【感想・ネタバレ】食の実験場アメリカ ファーストフード帝国のゆくえのレビュー

あらすじ

先住インディアン、黒人奴隷、各国の移民らの食文化が融合したアメリカの食。そこからバーベキュー、フライドチキン、ハンバーガーなど独自の食文化が形成されたが、画一化されたファーストフードや肥満という問題をも引き起こした。そしていまアメリカではスシロールをはじめとする、ヘルシーとエスニックを掛け合わせた潮流が生まれ、食を基点に農業や地域社会の姿が変わろうとしている。食から読む移民大国の歴史と現在。

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Posted by ブクログ

食を通じてアメリカの歴史を理解出来る。インディアンや黒人奴隷が持ち込み白人が生活に取り込んだ料理や、ヒッピーが始めた有機食品やエスニック料理との融合など面白かった。この著書の他のアメリカ関連書籍は面白そうだった。

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2020年07月23日

Posted by ブクログ

アメリカの食文化をその起源から歴史、現在そして未来まで考察する。画一的なファストフードだけでない多様なアメリカの食のなんと奥深いことか。

イギリスからの移民と原住民のインディアン、黒人奴隷さらにフランスやメキシコの影響とドイツからの移民、そんな人々の食文化の融合体がアメリカの食文化。

たとえばハンバーガーはひき肉、ピクルス、ケチャップがそれぞれ別々に発展してきたもの。
日本人には寿司のアメリカ進化版のカリフォルニアロールがイメージしやすいだろう。各国の食文化がいつの間に融合している。

こんな歴史とさらにファストフード、ヒッピー起源の自然食なんかが絡んだアメリカ食文化の通説史。

斬新な視点でした。

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2019年12月22日

Posted by ブクログ

食を通して、アメリカの来歴と現状の課題、
はたまた、未来へのヒントを解き明かす好著。

ファーストフードへの多角的な分析が印象に残った。

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2019年06月09日

Posted by ブクログ

「実験場」「ファーストフード帝国」と好事家の食指が動くようなグロテスクな表題に比べて
中身はアメリカ全史を流動する食の変遷を取り上げるもの。
建国初期の食から見られるアメリカの源流が、時代的要請にしたがって興隆したファーストフード産業との対峙の中で如何にしてアメリカ精神を纏い立ち上がり続けてきたか。

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2021年12月21日

Posted by ブクログ

「実験場」という過激な言葉が使われて
いますが、内容はアメリカの食の歴史です。

移民国家であるアメリカにおいて、現在の
食の主流であるファーストフードを経て
どこへ行こうとしているのか。
まさに米国の食文化論です。

ケンタッキーフライドチキンの発足時に
店の向かいに、評判の良かったフライド
チキンの店と並んでガソリンスタンド、
レストレン、モーテルなどを併設した
そうです。

これが今のショッピングモールの始まり
と言われています。

カーネルさんはすごいですね。

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2020年09月16日

Posted by ブクログ

アメリカ原産の食物と料理法が結びついて様々なローカル料理ケイジャン、ベーグル、ハンバーガー、ガンボ、スパム、クラムチャウダーが誕生したアメリカの料理。その中で第二次産業かで時間の制約に対応する中で、フィンガーフードたるハンバーガー、サブ、コーンフレーク、TVフードが台頭し、画一化が進む。
一方文化的には健康を目指し禁酒法に一時は行きつき、そのごはヒッピー、ビーガンとなり現代に至る流れがあり、このなかではアジアの食文化を取り込み、先端か、多様化も進む。

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2019年08月17日

Posted by ブクログ

アメリカの食文化が、ヨーロッパ各地からの移民と、黒人奴隷、ネイティブアメリカンの融合によって作られた多様性のあるものであり
それがファストフードを生み、均質化し
また多様性を取り戻そうとする試みを紹介する本

