A.A.ミルンのレビュー一覧
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あの、かわいそうなイーヨーには家もなかったんかい!!と、しょっぱなから笑いころげました。かわいそうなんだけど分かるし、事の顛末がもう本当に可笑しい。
本作でもゾゾが再登場して、たいへん面白いことになります。他のお話でも、終始クスクス笑いっぱなしでした。なのに、本の最後には感動して泣いてしまいました。すごい本です。
単なる空想の世界であれば、クリストファー・ロビンと「本物の子グマ」がしゃべってる設定でもいいはずです。でもクマのプーさんやコブタはあくまでもぬいぐるみなんです。その理由が最後の最後で分かりました。プーさんは子グマのかわりなんかじゃなく、ワタの詰まった、クリストファー・ロビンのプー -
Posted by ブクログ
ゾゾを捕まえる話など、コブタのセリフで腹を抱えて笑いました。絶妙な翻訳だと思います。かなり昔の訳のため、ところどころ古めかしい言葉遣いはありますが、それはそれで味わい深く楽しめました。そもそも、原作が100年近く前の本なので、無理に現代風にすることもないと思います。
全体を通してほのぼのとしたユーモアに富み、登場人物も生き生きして魅力があります。何より、息子クリストファー・ロビンくんへの愛がすみずみまで満ちているので、まるで、ブランケットに包まれているような心地で、安心して、空想の世界にひたれます。それも、いまだに世界中で愛されている理由のひとつでしょう。
ぜんぶそれぞれ面白いと思いますが -
Posted by ブクログ
ネタバレプーさんのイラストで見たことのある場面を
お話として読むことが出来ました。
よく見かけるイラストだけど、
これはこういうお話が背景にあったのだなと
発見も多く、楽しく読めました。
プーさんは大好きな愛すべきキャラクターなのですが
この本の中ではプーさんのことを
「とても頭の悪いクマ」とかそんな風に書いてあり
そこだけが気になりました。
最後のクリストファーロビンとのお別れのお話は
涙が出ます。
映画も観たので、こういうお話があって
プーさんはずっとロビンを待っていたのだなと
つながりも分かって良かったです。
疲れた時や気持ちが落ち込んだ時は
「なにもしない」をしようと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読み聞かせを通じて、初めて完読。
9歳になった娘に音読しながら思ったのは、プーは父であるミルン自身の中の「こども」そのものなのかなと。幼い息子のキラキラするような感性の力をかりて、自分の中の「こども」を取り戻し、一緒に魔法の森を冒険させてもらったのは、むしろ父である自分の方だと。子供たちほど輝いたり、俊敏に聞こえないものを聞き取ったりはできない「のろまで非常に頭のわるい、でも詩人のクマ」。
元々、「こども」としての感性を持ち続けていたミルンが育児を通じて、自分自身の「こども」を取り戻した喜びと限られた時間の輝やきを、慈しみ惜しみながらも、父と子で歩んだ冒険の日々にも、「こども」達の憧れにも