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ニューヨークを飛び出し中西部に広がるラストベルトへ。再訪のロードトリップで見えてきたトランプ王国のその後を追う。都市と地方の中間に位置し揺れる「郊外」、さらには深南部(ディープサウス)に広がる熱心なキリスト教徒の多い「バイブル(聖書)ベルト」へ。四年半で一〇〇五人に取材した真のアメリカがここに。
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Posted by ブクログ
めちゃくちゃ面白い。 これまで、トランプが問題発言を繰り返し、それを批判する人々の姿をニュースで見ていてとても不思議だった。じゃあなぜ当選したのかと。 この本を読んでアメリカという国の理解が深まりました。
トランプがなぜあの時勝ったのか。既に今のアメリカはトランプが1期やってバイデンになってさらに中間選挙が終わったところ。トランプを積極的でも消去法でも応援、投票した人々の顔がくっきりと見える。 『貧困になるのは「働かない人だけだ」「教育を受けなかった人だけだ」と。全部私には当てはまらない。両親や国家...続きを読むから、やるべきだと言われたことを私は全てやった。私は働き、学び、軍隊にも入った。それでなぜ、私は空腹なの?なんで借金返済ができないの?』 この人はトランプを応援している人ではない。オバマからトランプの間もずっと生活に苦しんでいる。そして自分の声を届けてくれると信じた候補者のために活動している。 選挙の時に活動するということがどういうことなのかもまた、彼らに教えられる。
本作は、トランプが大統領になった後の取材をもとにしたものです。 トランプ支持者(大統領になる前は支持していた人)への取材がメインですが、著者はトランプ支持者という訳ではなく、なぜトランプなのかというような立場であり、トランプの発言の誤りや支持者の誤解も適宜指摘しているため、バランスのいい構成になって...続きを読むいると思いました。 前作と本作を読んだことで、アメリカ大統領選挙関連のニュースや記事の捉え方も大きく変わりました。 色々論点はあるでしょうが、福祉制度や雇用創出といった課題に対する政策に注目していきたいなと思いました。 トランプは移民排除や貿易協定の見直し、オバマケアの廃止などをアピールしていましたが、今回の大統領選挙はどうなるのでしょうか。
前作に続いて丹念な取材が積み重ねられた作品。副題のラストベルトに加えて、深南部の超保守的なバイブルベルトについても1章分が割かれることで、米国社会の多様性が浮き彫りにされる。 トランプへの投票理由としてしばしば話されるのが、「ヒラリーが嫌いだから」ということだ。1970年代以降に民主党がエリート主...続きを読む義化し、白人ブルーカラーの声に耳を傾けなくなったことが、トランプ当選の背景として指摘されている。
トランプ当選後、2018年中間選挙までの2年間の取材録。 アメリカの分断(貧富の差)、経済的苦境と抱えるラストベルトと文化的危機を感じる南部バイブルベルト、民主社会主義の台頭など、2024年現在にも通じる論点が多数。 トランプとはやや関係性が薄いが、帰還兵の苦悩という観点は考えたことがなかったの...続きを読むで、大変勉強になった。世界の警察として活躍する米軍も、多くの軍人の犠牲や苦悩によって成り立っていることは忘れてはいけない。
ラストベルト、白人主義のところでトランプ氏の素直さが受け入れらた。真っ直ぐで、有言実行。よく言えばそうなりますね。
前作に引き続き、地道な取材を通して等身大のアメリカを描出したルポ。 加えて本書では、専門家へのロングインタビューも収録されており、これがたいへん面白い。市民取材による各論と、専門家取材による総論。この両輪があるお陰で前作以上に読み応えがある。
トランプ王国の続編となる、ルポ書籍。 アメリカンドリームというのは、一攫千金で成り上がることだと漠然と思っていたが、「親の世代より裕福になること」のようだ。それはサービス業ではなく、製造業で成り立っている。 残念ながらそうなれなかった人たちにトランプのメッセージが刺さっている、という構造。 結...続きを読む局トランプが公約を全て達成できるわけでも、紳士的な振る舞いをするわけでもない現状に対し、引き続き支援する人、離れる人、理論的、感情的な実情について。 本筋とは離れるが、アメリカでは、(製造業のような労働集約型では、)時給ベースでの賃金体系で雇用されているようだ。
トランプ王国1からの続き。とはいえ2020年の大統領選のかなり前までの記述。前著と同じように丁寧な取材でアメリカの多様性を描く。明るい未来を描くことができない市井の人々という図式は日本も似たようなものかも知れないけど、逆説的に考えるとそれでもアメリカは(生き方の困難さですら)多様性に富んでいる。とは...続きを読むいえ第二次世界大戦後1950年代の黄金時代は日本の高度成長期と同じように二度と戻らない時代であることは受け入れざるを得ないだろうし、本当に身近にいない他人のことを自分のことのように気にして生きることも現実にはできない。ではどこに解決策があるのか。いや、そんなものはないのだろう。それでも人生には期待を持たないとやっていられないし。というように出口のない話であることは確かなので読んでいるとかなり落ち込む。 トランプの敗戦後の姿を見た人々の、特に東西海岸でない場所での声を聞きたいけどそこは含まれない。
トランプ大統領を支持した人々の生活する街をめぐり、様々な人から話を聞く。 単純に旅とともにある取材の様子が生き生きと描かれており、すごく面白かった。 トランプ前大統領は演説の言葉も荒々しく、なかなか個性的すぎる人物だっただけに、なぜ支持を受けているのかという点は非常に興味があった。 また、これだ...続きを読むけ個性的な人物が大統領となっても堅持されている政策もあり、アメリカという国がどのような国家なのかも改めて興味を持って眺めることが出来たような気がする。
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