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2019年08月11日

Posted by ブクログ

<目次>
序章   三つの記憶と一つの未来~アメリカ食文化史の見取り図
第1章  生き続ける非西洋の伝統~食に刻まれたアメリカの原風景
第2章  ファーストフードへの道~産業社会への移行と食の変革の功罪
第3章  ヒッピーたちの食文化革命~蘇生する健康志向とクレオール的創造力
第4章  ファーストフード帝国への挑戦~変わり始めた食の生産・流通・消費
終章   記憶から未来へ~新たなる冒険の始まり

<内容>
アメリカ文化の研究者による、食文化からのアプローチ。さまざまな食べ物のルーツが分って面白い。ハンバーガーやホットドッグ、チリコンカルネやスパム、ピザはなぜ宅配があるのか?コカ・コーラは薬?フードコートの誕生などなど。そしてそこからアメリカ文化や歴史を解読し、将来を見通す。納得の話が多かった。そして、CSAという、地域支援型農業の話は、資本主義に翻弄されている日本の農業や日本の人々にも参考になる話だと思う。

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2019年06月28日

Posted by ブクログ

ハンバーガーなど現代アメリカを代表する食品が、どのように生まれてきたのかを詳細に説き起こす内容。食べることは日常であり、生きていくことに直結している。地域性の問題や、様々な歴史上の出来事が食に絡めて見事に記述されていく。アメリカ合衆国歴史の本として興味深く読むことができた。

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2019年06月15日

Posted by ブクログ

第一章では植民地時代のアメリカのソウルフードや食糧から、民族の発展や歴史上の出来事と結びつけて紐解いていった。
肥満化そしてジャンクフード大国となるアメリカへの警鐘、ヴィーガンや健康補助食品の普及の裏側、反知性主義と化したアメリカへの提唱が興味深い。

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2025年08月14日

Posted by ブクログ

アメリカの近代史を知るとっかりとして、
食文化を軸にする発想おもしろいですね。
紹介される料理、
どれも食べてみたくなりました。

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2021年11月23日

Posted by ブクログ

ファストフードや食品産業への目線、ヒッピー礼賛的なところなどは皮相的に思えるが、それでもアメリカの食文化の歴史の手頃なまとめ。特に前半が面白かった。

ファストフードを格差社会とシンクロするものとする一方で、有機農業・地産地消みたいなのや多様なエスニックフードなどをその対抗軸と位置づけようとしているが、そういうのこそ、ある程度は裕福な人しか関心を持たない /持てないことなんだよね。

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2021年02月06日

Posted by ブクログ

 今食べてる/食べたいもの、に対する知識、つまり食文化は、反知性主義に対する突破口。という見立てはご慧眼。反知性側の人の方が一家言あることが多く、さらに知識欲もあり、それは常にマイノリティにつながってることがわかる。

 ただ、アメリカのそれを、日本に横展するのは結構難しいと思った。欧米化という服従史観にならざるを得ない。

 本書は、ヨーロッパからの移民が、持ち込んだ作物以上に、インディアンや、黒人の食物に頼っていたことを明かしている。
意外とWASP由来のものは少なく、たとえばハンバーガーでさえもドイツ由来だ。

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2020年11月22日

Posted by ブクログ

 アメリカの料理といえばファストフードやテレビディナーのイメージだが、そもそもなぜそのような食文化となってきたのか、について説明してくれる本はなかなか無い。
 アメリカが移民の国であり、様々な国から人たちが集まり、受け入れあって今の食文化があるのだと感じた。面白い。

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2019年10月13日

Posted by ブクログ

食の歴史を辿りつつアメリカ文化を論じる。何をどんなふうに食べるかが、社会・文化はもちろんアイデンティティに結びついているというのは日常でも実感すること。本当、食べ方ってファッションやらと同じように人を表すわね。

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2019年08月15日

Posted by ブクログ

面白かった。食を通してアメリカの歴史がわかる。ということはつまり、中で作者が言う通り、食によってアメリカの現代社会の課題も解決できるかもしれない。

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2019年07月08日

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