ王国』の金成隆一氏の共著。とはいえ久保教授の担当部分は第1章1,2部と終章のみと限られ、金成氏の文章がメインとなる。
    久保教授執筆部分の中では、政党政治の歴史についての記述がかなり興味深かった。アメリカの2大政党制は「決定的選挙」を契機に両党の力関係や支持者層を大きく変えてきたのだとか。
    3代ジェファソンの当選によりリパブリカンが隆盛し、南部の対抗勢力は7代ジャクソンを旗頭として民主党を結成した。そして16代リンカンの当選で共和党の成立が決定づけられ、現在の2大政党制が完成した。25代マッキンリーの当選によって共和党は全盛期を迎え、T.ローズヴェルト、ハーディング、クーリッジ、フーヴァーと共和党政権の時代が続く。しかし32代F.ローズヴェルトの当選を機に民主党は「大きな政府」に舵を切り、37代ニクソンが共和党から当選するまでは民主党の時代が続いた。
    どれも高校世界史の授業でも習う内容ではあるが、2大政党制の観点から捉えることで各党のイデオロギーの変遷や国際政治との関連について理解が深まった。アメリカ政治史についてはいずれもう少し詳しい本も読んでみたい。

    金成氏の執筆部分のうち、2章と3章は2016年アメリカ大統領選挙の予備選と本選のルポルタージュ。『トランプ王国』ほか金成氏の既刊との重複は定かでないが、個人的には面白くサクサク読めた。
    支持者へのインタビューや党員集会の取材を通して分かる、アメリカ人の候補者の選び方が印象深かった。たまたま見た討論会の内容が気に入ったから、というように選んだ理由は必ずしも説得的なものではないが、それを堂々と自分の意見として主張する強さは日本に欠けているものだろう。

    4章はよりマクロな視点からの大統領選の分析。
    「リベラル」概念のアメリカでの変遷とヨーロッパとのズレについては今まできちんと理解できていなかったところ、わかりやすく説明がされており勉強になった。
    ヨーロッパでは元々、体制からの自由を求める立場を言葉通り「リベラル」と読んでいたところ、アメリカではF.ローズヴェルトが自身の福祉主義を「リベラル」と呼び始めた。これに対してレーガンがヨーロッパ的な語法で「新自由主義(ネオ・リベラル)」を掲げたため、アメリカのみならず日本でも「リベラル」が保守と革新両方の意味を持つに至ったそう。

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    2023年10月12日
  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

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    自由貿易と、グローバリゼーションによる、作業の空洞化と、地方の衰退、これこそが、アメリカの病理であり現実である。
    アメリカも緩やかな経済成長を続けている。ただし、白人の高卒以下の層についてはそうではない。死亡率も年々高まっている。
    本書は、トランプの選挙活動を通じて、アメリカの現実を浮き彫りにする。本書は、トランプを指弾するものではなく、トランプを通じて、今のアメリカを映し出してみるものです。

    ・都市部はトランプを拒絶したのだ。
    ・多くは明日の暮らしや子どもの将来を心配する、勤勉なアメリカ人だった。そこには、普段の取材では見えない、見ていない、もう一つのアメリカ、「トランプ王国」が広がっていた。
    ・もう一つのアメリカ。
    ・前回の共和党候補が負けて、今回トランプが勝った州は6つある。具体的には、オハイオ、ペンシルベニア、ウィスコンシン、ミシガン、アイオワ、フロリダの6州である。
    ・フロリダ以外の5州は、五大湖周辺の通称「ラストベルト」(さびついた工業地帯、ラストというのは金属のさびのこと)と呼ばれるエリアに、全体もしくは、部分的に含まれるのだ

