鈴木透のレビュー一覧

  • 性と暴力のアメリカ 理念先行国家の矛盾と苦悶

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    ネタバレ

    暴力に対するダブル・スタンダード

    「白人女性を異人種から守る」騎士道精神

    私刑リンチの伝統と戦争、死刑

    子どもを特別視しながら、子どもを放棄する

    中絶は殺人なのに、銃で人は殺し続けても良い

    人種差別やジェンダー差別を改善しようと続けるが、銃を携帯する権利は手放さない。

    面白かった。アメリカという国の特異性を一つ知ることが出来た。もっと知りたいと思う。

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    2022年09月27日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    食を通じてアメリカの歴史を理解出来る。インディアンや黒人奴隷が持ち込み白人が生活に取り込んだ料理や、ヒッピーが始めた有機食品やエスニック料理との融合など面白かった。この著書の他のアメリカ関連書籍は面白そうだった。

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    2020年07月23日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    アメリカの食文化をその起源から歴史、現在そして未来まで考察する。画一的なファストフードだけでない多様なアメリカの食のなんと奥深いことか。

    イギリスからの移民と原住民のインディアン、黒人奴隷さらにフランスやメキシコの影響とドイツからの移民、そんな人々の食文化の融合体がアメリカの食文化。

    たとえばハンバーガーはひき肉、ピクルス、ケチャップがそれぞれ別々に発展してきたもの。
    日本人には寿司のアメリカ進化版のカリフォルニアロールがイメージしやすいだろう。各国の食文化がいつの間に融合している。

    こんな歴史とさらにファストフード、ヒッピー起源の自然食なんかが絡んだアメリカ食文化の通説史。

    斬新な視

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    2019年12月22日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    食を通して、アメリカの来歴と現状の課題、
    はたまた、未来へのヒントを解き明かす好著。

    ファーストフードへの多角的な分析が印象に残った。

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    2019年06月09日
  • スポーツ国家アメリカ 民主主義と巨大ビジネスのはざまで

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    タイトルにあるとおり、アメリカのスポーツを扱っている本だが、アメリカの社会問題とスポーツがどのように関連していたのかについて書かれており、単なるスポーツの歴史にはとどまらない良書。

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    2018年12月08日
  • スポーツ国家アメリカ 民主主義と巨大ビジネスのはざまで

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    スポーツを、特にアメリカでの発展の経緯を社会学的に検証した内容。
    同じような本は数多くあるが、
    本書は入門書として最適。

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    2018年04月18日
  • スポーツ国家アメリカ 民主主義と巨大ビジネスのはざまで

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    アメリカ社会の状況がスポーツ(主に野球、アメフト、バスケ)に及ぼしてきた影響を論じる。
    それぞれの時代背景が各競技の趨勢、運用、ルールなどの変更をもたらしてきたこと、「アメリカの謳う理想(建前)」に近づけるための動きなどがわかる。
    アメフトやバスケの成立はもちろん、「トランプ現象」とプロレス(WWE)の類似性までが論じられる。

    面白かったのは以下のもの。
    20世紀初頭のアメリカンフットボールは、勝利のために手段を選ばずラフプレーを辞さない競技で、「1903年のアメリカンフットボールの試合での死者は年間で44人に達し」競技存続の危機だったと。
    プリンストン大学のロースクールへの寄付を求められた

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    2025年01月12日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    「実験場」「ファーストフード帝国」と好事家の食指が動くようなグロテスクな表題に比べて
    中身はアメリカ全史を流動する食の変遷を取り上げるもの。
    建国初期の食から見られるアメリカの源流が、時代的要請にしたがって興隆したファーストフード産業との対峙の中で如何にしてアメリカ精神を纏い立ち上がり続けてきたか。

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    2021年12月21日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    「実験場」という過激な言葉が使われて
    いますが、内容はアメリカの食の歴史です。

    移民国家であるアメリカにおいて、現在の
    食の主流であるファーストフードを経て
    どこへ行こうとしているのか。
    まさに米国の食文化論です。

    ケンタッキーフライドチキンの発足時に
    店の向かいに、評判の良かったフライド
    チキンの店と並んでガソリンスタンド、
    レストレン、モーテルなどを併設した
    そうです。

    これが今のショッピングモールの始まり
    と言われています。

    カーネルさんはすごいですね。

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    2020年09月16日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    アメリカ原産の食物と料理法が結びついて様々なローカル料理ケイジャン、ベーグル、ハンバーガー、ガンボ、スパム、クラムチャウダーが誕生したアメリカの料理。その中で第二次産業かで時間の制約に対応する中で、フィンガーフードたるハンバーガー、サブ、コーンフレーク、TVフードが台頭し、画一化が進む。
    一方文化的には健康を目指し禁酒法に一時は行きつき、そのごはヒッピー、ビーガンとなり現代に至る流れがあり、このなかではアジアの食文化を取り込み、先端か、多様化も進む。

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    2019年08月17日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    アメリカの食文化が、ヨーロッパ各地からの移民と、黒人奴隷、ネイティブアメリカンの融合によって作られた多様性のあるものであり
    それがファストフードを生み、均質化し
    また多様性を取り戻そうとする試みを紹介する本

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    2019年08月11日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    <目次>
    序章   三つの記憶と一つの未来~アメリカ食文化史の見取り図
    第1章  生き続ける非西洋の伝統~食に刻まれたアメリカの原風景
    第2章  ファーストフードへの道~産業社会への移行と食の変革の功罪
    第3章  ヒッピーたちの食文化革命~蘇生する健康志向とクレオール的創造力
    第4章  ファーストフード帝国への挑戦~変わり始めた食の生産・流通・消費
    終章   記憶から未来へ~新たなる冒険の始まり

    <内容>
    アメリカ文化の研究者による、食文化からのアプローチ。さまざまな食べ物のルーツが分って面白い。ハンバーガーやホットドッグ、チリコンカルネやスパム、ピザはなぜ宅配があるのか?コカ・コーラは薬?

