野澤千絵のレビュー一覧
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ネタバレ「空き家問題」を耳にする機会は既に多くなっていて、ネットで検索すればその概要はすぐにヒットするようになってきた。
この本はネットでよく目にしてモヤモヤ何か不安な都市部の集合住宅の老朽化やタワマンに関わるもの、郊外のベッドタウンの空き家問題をまとめて頭にすることができる。
加えて、都市計画の規制緩和についても踏み込まれていて、問題が複雑にからまりあっていて簡単に解決できないことがよくわかる内容だった。
最後の方策については、世間の意識を高める、対応策を構築する、という具体案がはっきりしないまとめ方だったのが少し残念だったが、それだけ問題が複雑だということだと思う。一つ一つに言及すると、それだけで一冊ずつになりそうな… -
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なぜこれほど住宅価格が上がっているのか。それは、「供給」と「需要」のアンマッチ。特に夫婦共働き世帯の増加が「駅近」物件のニーズを高めており、そのニーズに答えるために、地上に高く伸びるタワーマンションの建設を後押ししている。特に外国人にとっては、日本のタワマンは円安で割安、不動産売買に関わる法律や慣習がきちんと整備されているのに加え規制も少ないため買いやすい。しかし都心のタワマンも2040年には相続物件が大量発生していく。都心を中心に住宅のマクロ環境やトレンドを理解するのに役立った。あと、東京都の実感可処分所得が47都道府県中42位というのはなかなか衝撃的だった。
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【344冊目】国勢調査等を基に、2030年と2040年に首都圏で空き家が多く出るエリアをまとめたことで話題になった一冊。
でも、本書の主眼は、現在の都市政策に疑問を投げかけることであり、紙幅の大半もそちらに割かれています。もちろん、その問題意識の導入は、東京で不動産が高騰し、庶民の手が届かなくなっていることにあることは言うまでもありません。
近年は価格が高くて「買えない家」ばかりだという論調がたくさんありますが、「買いたくない家」もたくさんあるということは、見事な言語化だな!と思いました。買いたくない家が登場した理由はうろ覚えですが、やはり不動産の高騰も一因。とにかく高くなってしまったので、土地を細かく切り売りし、一軒当たりの販売価格を低く抑える戦略がとられました。結果として、住環境の良くない住宅が売り出されることに…
本書でも言及がありましたが、理想の人数の子供を持たない理由のひとつする研究があり、不動産の高騰は少子化にもつながっている言えそうです。
あとは、住宅購入を検討している人なら敏感に反応するワード、「再開発」ですが笑、その功罪にも触れられていました。権利関係が複雑になりすぎるために、再開発後の開発=再々開発が困難になるそうです。これは、既存のマンションが住民たちの合意を得ることが困難になり、必要な修繕ができない状況に陥っていることと似た構造かと思います。
ということで、散々不安があおられた後に空き家が出やすくなるエリアが紹介される本書笑
中古マンションは2040年、中古戸建は2030年が多いようです。どのエリアが…というのは本書に譲りますし、すでにYouTubeでも紹介されていますが、とりあえず私は北区西ヶ原に期待しています!笑 -
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ネタバレここ最近の住宅高騰の理由や、これからの展望を知りたくて。
以下、メモ。
■現在の住宅高騰の理由
・夫婦共働きの一般化により、都心近・駅近の物件に需要が集中。
・首都圏はすでに都市化しきっていて余地がなく、高コストの再開発事業(タワマン)の高額物件ばかりになってしまっている。
・とはいえ諸外国に比べるとお値打ちだし、外国人が購入するしばりもないので、投資用に買われているのも一因。
■現状
・地価上昇エリアは、全国では都市再生緊急整備区域。首都圏では都心までの移動時間が1時間以内、駅から徒歩圏内(800m圏内)
