深井結己のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2012/09/13
【やや好き】表題作を含む短編5編収録。 全編テンプレ王道物語だが、期待値に届いてた一冊。 とにかく不幸で不憫で健気ですぐ泣く受がなんかイイんだよなー。 表題作、893:南美×顧問弁護士:国木。 国木の幸せを思って遠ざけていた南美と、南美を追いかけてきた国木。 過去に何があろうと南美への愛が勝つ…ということか。 他→『愛で縛ればいい』甥×叔父。 ラストの蜘蛛の巣が耽美過ぎて笑った(褒めてます)。 『殺め川 戀の道行き』遊郭に売られたお坊っちゃまが緊縛調教師となった昔の恋人と再会。 緊縛プレイを仕込まれるが最後は駆け落ちしてハッピーエンド。スバラシイ設定に拍手! 『言うに言 -
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ネタバレ全部で4編のお話が入っています。
それは僕の愛じゃない
ウソツキの秘密
なみのまにまに
誰かのだいじな誰かのはなし
単行本のタイトルのお話は、双子のお兄さんの方のお話で、
弟さんのお話は、「指先で愛を語れ」というタイトルの単行本となってます。
一つ目と最後のお話が、同じシリーズのお話で、
2番目と3番目は、それぞれ短編です。
タイトルのお話はというと、
双子がそろってゲイで、
総太(弟さん)は、小さいころに離婚して離れた一総(お兄さん)が好き・・・
お兄さんのほうは、そういう感情がないという設定で、
こっちは、お兄さんに相方さんができるというお話です。
「指先で~」と続けて読むほうが、ど -
Posted by ブクログ
ネタバレ2012/03/23
【やや好き】表題作+3編収録。 表題作、旅館主人:沢渡×リーマン:古谷秋。 旅館に接待に行ったらまさかの枕営業を強いられ、抵抗してたら沢渡に助けられた古谷。 後日、会社の陰謀に巻き込まれピーンチとなった所にまたしても颯爽と現れた沢渡に惚れないワケがない、みたいな話。 なんですか、その王道ロマン恋愛物語は(笑) 好きだけど(笑) 他→『光追う夜』幼なじみ再会モノ。 受の想いの重さがたまらん◎。 『花咲く森の中』わざと道に迷って半分遭難とか…好きと言えるタイミングがないと成就が難しい大人リーマン恋愛は、端から見ると結構力技だよなって思う(笑) 『地獄の沙汰も彼次第』この話も -
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5つの短編が収録されています。その殆どがちょっと昔の日本が舞台になってる話で、そこはかとなく郷愁が漂っています。
表題作は、戦時中の田舎でひっそりと療養する青年と、そこへ突如現れた若い米兵との話。いたわりあい、心を通わせていくうちに二人の間に生まれた美しい愛情が感動的です。BL読んでて、こんなにも人として生まれてきた意味や幸せを考えさせられるとは、思いもよらなかった。
「上限の月が沈んだら」が、個人的にはツボをつかれた話で一番気に入りました。
短編なのに話の中で歳月が大幅に動くところもいいし、年下攻めなのもいいし(年下攻めのパーセンテージの高い短編集ですが)、アダルトな登場人物であるのも好みだ