    気になったのは以下です。

    ・トランプの演説、身振りが大きく、ラフな言葉遣いの演説に支持者は聞き入り、笑い、歓喜に沸く。使っている英語も簡単だ。なるほど、「小学生レベルの英語」と言われている通りだ。
    ・自分のことを「天才」「本当に頭がいい」「いい人」と真顔で繰り返すが、多くの人は、「また、トランプが言っている」と軽く受け流し、不思議なくらいイヤミになっていない。政治家としては、イヤミにならないことは強い。
    ・サイレント・マジョリティ(声なき多数派)は、トランプを支持する
    ・彼は、ポリティカル・コレクトネス(政治的な正しさ)で批判されることを恐れていない
    ・普通の政治家に任せていては、国は破綻する。問題をありのままに、恐れることなく指摘するトランプが大統領になれば、国を立て直してくれるわ

    ・人間は仕事がなきゃ幸せになれない。日本人もおなじだろ
    ・政治家は長生きするから、簡単に「年金の受給年齢を引き上げる」という。それが許せない。でも、トランプは違う。立候補の会見で、社会保障を守ると言ったんだ。
    ・オバマ大統領も、ヒラリーにも、「あなたに必要なことを、私はあなた以上に知っている」という姿勢を感じる。私はそれが大嫌いです。
    ・「こつこつ働いて、やっと家を買うことができましたよ。中古ですけどね。女房は喜んでくれています」
    ・「私が指導者に求めていることはシンプルです。まじめに働き、ルールを守って暮らし、他人に尊敬の念をもって接する。そうすれば、誰もが公正な賃金が得られて公正な暮らしが実現できる社会です。ビジネス界でやってきたトランプに期待したいのです」

    ・この国には企業経営者のマインドでかじ取りする指導者が必要だ。アメリカも日本も世界も、大きなキャッシュ・レジスターだ。そこに入っているカネしか使うべきでない。そのルールが守られていない。平気で借金を増やす大統領が続いている。それをとめないといけない。企業経営だって、借金ばかりじゃ倒産するだろう。彼には、企業と同じようにアメリカを経営してほしいね。
    ・不法移民や働かない連中の生活費の勘定を払わされていることに、実はみんな気づいていた。問題だと知っていたけれど、自分たちに余裕があり、暮らしぶりに特段の影響もなかった頃は放置していた。
    ・ところが、収入が目に見えて落ち始め、もう元の暮らしには戻れないとわかり始めた頃、多くのミドルクラスが、もう他人の勘定までは払えない、と訴えるようになった。もう十分だ。フェアにやってくれ。限界に達しようとしている時に、トランプが登場した。
    ・トランプは自分のカネで選挙運動している。当選後、特定業界の言いなりになるような政治家とはわけが違う。
    ・トランプは受諾演説でこう強調した。「毎朝、私は全米で出会った、これまでなおざりにされ、無視され、見捨てられてきた人々の声を届けようと決心している。私はリストラされた工場労働者や、最悪で不公平な自由貿易で破壊された街々を訪問してきた。彼らはみな「忘れられた人々」です。必死に働いているのに、その子をは誰にも、聞いてもらえない人々です。私はあなたたちの声です」

    ・みんな起こっているのは、雇用の喪失が主な原因と思う。共和党も民主党もどっちも、グローバル化への対応で失敗した。アメリカの勤労者を陥れたのよ。
    ・オレたちアメリカ人は、給料から社会保障費も税金も払う。不法移民は何でも負担を逃れる。母国にドルで送金すれば、何倍もの価値になるから、安くても働く。ここで生まれ育ったアメリカ人が、この競争に勝てるわけはない。

    ・ついえたアメリカン・ドリーム。私が「アメリカン・ドリームを実現できそうですか?」と聞くと、多くのトランプ支持者は力なく首を横に振った。
    ・アメリカン・ドリームとはそもそも何だろう。誰にとっても生活がより良く、より豊かな、より充実なものとなり、各人がその能力ないし達成に応じて機会を得ることができるような土地の夢。出自はどうであれ、まじめに働いて、節約して暮らせば、親の世代より豊かな暮らしを手に入れられる。今日より明日の暮らしは良くなるという夢だ。

    ・いま新しい技術者を募集しているが、集まらない。応募者はくるが、水準に達していないんだ。「いい仕事がない」と嘆く労働者は多かったが、「求める人材がいない」という声ははじめてであった。「雇用を取り戻す」と言い切ったトランプが大統領になっても、かつてのような時代はもどってこないだろう。