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    2019年06月28日
  • 食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえ

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    ハンバーガーなど現代アメリカを代表する食品が、どのように生まれてきたのかを詳細に説き起こす内容。食べることは日常であり、生きていくことに直結している。地域性の問題や、様々な歴史上の出来事が食に絡めて見事に記述されていく。アメリカ合衆国歴史の本として興味深く読むことができた。

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    2019年06月15日
  • スポーツ国家アメリカ 民主主義と巨大ビジネスのはざまで

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    アメリカで発展してきたスポーツにまつわる文化的背景、民主主義と拝金主義という観点からの視点や、人種差別とスポーツの発展など、歴史を振り返り、興味深く見つめた本。

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    2018年11月25日
  • 性と暴力のアメリカ 理念先行国家の矛盾と苦悶

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    超大国アメリカ。ハリウッド映画で観る華やかで開放的なアメリカとはほんの一部で、ダーウィンの進化論を学校で教える事を禁止している学校さえある。アメリカでの植民者がネイディブアメリカンを虐殺しながら領土を拡張した後、労働力としてアフリカ大陸から黒人を奴隷として使役。未だに根強い異人種間婚への偏見と差別。。。アメリカが抱えている問題の理解に役立つ本です。

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    2015年11月17日
  • 性と暴力のアメリカ 理念先行国家の矛盾と苦悶

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     アメリカという国を、「性」と「暴力」というふたつの補助線を捻り合わせて斬ることで、あらたな断面を提示することに成功している。新書というフォーマットにじつにマッチしているというか、広く深ーい考察がおもしろく読める。

     たとえば、イラク戦争で、ジェシカ・リンチという英雄的な白人女性兵士を米軍が救出するというドラマが演じられた。もちろんこれは、兵士の士気を鼓舞し、銃後の支持を得るための茶番だったのだが。その原点には有色人種に白人女性が奪られるという恐怖の演出がある。
     もとよりアメリカには、白人女性に手を出した黒人を吊すという「リンチの歴史」がある。リンチが表立っては行われなくなってからも、アメ

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    2014年03月30日
  • 性と暴力のアメリカ 理念先行国家の矛盾と苦悶

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    18世紀の移民時代から現在にいたるまでの暴力の変遷、特にリンチについての論は興味深かった。性に関しては、少し論自体に引っ張られている感じが強く、納得できない部分もあった。著者の他の著作で書かれているテーマと共通のものが本作でも重要な要素となっているので、他の著作を読むと、論じられている内容が補完されてかなり理解しやすくなると思う。特定のテーマでアメリカの歴史・社会・文化を論じるというのはとても良い試みだと感じた。

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    2011年12月04日
  • 性と暴力のアメリカ 理念先行国家の矛盾と苦悶

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    ゼミの先生おすすめの本。

    もちろんどの国もそれぞれ不思議なものですが、アメリカって成り立ちからすごくユニーク。
    「人」を強く感じる。

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    2011年01月04日
  • 性と暴力のアメリカ 理念先行国家の矛盾と苦悶

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    いかなる国家も、近代化の過程で暴力性が発露する。だが、アメリカにいたっては、建国後も、さまさざま社会矛盾が昂じて、その都度発露される暴力の連鎖に楔を打つことができなかった。その件に関して、丁寧な歴史解説が施されていく。


    そして、「それほど矛盾を抱えた国が唯一の超大国として君臨できているのは何故か」という原理的問い、また「そんなアメリカという国と付き合うにはどうしたらいいのか」という遂行的な問いへのシフトが試みられている。


    こういう弔い作業をきちっと果そうとするアメリカ研究者がいることに、なんだか深い安堵を感じた。そして何よりも、序説の副題として冠された「処女地の陵辱」というワーディ

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    2011年01月20日
  • 性と暴力のアメリカ 理念先行国家の矛盾と苦悶

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    [ 内容 ]
    唯一の超大国として、最も進んだ科学技術を誇るアメリカ。
    だが、キリスト教の倫理観に縛られ、二億挺を超す銃が野放しにされるなど、「性」と「暴力」の問題については、前近代的な顔を持つ。
    それはなぜか―。
    この国の特異な成り立ちから繙き、現在、国家・世論を二分する、妊娠中絶、同性愛、異人種間結婚、銃規制、幼児虐待、環境差別、核の行使などの問題から、混迷を深めるいまのアメリカを浮き彫りにする。

    [ 目次 ]
    第1部 「性と暴力の特異国」の成立―植民地時代~一九六〇年代(「性の特異国」の軌跡 「暴力の特異国」への道)
    第2部 現代アメリカの苦悩―一九七〇年代~(「性革命」が生んだ波紋 悪

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    2010年06月29日