村瀬幸浩のレビュー一覧
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40代前半ですが、めちゃくちゃ勉強になりました。
言語化できていなかった部分を、医師・弁護士・ライター・精神保健福祉士の多面的な面で語られれている。
生きるための教育が日本はされていない。
セックスについて学ぶ機会がないだけでなく、更年期について学ばないため、どのように対応して良いかわからない。パートナーとの関係の構築方法もわからないし、誰でも性加害者になりうる現状も赤裸々にかかれている。性加害者の多くは、「四大卒、会社員、既婚の男性」、つまりモンスターではなく、周りにいいる普通の人たちであり、自分が加害者である自覚はない。結局、性暴力は支配欲を満たし、ひとときの心の安定と満足を得る行為。お互いの関係が対等でないところで起きる。
心に穴があいた時にストレスコーピングスキルによって暴力を抑止することが必要。
つまり、大人が性教育、生き方、コミュニケーションについて学び直しが必要。 -
Posted by ブクログ
おうち性教育シリーズも既に読んでおり、この度こどもバージョンが出たのでさっそく読みました。
こどもから大人まで皆さんに読んでいただきたいと思うほど良い内容でした。
大人でも、性教育に興味があったり、こどもさんへの性教育に悩まれている方だったり、教育職の方だったりだと興味を持って手にされるかなと思いますが、性教育後退国日本で育った大人たちすべての人に読んでいただきたいです。
私はもう大人ですが、自分が小さい頃にこの本を読みたかったです。
プライベートパーツ、誕生、性役割、バウンダリー、セクハラ…こどものころから伝えたいことが分かりやすいマンガ調で網羅されており、こどもでも大人でも読みやすいなと思いました。
素敵な本に出会えて嬉しいです。周りにもすすめ、今後に役立てます。 -
Posted by ブクログ
漫画形式で読みやすい
・性教育は「いのち、からだ、健康の学問」
自分と他者を大切にするため
共に幸せに生きるためにはどうすればいいのか
それを知り、考える学問
自己肯定感や自己受容、
意見の違う相手であっても尊重できる力が育まれる
・日本の学校の性教育の時間はそもそも少ない
(日本3h/年、韓国10h/年、フィンランド17時間/年)
・AVは、妄想やファンタジーが多く、
支配や暴力的な表現が多い
・親にできること
①家庭内で体の調子や心配事など話しやすい関係をつくる
②親自身が性についてアップデートすることが大切
・子ども:思春期=親:更年期
親子共にホルモン分泌の変化の時期で
体調も気分も揺れやすい
(特に女性ホルモンのエストロゲン)
・「更」とは、新しくなるという意味(更新、変更)
からだが変わることをきっかけにして
人生の後半にさしかかった自分を
どう受け入れるか
デリケートな時期でもある
・プライベートパーツ
口、胸、性器、お尻は特に大切
(体の内部につながり
食べたり排泄したり
妊娠・出産・性愛など
生命活動に直接関わるところだから)
→自分だけが触っていい特に大切なところ
他人のを勝手に見たり、触れるのもNG
・プライベートパーツを勝手に見たり触ったりすることが「好き」の表現だと教えかねないように
小さい頃から親が線引きする必要がある
・子どもがもし被害を話してきたら
「よく話してくれたね」「ショックだったね」
と受け止める
×「大したことではない」
・性的なからかいはNOを
・嫌なことや声がけをされたら、
No(拒否)
Go(逃げる)
Tell(信頼できる大人や機関に話す)
&
「もし話してくれたら、
ちゃんと話を聞くし、味方になるね」と伝えておく
・NOがいいにくい日本
(同調圧力、個人より村や家族単位で一緒に、を求められた)
→だから、まず家庭でNOの練習を
・子どもがNOを言えたら
①NOを受け入れる
②親の意見を伝える
③結果の責任は本人が負うことを伝える
(×必要以上に脅す)
・人と人の間には境界線がある
親子でもそれを尊重することが大切
・性の多様性第8節
・同意をとることが大切
・カミングアウトされたら、
いつ誰にどこまで、話すかは
必ず本人の同意をとって、それを守ることが大切
・男、女「らしさ」とらしくあるべき」を混同しないように
・男の子の場合
痛みがあれば泌尿器科、かゆみだけなら皮膚科でOK
泌尿器科受診の目安は16歳から
(15歳以下は小児泌尿器科。でも泌尿器科でもOK)
「病院で診てもらえば大丈夫」のスタンスで
・男の子に必要なのは
①正しい情報につながる力
②セルフケアができる
③自分のからだに対して肯定的なイメージを持つ力
・入浴の際、男性性器は清潔に洗う
・日本の男性に「仮性包茎は恥ずかしい」という風潮があるのは、80〜90年代雑誌に美容整形医がスポンサーとなった記事広告が数多く出回ったから(仮性は何も問題ない)
・精子は時間が経つと白血球などに分解されて体内に吸収され消える
・無精の場合の対処法を教えておく
(事実「精通があったの?」と
対処法「もし下着に精液がついていたら、軽く洗って洗濯機に入れてね」を淡々と教える
×汚い、汚れた←価値観に基づく言葉は言わない)
・できれば同性の親が伝えるのがベター
できないときは事実を淡々と話し
親の思いも伝えると◎
「異性のあなたにこういった話をするのは決意がいるんだけれど、あなたが幸せに生きてほしいと思って話すことにしたの」
・精液と尿は出口は同じだが混ざることはない
(射精のとき膀胱の出口は閉じる)
・自分の性器の快い快感を受け入れることは
自己肯定感を高めることにもつながる