    結論
    ・私が出会ったトランプ支持者とは、このように日本のどこにでもいるような、普通の過程のお父さんや職探しになやむ若者たちだった。
    ・グローバル化と技術革新が明日の雇用にどんな影響を及ぼすのかなんてわからない。労働者の権利を守るはずの労働組合も弱体化し、組織率も下がるばかり。政党が労働者の権利保護を唱える声も小さくなっている。アメリカン・ドリームを信じるには現実が厳しすぎ、立身出世物語にもすっかり現実味がなくなった。
    ・グローバル化する現代社会において、アメリカの異変は対岸の火事ではない。先進国における、ミドルクラスの行方、再配分のあり方などを当事者として考えていきたい。

    目次

    はじめに
    記者が歩いた「トランプ王国」
    プロローグ 本命はトランプ
    第1章 「前代未聞」が起きた労働者の街
    第2章 オレも、やっぱりトランプにしたよ
    第3章 地方で暮らす若者たち
    第4章 没落するミドルクラス
    第5章 「時代遅れ」と笑われて
    第6章 もう一つの大旋風
    第7章 アメリカン・ドリームの終焉
    エピローグ 大陸の真ん中の勝利
    おわりに
    付録 CNN出口調査の結果(抄録)

    ISBN:9784004316442
    出版社:岩波書店
    判型:新書
    ページ数:240ページ
    定価:880円(本体)
    発売日:2017年02月03日 第1刷発行

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    2023年07月24日
  • 記者、ラストベルトに住む トランプ王国、冷めぬ熱狂

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    トランプ王国に続く続編。

    前作同様に、生活を送っている一般市民を取材し、人生の背景も押さえた上でのルポジャーナルである。

    製造業を中心とする社会で働く仕組みは、日本のそれとは完全に違う仕組みであるということに気づかされる。
    情報系やテック系、金融系の仕事が、アメリカの代表であるかのように思いがちだが、実際にものを作っているのは、このような生活をしている人たち、もう少し丁寧に言うと、メキシコなど異国でより安い次の版開いている人たちによって支えられている、と言うこともリマークスなければいけない。

    日本ももう貧しくなったとTwitterでよく見かけるけれども、アメリカだって、ひょっとすると、他の先進国もこういうような現実があるのかもしれない。
    トランプの支持者と言う切り口で書かれている記事だけれども、現代社会を切り取る本である。

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    2023年01月12日
  • ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪

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    トランプ王国の続編となる、ルポ書籍。

    アメリカンドリームというのは、一攫千金で成り上がることだと漠然と思っていたが、「親の世代より裕福になること」のようだ。それはサービス業ではなく、製造業で成り立っている。

    残念ながらそうなれなかった人たちにトランプのメッセージが刺さっている、という構造。

    結局トランプが公約を全て達成できるわけでも、紳士的な振る舞いをするわけでもない現状に対し、引き続き支援する人、離れる人、理論的、感情的な実情について。


    本筋とは離れるが、アメリカでは、(製造業のような労働集約型では、)時給ベースでの賃金体系で雇用されているようだ。

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    2022年12月15日
  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

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    トランプがアメリカにムーブメントを起こした過程を、トランプの支持者がいるエリアに入り込んで取材をしながら生の声を届けている。

    指示者の感情や背景を押さえながら、臨場感を持って書いているので、次に次にと引き込まれるように読んでしまった。著者の文章技術に脱帽。

    アメリカで問題になってる不満は、日本など他の先進国でも同じ現象ではないだろうか。一生懸命目の前の仕事に働いていれば、そこそこの生活を堪能できた時代から変わってしまっている。
    所々にも出てくるように、情報技術に基づく職業は確かに利益を生み出す業界であるけれども、雇用や街、生活を作り出す点では、製造業は違っていて、には違う指標が必要だ。

