【感想・ネタバレ】老いた家 衰えぬ街 住まいを終活するのレビュー

あらすじ

大死亡時代の到来とともに、注目され続ける「空き家問題」。2033年には3戸に1戸が空き家となる。これからの日本では、「住まいの終活」が最重要課題となってくるのだ。あなたが空き家を抱えた時、どうすればよいのか? あなたの子どもに自分の住まいについて、何をどう伝えておけばよいのか? 特別付録「書き込み式 住まいのエンディングノート」に書き込みながら、あなたの住まいについて考えてみよう。

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Posted by ブクログ

いわゆる「空き家問題」の概要と現状、さらに将来の課題と既に行われている対策について広範かつ
整然と記述されており大変わかりやすく面白く読めた。

戸建て・マンション問わず家が余っているのになぜ新築住宅の建設は止まらないのかずっと不思議だったが、放棄された家の始末をきちんとしないと誰も勝手に処分出来ず’死んだ土地’が増え、新しい転入希望者を受け入れたくても受け入れられない、だから家を作って’生きた土地’を無理くり作る、という負のサイクルが見えてきた。

が、この手法だといずれ空き家だらけでどうにもならなくなる事は自明。

問題は深刻だが、かといって個人が出来る事はさして多くなく、せめて自分が元気に動けるうちに家のことははっきりさせなきゃな、という心積もりは得られた。同世代の30・40代で心当たりがある人は今のうちに読んでおくべき。


1刷
2021.4.25

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2021年04月25日

Posted by ブクログ

前著「老いる家 崩れる街」の続編的な書籍ですが、住宅過剰社会の問題に(どちらかといえば)マクロにフォーカスされていた前著よりも、「空き家の適切な取り扱い方法」というテーマに限定された内容でした。

街に点在する空き家は、相続・税制度といった構造的な背景から生まれていきますが、空き家の増加は街の崩壊(防犯・防災・治安悪化ほか、エリア価値の低下)につながりかねません。そうした空き家を、うまく住宅市場や再活用に活かすための事例紹介がされています。
特に、全米で展開されているランドバンクは注目に値すると感じましたが、そのための法制度的な環境整備がまだ日本は追いついていません。

最後に、住宅を所有する当事者に向けた「住まいの終活」の方法が紹介されており、ここが著者の最大のメッセージなのだと感じました。

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2020年05月09日

Posted by ブクログ

著者の前作と併せて、家の購入を考え始めた身としては非常に参考になる。
また、実家は地方にあり、私も兄弟も大都市に住んでいるので、そういった意味でも今後を考える参考になった。
これから人口が減っていく日本で、土地をいかに効率よく使っていくか。
何にせよ、現状を変化させるにあたっての住民の合意形成ってとても難しいなあと思う。30年後、日本はどうなっているのか…。

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2019年07月07日

Posted by ブクログ

不動産における相続放棄にまつわる諸問題や、海外の空き家バンクといった事例も興味深く読んだ。

日本の各自治体がこの空き家問題にどう対処していくのか。

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2019年06月18日

Posted by ブクログ

家を買う際には参考にすべきだと思う。
また、相続で財産を取得するケースも一度の価値あり。

不動産の業務に携わっており、日本のこれからの社会での空き家問題について危惧しています。建てる方、買う方など、行政に対しても景気が良くなれば、無制限に建てていいのかと考えさせられました。

街中で見かける空き家や崩壊の恐れのある建物など、何が原因で起こっているのかを深く考えたことはなかったので、その原因について知ることができた。
おそらく、相続した際に放棄すれば、結局は国に帰属するのだろうという誤った認識でした。

自分がもし家を売る、買う場合にはその街が今後どのようになる場所なのかをイメージする事が大切です。

何も策を打たなければ、20年30年後の大量相続時代を迎えた時の日本が心配です。

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2019年05月20日

Posted by ブクログ

特定空家や所有者不明の不動産、相続放棄、これらが将来の市町村の公共投資、税負担増をもたらす。
救急車が1/3しか稼働しないとか、ゴミ収集の回数減など、連邦破産法が適用されたデトロイトの実例なんかは興味深い。

将来、まちを「使える」ようにするための「素地」をつくる。
そのために個人ができることは「住まいの終活」をすること。
負動産の押し付け合いにならないように、対策が必要だ。

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2019年07月26日

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