岩崎晋也のレビュー一覧
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驚異的な開発スピードでロケット産業に革命をもたらしたスペースX。その創成期から民間宇宙企業初の衛星軌道投入成功までの約10年間を、関係者の詳細な証言でたどるノンフィクション。
会社設立から約3年で初のロケット打ち上げ、5年で軌道投入、そして誰も想像していなかったロケットの再使用システムの確立等々、スペースXが成し遂げた成果は際立っています。それを率いたのはCEOのイーロンマスク氏なのですが、本書はマスク氏一人ではなく、創業期から関わる数多くのエンジニアの群像劇として描かれています。
上巻である本書のハイライトはスペースX初のロケット・ファルコン1の打ち上げが3回失敗してから、4回目への挑戦 -
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ネタバレ原題「The light eater」 に対する邦題が、「記憶するチューリップ、譲りあうヒマワリ」。
まず、邦題が素晴らしい!。
書かれている内容も、とても刺激的でした。
1970年代のベストセラーのせいで、植物の感覚や意識に関する研究が長らくタブーとなったこと、それでも、近年の研究からわかったこと。
植物は物理的接触を感じており、音を聞き、光から周囲を伺うことができるのみならず、近くの植物と自分の遺伝的関係もわかる、それら外部情報を得て、自分(根と枝先)が何処へ向かうか判断している。
植物間や動物と、コミュニケーションを行っている。
微生物も含めたコミュニティの中で生きている。
れっきとし -
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なんとなくタイトルに惹かれて買ったのですが、素晴らし過ぎた。アメリカのアパラチアン山脈に通る3500kmの超ロングトレイル。その全行程を数ヶ月かけて歩き通すスルーハイクの様子とその中で考えたことが書かれているのかなと思ったら、それはプロローグに過ぎなかった。虫や動物が作る道、例えばアリのフェロモンの道や象の道と人間の作る道との共通点や違いはなんだろうか。羊飼いや猟師がそれぞれの動物との関わりの中で道というものがそれぞれどのような重要な役割を果たしているのか、そして現代の舗装された道と自然の中に作られるトレイルとの違いはなんなのか。すべての疑問と思索が、各地を歩き訪ねることと連動していて、物理的
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著者の道についての探求の旅をまとめた本。
原初の生物、虫、動物、人間と様々なテーマについて深掘りすべく、多くの場所に出向き、たくさんの専門家と話をしながら進めていく。かなりのボリュームがあるので、ちまちま読んでいたがようやく読み終わった。印象に残るエピソードが多かった。読後は銃病原菌鉄やサピエンス全史を読み終わった時のような、そこまでではないものの、中々の満足感がある。
wildernessについての記述を少し。
かつてはヨーロッパからアメリカへの入植者が用いていた。未開で野蛮であり、開拓して征すべき地帯を指す言葉として。一方で先住民族には生きているフィールドそのものでありwildernes -
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動物と話したい。自分のペットと話してみたい!
古今東西、こうした夢を多くの人が抱いてきた。もし、その夢が実現するとしたら? それも、ドラえもんのひみつ道具のような特別なものを使わずに。
タイトルをみて、「怪しい」とか、「トンデモ本か」と思ったあなた。ちょっと待ってほしい。著者のクリスティーナ・ハンガーさんは、アメリカの言語聴覚士(ST)である。STといえば、病気や障害など様々な理由で言葉の不自由な方、摂食・嚥下の困難な方を対象とするリハビリ専門職だ。
日々、自閉症児の言葉の問題に向き合っていたクリスティーナさんは、ある日、自分が引き取った仔犬のステラの反応が、人間の子どもの言語発達の段階 -
- カート
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試し読み
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これまた荒木博之さんのVoicy、マイブックカフェのコーナーで紹介されていて気になっていた本。
こちらを紹介された方が、本当に本の説明、魅力を伝えることが巧みで、本屋さんで見かけたとしてもタイトルと表紙だけなら絶対に手に取らなかっただろうな。良いご縁。
以前、もしかしたら聞いたことはあったのかもしれないが、アパラチアン・トレイルという単語を初めて認知した。
アメリカ合衆国東部、アパラチア山脈に沿って、北はメイン州のガターディン山から、南はジョージア州のスプリンガー山まで伸びる、全長約3500キロの長距離自然歩道らしい。この距離に最初は全然ピンときてなかったんだけど、訳者の方のあとがきで、下関 -
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うちの犬は、言葉を理解している。
犬と生活をともにしている人ならば、少なからずそう感じていると思う。
我が家にも以前ラブラドールの雄と一緒に暮らしていた時期があった。
寿命という言葉を使いたくはないが、そうだったのかもしれない。
それ以降、他の犬を飼うことはないのだが、一緒に過ごしたときには、言葉がわかるのかなと思ったりもした。
この本は、自閉症児とコミュニケーションデバイスで会話してきた言語聴覚士の著者クリスティーナが、愛犬ステラにそれが応用できないかと考え、やがてボタンを使って会話するようになるまでを記録したノンフィクションである。
最初は、二語か三語から始めてボタンを押すことをやって