(性器や性行為を不潔視する必要なし)
・性欲を自分で管理することが大人になること
(マナー①人に見られない場所でする
②強い刺激は与えない)
・子ども部屋に入る時は必ずノックを
・AVに対して
「現実を見分けられる大人、特に男性に向けられて刺激的に作られているもの。
実際はあってはならない乱暴な表現も多い。
それにより誰かを傷つけないか心配で今は見てほしくないと思う」
と親の気持ちを伝えるのは◎
・直接、性交について親子間で話すというより
「未成年を性の対象として見る大人はおかしい」
という言動の積み重ねが思春期の過程での性教育として重要
・セッスク以外にも愛情表現は多くある
(視線を交わす、言葉を交わす、優しく触れ合う、キス、ハグ、なでる、さする、手を繋ぐなど)
・愛を示すためにセックスしなくては、
と思う必要なし
・子ども自身がセックスすることは幸せなのか、
不幸せにつながることか
子ども自身に考えさせるようにしたい
子どもの人生なので
(セックスはプライバシーを相手にあけわたす命を預けるような行為)
・予期せぬ妊娠、避妊、中絶
・妊娠を相談されたら我が子に聞くこと
①相手は誰?
②相手とは話し合った?
③相手はどういう態度で今後を考えているの?
④あなた自身はどうしたい?
・子どもの意思を尊重する
・男らしさ、女らしさの刷り込みはデートDVにつながることも
・日本では性交同意年齢が13歳
(13歳未満の子どもの性行為は犯罪とみなされる。これは諸外国と比べると低年齢。
しかし、中学校の保健では、性交は扱っていない)
・反抗期
自立に向かっている反応、自己主張のNO
→受け止め、親も考える
子どもの選択を尊重する覚悟も
思春期特有のいらだちや不安によるもの
→大目に見つつ、侮辱や傷つける言動には
ハッキリNOを伝える
共同生活者としてのマナー違反
→マナーを伝えてルールの線引きをする
(守らなかったら、本人に結果の責任を負わせるのもあり) -
Posted by ブクログ
ネタバレこの本から「性についての無知・無理解は無謀な性行動を生み出す。性についてしっかり学ぶことは慎重な性行動・幸せにつながる性行動を生み出す」ことを学び、我が家でも性教育を始めました。自分が親から全く学んでおらず、教えてもらいたかったと思っています。はじめははずかしく思いながらたじたじでしたが、後半からは吹っ切れて(!?)抵抗なく子供たちに話すことができました。自分はこれまで親に全く性関係の話をできなかったけど、自分から子供たちにこういう話をしておくことで、今後何かあったときには相談してくれるといいなと思っています。何でもオープンに話せる親子関係は尊いと思います。勇気をもらったこの本には感謝しています。
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Posted by ブクログ
■どんな本か
人間と性をテーマに長年教育に携わってきた著者を『校長』とし、各教科の『先生』達がそれぞれのテーマを教え、最後には対談も交えながら人生と性について論じる本。
■内容
生きるうえで性について知ることは不可欠だ。
自己を知り人を知り、関係を育むのが性教育であるべきなのに、日本の学校では今日現在もセックスを教えないなど【はどめ規程】が残り、産む性にとどまっているこたが問題だ。
①更年期(高橋怜奈)
・女性は閉経前後5年間。閉経50歳が平均だから45-55歳。(とはいえ50歳過ぎても半数が生理ある。個人差あるから年齢だけで区切るのは注意。)
人生100年時代、まだ折り返し地点。
原因はエストロゲンの減少。中でも自律神経安定させていたものがなくなり、ホットフラッシュなど起こる。周期不安定、不調でたら婦人科受診を。
・男性は40代から50代にかけてスタート。テストステロン減少。女性に比べゆるやか。ただ見えにくい、意識されにくいのは問題。症状は女性と似ている部分も。泌尿器科でホルモン補充できると治ること多い。
・更年期離職を避けるためにも、休みやすい社会を作ろう。
②セックス(宋美玄)
・誤解の多い男性と、知識乏しい女性の行為、楽しく満たされないのは当たり前。ファンタジーに溢れているアダルトコンテンツも、受け手にリテラシーあれば何がファンタジーかがわかる。
・人は繁殖以外の目的でセックスをする生き物。こうでなければならない、という思い込みを手放そう。具体的に手放すべきは男性器中心の考え方。フルコースじゃなくてもいい。焼肉食べられなくなっても、アラカルトで楽しめる。
一方で同意は夫婦であっても必要。50代の男性81%がしたい。女性は同じ50代で31%。(両方ともたまに思う、も含める)主体的にしたいと思ってない相手に強いる負担、させるな。
③パートナーシップ(太田啓子)
・離婚を扱う弁護士による章。相談くるケースはマニュアルでもあるかのように似通う。妻側は何年も悩んだ上に離婚に行き着くが、夫は青天の霹靂だと思い、謝罪するも無理だとわかると逆上。『愛してる』と主張。
なぜ似通うかというと、性別役割分担の考えから抜け出せていないから。男の人、ケアされて当然と思って自分がケアする側だと気付かない人いる。まるで赤ちゃん(辛辣!)。ずっと不機嫌でいることは精神的DV。
解決するために必要なことは、傾聴。
④性的指向と性自認
・性的マイノリティはいないことにされていただねめ、最近増えたわけではない。
LGBは性的指向。誰が好きか。
TQは性自認。
SOGI、誰しも関係している。
シスジェンダーでヘテロセクシャルがマジョリティな社会。マジョリティ側にいると見えない。
アウンティングは犯罪。
差別禁止の法が成立していないのはおかしい!
