石坂啓のレビュー一覧
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匿名
購入済み一酸化炭素中毒の後遺症で記憶喪失になってしまった男のお話。なぜか昔の記憶はあるのに直近の記憶がない。ストーリーの発想は非常に面白いのだが,家族の顔が仮面になっているのに少々違和感を感じた。
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Posted by ブクログ
ネタバレ15世紀頃のアイヌの少女の物語の後半です。
ハルコロの成長・恋愛譚が中心ではありますが、後半はスピンオフしたエピソードの分量が割と多めでした。
見どころはコタンコロカムイを送るイヨマンテの荘厳な描写でしょうか。特にコタンの集会場で村人が一同に会し、幾夜もの間、名人の語る壮大なユーカラに静かに耳を傾ける場面は圧巻であり、この時代のアイヌの人びとが持っていた純粋さや、彼らが「カムイ」と呼ぶ人ならざる人を超えた存在への畏怖の念を、さて、21世紀の我々はどこかに置き去りがちではなかろうか? と思わせられるものがありました。
個人的には産婆さんの生い立ちエピソードも、決して現代視点でオカルトと片づけては -
Posted by ブクログ
15世紀頃のアイヌの少女の成長譚を軸に当時のアイヌの生活を活き活きと描いた物語の前半部。
多分、この物語、昔に朝日新聞の連載で部分的に読んでいて、ハルコロ、ウナヤンケといった登場人物の名に見覚えがあります。
アイヌは狩猟・採集を中心に生活を営んでいたと思いがちでしたが、粟などの穀物栽培の描写やそれを素材にした愛らしい神謡の紹介などもあり、興味深かったです。
ウナヤンケの生い立ちは原作にはなく漫画オリジナルの模様。ただ恋愛がらみの展開はその辺りのエピソードがあってこそ、なぜハルコロと彼が惹かれあったのかなどについて説得力が増していると思いました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に穏やかな語り口の作品や戦場そのものよりも市井の人々を描く作品が多いように思われた。また、戦争を経験していない作家の作品も多く、同じく戦争を経験していない私には心強く感じられた。
特に印象深かった作品は以下
「菜々子戦記」さそうあきら
お馬鹿さんな菜々子が、無学だったことで戦争の話題で人を傷つけたり理解できなかったりして、一生懸命歴史を勉強する。私もそういう気持ちを持ち続けようと思わされた。
「LOVE STORY’KILLED.」高橋しん
これは元々好きな作品。戦争のぐちゃぐちゃの醜さや人間の極限の精神状態はこんな感じなのかなと想像する。「なにするんですかぁ」の無力さ無機質さがこ -
Posted by ブクログ
本多勝一『アイヌ民族』(朝日文庫)を原作とし、萱野茂が監修についたコミック。全2巻。
1992年に潮出版社から刊行されていたが、長らく絶版となっていたもの。2021年に岩波現代文庫として復刻された。
アイヌの風俗を織り込みながら、大人に向かう少女の心情が少女漫画的に丁寧に描かれていく。
舞台は600年ほど前の北海道。
和人がやってくる前のアイヌの世界である。
ハルコロは主人公の少女の名。「いつも食べる物がある」という意味である。
アイヌの子は小さいうちは名を付けられない。ハルコロと呼ばれる前は、少女はオペレ(おちび)と呼ばれていた。
名前の他にも、大人の女と認められるには「通過儀礼」がある -
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購入済み
。。。
心に残る面白さの漫画も一部あったけど、ほとんどの作品は、心の中が『ぽかーん…』となる『え?ここで終了なの?え?』ってなるよくわかんないなぁって印象でした。
戦争ってもしかしたらそれだけ訳のわからないモノなのかもしれないなぁ…と自分なりに思ってしまった。イマイチなんだかワカラナイ、得体の知れないモヤモヤしたへんてこりんなナニカ。
よくわかんないけど多分「空虚」に近いモノのような気がしました。