・「手が出ない住宅(高額)」と「手を出したくない住宅(災害危険エリア、耐震性に課題)」が増加。
・マンションは修繕や建替え時の合意形成が大変、区分所有で住民数が桁違いのタワマンは中長期的にヤバい。(著者がこれまでの著書でも散々言っている通り)
■近い将来予測
・(データ作成の前提)主要4駅に30分圏内、都市計画マスタープラン
・これから相続が大量発生するので流通量は増える見込み。2030年代は戸建て、2040年代はマンション。
・一方で、すでに顕在化しているが空き家問題が下手すると加速する。要対策。
・エリアごとの解説や歴史が興味深い。関東大震災のときに田園調布など郊外住宅地が被害が少なくて人が大移動した、とか。(先祖の昔話と同じ。当時もっといい所に行っておいてくれれば…)
■対策(行政だな…)
・アフォーダブル住宅政策
・過度な共有化・区分所有化の抑制
・建物の終末期を考慮した計画を
・「都市再生」から「生活圏再生」に。Xminute cityの考え方が面白い。
→あとがきで著者の師匠が提唱していたこと「小規模で分散した自律生活圏と多重ネットワークを持つ街こそが災害に強い」 -
Posted by ブクログ
最近、「どこに住むか?」問題が家族で浮上しているので、読んでみました。
なるほど。
巷で言われている事は、データでも証明されているのですね。数字で証明されると、説得力があります。
こちらの書籍を読んで、しばらくは現状維持、という結論になりました。
かなり狭いのですが、我慢できるまでは今の場所に住み続けようと・・・。
あと数年もすれば、住宅状況が変わってきそうですので、焦って今動かない方が良さそうです。
それにしても、私の住みたい場所(複数ある)があと数年もすると、流通見込み物件が増加するようなんですよね・・・。
問題は、それらの物件が「住みたい」住宅であるかどうか。
この本を読むと分かるのですが、流通見込み物件は築年数がそれなりに経っているものも多く含まれそうなのです。築年数立ってると水回りがどうしてもねぇ。
住み替えを検討している方には、時期や場所を検討する材料になるかと思います。特に時期に関しては非常に参考になると思います。
大きな買い物ですからねぇ。
タイミング間違えると大損しますのでね。
戦略立てて動きたいですよね。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ現代日本において無秩序に建てられ続ける住宅群、超高層マンション。空き家が増えているにも関わらず何故建てられ続けるのかという解説と、都市計画法等の法律や地方自治体の考え方や姿勢への問題提起、改善方策を示した一冊。
都市部では空き家がどんどん増えているにも関わらず法規制の緩和や企業、地権者の思惑から郊外に新築住宅が建てられ続け、都市部でも一定の地域に超高層マンションが建てられ続ける。そのことによりインフラへ等への問題が出てきて効率の悪い街が出来上がる。例えば無秩序に郊外に住宅が広がっていった場合には公共下水道、電気、ガス、ゴミ収集、学校、病院、橋などの公共施設のメンテナンスなど対応しなければならない範囲がどんどん広がっていってしまう。地方都市郊外の市町村では人口が増えれば税収が増してその街が豊かになるという考えのもと周りの市町村から人口を奪うような形で市街化調整区域での法的緩和を行なっている。それらの緩和をやめない限りは今後も調整区域に住宅は建て続けられるだろう。
都市部に一極集中で超高層マンションが乱立した場合にはそのエリアのみ小学生の数が一気に増えてキャパオーバーになって増設したり、駅のホームが混雑しすぎるなど諸問題が起こってくる。
これらが問題なのは高度経済成長きなどとは違い今は人口減少社会なのに、という点である。インフラや施設は徐々に不要となっていく時代にむしろそれらを拡大しなければ成り立たないというのは都市計画がうまく機能していないとも言える。
また、超高層マンションに代表される分譲マンション自体にも問題がある。分譲マンションは管理会社があるわけではなく居住者同士のコミュニティーによって成り立っている。こうしたマンションの終末期のことを考えると解体する、建て替えをするとして一体誰がそれらの費用を出すのか、等の問題も出てくる。そのような問題を抱えたマンションを何も考えずに作り続けるというのはいかがなものかと筆者は訴えている。