エドワード・ケアリーのレビュー一覧

  • 飢渇の人 エドワード・ケアリー短篇集
    不思議な小説・・・
    子供のころ、集めた宝物箱を見せられているような懐かしさも感じた。結構はまる、好きな世界です。
  • B:鉛筆と私の500日
    小説家のケアリーがコロナ禍のなかで毎日一枚描き続けたさまざまな人や動物の似顔絵と、その日々の記録。

    ケアリーと同じく作家である奥さんのはにかんだ笑顔、カルヴィーノの好奇心にきらめく瞳、シュルツのパンクロッカーみたいな眼差し、息子とプーも一緒に描き込まれたA.A.ミルン、ディネセンの次の日にガゼルを...続きを読む
  • B:鉛筆と私の500日
    クォリティの高い似顔絵のオンパレードで凄いんだけど、その中にも著者ならではの味がしっかりまぶされているのが素晴らしい。コロナ禍のモヤモヤを描いたエッセイも読み応えあり。
  • 呑み込まれた男
    ピノキオに出てくるゼベット爺さんの話。幼少期の絵本じゃ気づかなかったけど、このお爺さん2年間も閉じ込められたんだね。ピノキオはハッピーエンドだった気がするけど、この話はなんだかとっても悲しかった
  • 堆塵館
    期待して読んだ、ケアリー初読書です。おもしろいです。

    翻訳の古屋美登里さんが上手いのかな、読みやすい文章でした。登場人物が単純に2つの名前をもっていることになるお話しなので、ただで混乱しそうですが、分かり易いです。
    解説によると、これは子供に向けたお話だそうです。だから分かり易いのでしょうか。

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  • 望楼館追想
    最後まで頑張って読んだが、自分には残念だが全く合わなかった。決して読みずらい文体ではなく、主人公に
    ただただ共感できない。だれかの替わりに生きていて、成長過程も複雑で可哀想だとも思うけど、やってることはただの泥棒だし、悪質だと思った。愛されてないから、他人の愛の物品が欲しかったんだろうか?
    最後は、...続きを読む
  • 呑み込まれた男
    ピノキオのケアリー版アナザーストーリー。ピノキオを探して怪魚に呑みこまれたジュゼッペ爺さんの世界。どんどん創り出されるオブジェや物語が面白かった。
  • 飢渇の人 エドワード・ケアリー短篇集
    ありえないことをさも当然のように淡々と静々と描かれた物語が散りばめられた、作者だけが知っている空想世界が詰め込まれた短編集。全体的に、理解するものではなく、感じ取る物語たち、というイメージを持ちました。

    どういうことなの?という疑問をまったくほどけない作品もあれば、数奇なひとりの男の物悲しい運命を...続きを読む
  • おちび
    おちびのマリー
    と風変わりなクルティウス先生との運命的な出会いから蝋人形を作る事になる。
    最初は人の臓器、やがて人間の顔を石膏で型をとり
    蝋人形の顔を作る。
    スイスを追われ、パリに行き2人は洋裁店の未亡人とその息子の家に間借りをしまた新たな運命が動きだす。
    フランスの歴史に絡め、おちび事マリーの長い...続きを読む
  • おちび
    マダム・タッソー → マリー・タッソー こと マリー・グロショルツの物語。
    実話ではなく、ケアリーの作り上げたフィクション。
    フランスの蝋人形作家。
    不気味で怖い挿絵だが、あちこちにたくさんあり、わかりやすい。
    幼い頃の話は、グロ恐い。
    恐い話なのか?と思いビクビクしながら読んだが、
    ヴェルサイユ...続きを読む
  • おちび
    フィクションとノンフィクションの中間な
    マダム・タッソーの自伝的物語。
    結構なボリュームで中盤疲れたけど
    読み切ってよかったと思う。

    タッソーの蝋人形館がロンドンにあるから
    勝手にイギリス人かと思ってたけど
    大陸の生まれでフランス育ちだったのか。
    そして、フランス革命の時代を生きた。
    史実をうまく...続きを読む
  • おちび
    18世紀のフランスを舞台に、スイス生まれのマリー・グロショルツが、両親と死に別れ、師のもとで蝋加工や人体について学び、フランス王女の教師となり、革命期には王族や政治家のデスマスクを作り、投獄から生きのび、結婚して、ロンドンに渡って展示室を作る。

    臓器、スケッチ、服、デスマスク…と蝋人形に至る技術と...続きを読む
  • おちび
    最後の一文に生への執着、もしくはこの場所への執着みたいなものを感じてぞっとした。
    挿絵のせいで5歳児の「これなーに?」攻撃に遭い返答に困ること度々。
  • 堆塵館
    YAとして書かれた作品のようだけど、YAでは売れそうにないので一般向けとして売っている、という印象の本。
    日本の中高生に受けるかは疑問。誕生の品含め、すさまじくたくさん名前が出てくるので、翻訳小説が苦手な人にもおすすめできない。

    絵と設定は魅力的。ディケンズ的でもあるし、ティム・バートンのアニメ(...続きを読む
  • 堆塵館
    不思議で、奇妙で、不気味な空想物語。おもしろかった。この迷宮感はクセになる。
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    見返しにある建物の見取り図をチラチラしながら読むのが好き。絵もすべて著者が描いてるんだとか。
    三部作の1。続きが気になる。