⑤性暴力(斉藤章佳)
・自衛ではなく、加害者にならないアプローチが結果的に多くの被害者を救う。
加害者はモンスターではなく普通の人がなる。
激しいレイプだけか性被害ではない。すべての、同意のない性的な行為が当てはまる。
・ノットオールメン、という反応はおかしい。
・なぜ痴漢(等)するのか??
性欲が抑えられない、は違う。
警察が用意するストーリー、男性に都合の良いロジック。例えば妻とはセックスレスだったから、暴走してしまった、というように。
自尊心感情傷ついたときに加害性が発露する。支配欲満たし優越性確保し達成感を得る。
いわば不適切なストレス対処法。
・自分より弱いものを支配するという意味では、男性優位社会が生み出したものでもある。女性をモノ化する考え。
一つの解、教育。
そしてもう一つは、自分の内面を語ること。
男性も弱さをさらけ出せるように。
⑥ジェンダー(田嶋陽子と著者との対談)
・日本の性教育は貧困。いきなり生理の話。
そして大事なことが抜け落ちたまま、興味の延長としてセックスの方法だけ知るものではない。
・江戸時代、混浴当たり前で奔放でオープンだった春画の文化。欧米の価値観で持ち込まれる、恥の意識。明治の大日本帝国憲法で、女性は二級市民に貶められる。その意識と慣習が、今も残る。
・求められる男らしさ。理性的、たくましさ。弊害は心を押し殺してしまうこと。
求められる女らしさ。気配り、従順。弊害は自分を持ちにくいこと。
・生殖を含む性的なタッチは年齢によって変わるけど、根底にある生き物としてのラビングタッチはずっと続けられる。そしてセルフプレジャーも。
■感想
なんとも学びの多い本だった。タイトルで損してると誰かがレビューに書いてあったが全くその通り。そして80代の著者がこんな先駆的な考えなのも驚きだし、それぞれの章を書いているのが30-40代なのも好感。違うアプローチなのに、似通う結論や考え方も興味深い。(男の子は感じることを言語化することをさせられずに大きくなる、とか。)
それぞれ本を書いているようなので、読んでみたい。ちなみに1番面白かったのは、性暴力の章。(弁護士の話は男にやたら厳しくて途中笑える。)
教育って大事だわー。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ生理のこと、性器のこと、赤ちゃんができる仕組み、はたまたセルフプレジャーのことまで触れられていて、子どもにどのように声がけしたらよいかが具体例で載っていてとても参考になった。
・プライベートパーツ(口、胸、性器、おしり)は親であってもみだりに触らない。
・NO(いや、だめなどはっきりと拒否すること)、GO(逃げること)、TELL(秘密だと言われても信頼できる大人に話すこと)を普段から繰り返し伝える。
・性のことも含めなんでも相談できる親子関係を作るために、タッチングとリスニングが大事。
タッチングは撫でたり抱きしめたり手を繋ぐこと
リスニングは子どもの目を見て、言葉を遮らずに耳を傾けること
信頼している相手と肌を触れ合うことで互いにオキシトシンが分泌される&自己肯定感が育つ。
タッチングは学童期まで。思春期からはリスニングに重点を置く。親の意見は求められた時だけ答える。(自分の意見を押し付けない)
・性器は2〜3歳から自分で洗う練習をする。自分の体は自分のものという意識を育てるため。
・洗い方については「女の子の足の間には出口が3つあって、前から、おしっこの出口(尿道)、赤ちゃんが産まれる出口(膣)、うんちの出る出口(肛門)と並んでるの。どれも大事なところだからお風呂で綺麗にしようね」などと伝える。
・セックスについては、「大人になって」+「好きな人と一緒に」+「赤ちゃんが欲しかったら」=「セックスをする」と伝える
・親はどんな時も子どもの絶対的な味方でいることが大事。