北野幸伯のレビュー一覧
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これは…
目から鱗というか、
平和ボケかつアメリカ側陣営でしか世界情勢を見れていなかったことを痛感させられた。
特に、ロシア周辺国でアメリカが同様のパターンで選挙不正を訴えるデモを起こす革命テロのくだりは、ウクライナ側の“アメリカ側視点”のドキュメンタリー映画を鵜呑みして信じ切っていたのでゾッとした。
何よりも、この著者 北野さんの妄想によるトンデモ論などではなく、新聞や各種報道機関による真っ当なソースが存在していることの説得力。
アメリカの戦争についてもいまだに正義の戦いだと思ってる人たちは多いと思う。
北朝鮮、中国、ロシア…
これらの国が日本に対して攻撃してくるような有事にはアメリカ -
Posted by ブクログ
地政学という分野があることを知って6年程経過します、地形を考慮した上で国が戦争に勝つ学問に役立つことから、日本では長い間制限されてきた分野であったと認識しています。
この本では、前半部分では、イギリスと日本・ドイツと中国の置かれている立場が似ていることを解説した上で、英独関係からわかる日本のとるべき戦略、さらにはこれから世界で起こることまで述べられています。最終章では、日本のとるべき道が示されています。地政学を学ぶとここまで見通すことができるのかと益々興味を持つようになりました。
以下は気になったポイントです。
・マッキンダーによれば、世界島の心臓部にハートランド・ロシアがあり、その周り -
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島国の特性
一部ご紹介します。
・日本とイギリスは、ユーラシア大陸のすぐ近くに位置する島国。どちらも海に守られている。
島国は攻撃されにくい。その反面、大陸を攻撃しにくい。
だからイギリスは国力が最高だった時も、大陸欧州を支配しようとはしなかった。
大陸から離れた沖合から、欧州の勢力均衡を「オフショアバランサー」としてコントロールしたのだ。
欧州に強すぎる国が出そうになると、イギリスはそのほかの国を支援して、強い国と対峙させ、バランスを回復させてきた。
・日本が第二次世界大戦での敗北を回避するにはどうすればよかったか?
日本はあくまで「オフショアバランサー」として、ロシアと満州、チャイナ、朝 -
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幸せになるために
一部ご紹介します。
・お互いWIN/WINになるように心がける。
・個人の「自立の条件」は、「自分で生活費を稼げるようになること」だ。
・伊勢雅臣の「国際派日本人養成講座」で尊いセルフイメージを持つ。
・国産と外国産の食べ物があったら、できるだけ国産を選ぶべし。主食はご飯(米)で決まりだ。
・いつかは目標に通じる歩みを一歩一歩進む。その一歩一歩もまた目標であり、一歩そのものが価値あるものでなければならない。
・腕力も金の力もそれ自体は単なる道具。使い方次第で、他人を喜ばせたり、困っている人を助けることもできる。だから、金を稼いで、良いことに使うよう心がける。
・言動の結果について -
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自給率上昇の処方箋
一部ご紹介します。
・食料自給率を高めるために、米の消費を増やす。全国の公立中学、高校に完全米飯給食導入させる。
・学校給食は、国産米を使うよう学校に指導(命令)する。米飯には、発芽玄米を混ぜる。
・無農薬、低農薬の食材を使う。農協、農家、商店に協力させるために、「指定された食材以外には、国は補助金を出さない」通達を出す。
・青魚を増やす。
・朝給食を導入する。内容は和食。
・学童保育の小学生たちに、和食の夕給食を導入する。フルタイムで働く母親に喜ばれる。
・専業農家に、太陽光発電、風力発電、小型水力発電をプレゼントし、発電収入は、専業農家が受けとる。
・「農村のある自治体」に -
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戦争の悲劇を防ぐために
一部ご紹介します。
・「経済力」と「軍事力」が一番であることが覇権国家の条件だ。しかし、実際に覇権があるかどうかは、その国が他国に何かを要求し、それを他国が素直に実行した時に初めて解る。
・核保有国同士の戦争は、情報戦(プロパガンダ)と外交戦(同盟国がどれだけ多いか)と経済戦(経済制裁)が主体だ。
・中国は、今は外交戦で優位だが、経済が悪化すれば手のひらを返されるだろう。そうなって初めて、人権侵害を糾弾できる。賛同も得られる。国際社会は、儲けさせてくれる人権侵害国家には甘いが、儲けさせてくれない人権侵害国家には冷たいからだ。
・アメリカと中国が同率の関税を掛け合ったら、中国の被害は -
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腹黒い世界を生き抜くために
一部ご紹介します。
・「真実」が解れば「心」が変わる。
「心」が変われば「人生」が変わる。
・「真実」は言葉ではなく、「行動」に現れる。事実(過去)を見て「未来」を予測する。
・影響力と国力を測る基準は「経済力」と「軍事力」だ。
・日本は、欧米との友好関係を維持しつつ、インドとの関係を強化するべし。そして、ロシアを中国に対する牽制に利用すること。
・基軸通貨国なら、貿易赤字でも心配いらない。自国通貨を発行して相手国に渡せばいいからだ。基軸通貨の地位から引きずり下ろされるとしたら、その通貨の使用量を減らし、他の通貨で決済するような動きだ。アメリカがイラクを攻撃した理由は、石油利 -
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RPEの読者にとっては新しい情報は特にない。
著者の言っていることはずっと首尾一貫していて、それを2017年時点で時系列で整理してまとめた本。
主敵は中国で、そのためには米国との同盟関係は強化し、ロシア・韓国とも手を組むことが肝要、
との著者の持論に沿った形で日本の外交が進んでいる現環境では、心なしかポジティブなトーンの筆致が目立つのがこれまでの書と少し違う点。
『隷属国家日本の岐路』[2008]あたりの暗さに比べると、雲泥の差だ。
とはいえ油断は禁物。
トランプが再選されず、バイデン政権誕生とかになったら、日本にとってはまた絶望的な日々を過ごすことになる。
また、日本にしても、国家とし -
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日本が生き残るために知っておくべき重要なことが書かれています。
世界の大局を知るには「主役」「ライバル」「準主役」の動きを見よ
経済力(GDP)と軍事力(軍事費)で見る
現在主役はアメリカ、ライバルは中国、準主役は欧州、ロシア、日本
世界の歴史は覇権争奪の繰り返しである
国家にはライフサイクルがある
移行期(混乱期)ー成長期ー成熟期ー衰退期
成長期か成熟期かは賃金の水準と人口の増加が止まるかどうかを見ればわかる
中国は日本より30年遅れている
インドは日本より40年遅れている
欧州、アメリカ、インド、ロシアとの関係をよく保てば日本の未来は安泰
国益とは金儲けと安全の確保である
エネルギーは