エドワード・ケアリーのレビュー一覧
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ありえないことをさも当然のように淡々と静々と描かれた物語が散りばめられた、作者だけが知っている空想世界が詰め込まれた短編集。全体的に、理解するものではなく、感じ取る物語たち、というイメージを持ちました。
どういうことなの?という疑問をまったくほどけない作品もあれば、数奇なひとりの男の物悲しい運命をたどった表題作や、「私の仕事を邪魔する隣人たちへ」のようなシニカルで恐ろしげな作品もある。「おが屑」「毛物」はイメージしやすい不可思議さで、童話のような戯れを感じる。そういう起伏を読み取れる話に、幻想味の強い意図が解けない話が挟み込まれているという感じ方をしました。
そういう印象だったもので、全体的に楽しみきることはできなかったけれど、とにかく独特だな…、という印象が残りました。 -
Posted by ブクログ
おちびのマリー
と風変わりなクルティウス先生との運命的な出会いから蝋人形を作る事になる。
最初は人の臓器、やがて人間の顔を石膏で型をとり
蝋人形の顔を作る。
スイスを追われ、パリに行き2人は洋裁店の未亡人とその息子の家に間借りをしまた新たな運命が動きだす。
フランスの歴史に絡め、おちび事マリーの長い長い
人生模様にルイ16世、マリーアントワネット、
ルイの妹のエリザベートその他色々な人物が登場
しフランス革命までのマリーの喜怒哀楽を込めた
不思議な物語が紡がれて行く。
ロンドンに行き着く最後は、おちびのマリーの
新たな名前は有名なマダムタッソーとなる。 -
Posted by ブクログ
マダム・タッソー → マリー・タッソー こと マリー・グロショルツの物語。
実話ではなく、ケアリーの作り上げたフィクション。
フランスの蝋人形作家。
不気味で怖い挿絵だが、あちこちにたくさんあり、わかりやすい。
幼い頃の話は、グロ恐い。
恐い話なのか?と思いビクビクしながら読んだが、
ヴェルサイユ宮殿に行ってからのマリーは見違える様に生き生きとして、
というかものすごい下剋上だと思う。
エリザベート王女と知り合えて本当に良かった。
城を探検して、錠前師と友達になったおちびのマリー。
なんとその錠前師はこのフランスの国王でルイ16世と呼ばれていた。
マリーアントワネットも登場。
「ベルサイユの薔薇」を知っている人は、おなじみの名前をいくつか目にして嬉しくなるはず。
エドモンと、2人の間にできた娘を名簿に記した時の悲しみは、グッと来た。
フランス革命時での類い稀な体験。
混乱状態がよくわかる。
本人そっくりな蝋人形を作り続ける自伝的なストーリー。
壮絶な人生。
映画にはなってないの?
実写でいけそう。恐い雰囲気で。
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Posted by ブクログ
YAとして書かれた作品のようだけど、YAでは売れそうにないので一般向けとして売っている、という印象の本。
日本の中高生に受けるかは疑問。誕生の品含め、すさまじくたくさん名前が出てくるので、翻訳小説が苦手な人にもおすすめできない。
絵と設定は魅力的。ディケンズ的でもあるし、ティム・バートンのアニメ(で見たい!)のようでもある。
ゴミで財をなした一族が世間的には地位が低いのに、実際は貴族のような暮らしをしているというのも、キリスト教徒がしたがらない金融業でのしあがったユダヤ人や、インドの不可触民の富豪を思わせ、象徴的。
ただ、この本ではまだ話が始まったばかりで、謎も多く残されたまま。これ続刊が出るほど売れなかったらどうするつもりだったのだろうか。
苦言をいうなら、キャラクター設定は陳腐。ひ弱な劣等生だが実は隠された能力のある貴族の子と、容姿には恵まれないが勇気と知恵のある召使が惹かれ合うとか、意地悪な優等生、見捨てられる変り者、不気味な支配者などは今までにもたくさんあったので、今後どうひっくり返してくれるかにかかっているが、主人公が能力に目覚めて召使とともに力を発揮し、敵を倒し、謎を解き、社会を改革するなんてことのないようにお願いしたい。