    一方、サンダースについて。彼も、結局、現場の人々の生活や社会行動には課題認識を持っている。ただその伝え方がトランプとは異なっていたと言うだけだろうか。

    ソガ氏(サンダース)のコメント:
    昔は多くの人がテレビで同じ情報を得ていたが、最近は自分の情報を選り好んで、自分と同じ意見の人としか話さないから、不満を持つ人同士がどんどんつながるようになった。

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    2022年12月02日
  • ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪

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    トランプ王国1からの続き。とはいえ2020年の大統領選のかなり前までの記述。前著と同じように丁寧な取材でアメリカの多様性を描く。明るい未来を描くことができない市井の人々という図式は日本も似たようなものかも知れないけど、逆説的に考えるとそれでもアメリカは(生き方の困難さですら)多様性に富んでいる。とはいえ第二次世界大戦後1950年代の黄金時代は日本の高度成長期と同じように二度と戻らない時代であることは受け入れざるを得ないだろうし、本当に身近にいない他人のことを自分のことのように気にして生きることも現実にはできない。ではどこに解決策があるのか。いや、そんなものはないのだろう。それでも人生には期待を持たないとやっていられないし。というように出口のない話であることは確かなので読んでいるとかなり落ち込む。
    トランプの敗戦後の姿を見た人々の、特に東西海岸でない場所での声を聞きたいけどそこは含まれない。

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    2022年08月14日
  • ルポ トランプ王国 もう一つのアメリカを行く

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    面白かった!廃れていくラストベルト。細っていくミドルクラスこそトランプを支持したんやな。反エスタブリッシュメントがキーワード。

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    2022年01月15日
  • アメリカ大統領選

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    アメリカ大統領選挙について、その歴史から実際の選挙戦に至るまでを網羅的に解説した本です。丁度2020年の大統領選挙の時に書かれた本ですが、日々国際ニュースを見たり朝日新聞デジタル版の特集記事を見ている人なら知っていることも多いです。とはいえ、歴史に関する記事は参考になりまして、大昔は共和党の地盤がいまの民主党の地盤の場所だったりとか、言われてみればそうだったということも発見できました。

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    2021年11月22日
  • ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪

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    トランプ大統領を支持した人々の生活する街をめぐり、様々な人から話を聞く。

    単純に旅とともにある取材の様子が生き生きと描かれており、すごく面白かった。
    トランプ前大統領は演説の言葉も荒々しく、なかなか個性的すぎる人物だっただけに、なぜ支持を受けているのかという点は非常に興味があった。

    また、これだけ個性的な人物が大統領となっても堅持されている政策もあり、アメリカという国がどのような国家なのかも改めて興味を持って眺めることが出来たような気がする。

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    2021年06月13日
  • アメリカ大統領選

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    「4年に一度、政治を変える」。帯にある惹句の通り、アメリカ大統領選挙ほど選挙による政治の変化を実感させるのはない。
    特に昨年の大統領選はコロナ禍の中で、SNSでフェイクニュースが飛び交い現職の大統領が選挙の正当性に疑問符を投げかけるなど、あまりに異例な状況で行われたものとなっただけに、より注目が注がれた選挙となった。
    日本人には複雑で馴染みが薄い米国の大統領制と大統領選挙の歴史をコンパクトに纏め、トランプを大統領に押し上げた16年の予備選から本選に到る現場を描き出した本書は、トランプ後も深刻な二極対立が続く可能性があるアメリカ政治を知ろうとする際にも入門書として役立つ一冊。

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    2021年02月11日
  • ルポ トランプ王国2 ラストベルト再訪

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    ラストベルトから新南部まで、トランプ支持者の当選後の話を聞いて回ったルポ。
    民主党支持からトランプ支持に変わった労働者の多くは、トランプの政策を支持して、次もトランプに投票するという意見が多いようだ。
    民主党が労働者の意見に耳を傾けなくなってしまい、エスタブリッシュメントな人達の政党になってしまった事がその大きな要因と思われる。
    左派の候補者の政策は極端で、民主党主流派の支持は得られず、サンダースではトランプに勝てないだろう。困ったものだ。誰でもいいからトランプを引き摺り下ろして欲しい。

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    2020年02月26日