川上和人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
絶海の孤島「南硫黄島」がかなりヤバい件について
世界遺産・小笠原諸島の一部であり、日本一上陸が難しい「南硫黄島」の学術調査を描いた一冊。
タイトル通り「研究半分、冒険半分」なんだけど、その実態は映画『インディ・ジョーンズ』顔負けのガチサバイバル。垂直の崖を登り、「ハエの空気」に揉まれ、海鳥からの同時多発テロを受ける。
しかも排泄物は、まさかのお持ち帰り。
読んでいるだけで気が遠くなるハードさ……。
こんなん、好きでないと絶対できないわ。
著者にとって鳥は、もうアイドル以上の【推し】。
「大好きな推しを、誰よりも近くで最初に見たい!」そんな強い推し愛があるからこそ、こんなにも困難な冒険を楽しめるのだろうな。
読んでいて、子供の頃に夢中でクワガタ捕りに行ったのを思い出した。図鑑でしか見たことがなかったレアな「ミヤマクワガタ」を、地元の林で初めて見つけたときの、あの喜び。きっと川上先生が誰も知らない新種や生態を見つけたときも、あの時の興奮と同じ、いやそれ以上の大爆発なんだと思う。
過酷な環境を笑顔とユーモアで切り拓く「命がけの推し活」、最高に熱い本でした! -
無人島、研究と冒険、半分半分。
- カート
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試し読み
Posted by ブクログ
バード川上節がほどよくちりばめられた、エッセイというよりは実録本。
南硫黄島という無人島での調査についての本で、2007年の調査と、その10年後である2017年の調査について書かれている。2007年時の調査についての話は、たしか別の本で読んだ記憶がある。そちらはかなりエッセイ寄りだった記憶があった。それに加えて、調査時のアレコレが扱われていて、その調査結果や、その調査の成果をどのようにして研究したかについては、さらっと紹介するにとどまっていた気がする。この本では、当時の調査のあれこれはもちろんのこと、その後で重ねられた研究についても紹介されていて、『研究』というものの実体がリアルに感じられた。
2017年の調査についての記述は、10年という歳月が自然界にもたらす変化と、それを調査するにあたっての技術的な発展をからめてわかりやすく紹介されていた。ドローンの活用や、調査をするにあたってのアプローチ方法の改善など、技術の進歩が実感出来てとても面白かった。
割とさらりと書かれているが、これから先の10年についても扱われていて、後続の研究者に対する期待などにも言及している。科学というものが、後継があってこそのものだとしみじみ感じた。
今年は2026年、来年はこの本でとりあげられた調査の10年後にあたる。10年ごとの調査はどれだけの新たな知見をもたらしてくれるのだろうか? 今から、とても楽しみだ。 -
Posted by ブクログ
うーん面白い。知りたかったことや、別に知りたくなかったことを面白く、時にドラマチックに教えてくれます。
私は本来鳥が苦手です。怖いし、フンしてくるし。
なのにどうしてこんなに気になってしまうのか。
どうしてこんなに鳥類学が面白いのか!鳥類学者が面白いからなんだろうか。
今回の本では、絶滅について沢山考えました。
難しい課題が多いけど、絶滅してほしくない。お金がかかるのはしょうがないよ。みんなで少しづつ、鳥や自然を守って行けたらいいですね。
しかしこの本、私の役に立ったのか?分からないけど、良い読書時間を持てたことは間違いないですね!読書が楽しいを実感しまくれます。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ川上先生の本、大好きなんだよな。面白すぎる。真面目とユーモアの量がちょうど良い。
タイトル通り、川上先生は鳥以外の知識もすごい。島を舞台に研究するからそこに住み得る生物たちのことなら何でもという感じ。
どんな分野でもそうなんだろうけど、幅広く学ぶ姿勢が大事だなぁと改めて。ヒラメの頭蓋骨をしまったときは流石だわ〜と思い笑った。
新しい島の誕生を観測し、生物たちの生活環境がイチから揃っていくのを目の当たりにする機会なんてない。しんどいこともあるだろうけど楽しいだろうな。こういった形で初学者にもわかりやすく届けてくれて嬉しい。新刊も楽しみだ! -
Posted by ブクログ
クリスマスはまだ8ヶ月ほど先なので(ニワトリの丸焼き、5年前にやりました…その前に読みたかった!!)、取り急ぎケンタッキーにいってボックスでチキンを買って食べたい。
普段はクリスピーしか食べないけれど、
どうしても骨付き肉が食べたい気分。
今なら、本を読む前の2倍美味しく鶏肉を食べられて、3倍楽しく鶏肉を食べられるはず!
個人的に面白かったのは内蔵の部分で、つまり焼き鳥屋さんにも行きたいと思っています。
それから普段家族で行くレストラン、メインディッシュは子羊しか頼まなかったけど、後悔してもいいから鴨を次は注文しようと思う。
鳥のことは苦手です。
糞を車やベランダや色んなところにしてくるし、時々轢きそうになるし、今日も轢かれたての鳩を見てしまったし、足にウロコがついてるとか訳わかんないし、目が怖いし、鳴き声もうるさしい。。。
でも、間違いなく美味しいもん。
この本を片手に、
いざ、鶏肉を食べに! -
Posted by ブクログ
川上和人さんの本は2冊目。
前の本に続いて言い回しが面白くて、馴染みのない鳥類学の話でも楽しく読める。
印象に残ったことは2つある。
①結果だけではなくプロセスにも価値がある
②生物にはそれぞれの役割があり、皆に輝ける場所がある
①結果だけではなくプロセスにも価値がある
冒頭のコンニャクの話や、本書内に散りばめられた研究のエピソードから、華々しい結果の裏には、たくさんの人の汗と涙があることが分かる。
科学の世界も、私がいるビジネスの世界も、結果がすべてという風潮があるが、そうは思わない。
「誰が何を思って行動したか」で、結果も変わると思うのだ。
例えば本書では、計画が上手くいかず、観察対象の鳥がとても少なかったという結果が書かれていた。
しかし、「少なかった」というそれ自体も有用な結果であって、また別のことに気が付くきっかけにもなるわけで、失敗であっても無駄ではなかったと言える。
だから、結果だけでなくプロセスにもちゃんと価値を見出せる人でありたいと思う。
②生物にはそれぞれの役割があり、皆に輝ける場所がある
川上さんは「分析などは苦手」と言う代わりに、「文章や話すことは得意」と言う。
みんなが主役ではなく、脇役やサブがいて、社会は回っている。
生物にしても、色んな生物が生態系に影響しあって、環境を作っている。
人間の都合で増やした生き物が在来種を減らしてしまい、また人間がそれを駆除するということがある。
何がどう影響しあうかは難しい。
人間社会では主役に憧れる人が多いようにおもえるが、桃太郎ばかりでは成立しない。
犬も猿もキジもいて、何なら鬼もいて、ストーリーは成立しているわけであって、それぞれの役割を全うすることが大事だと思う。
私は会社内で新事業立ち上げプロジェクトのメンバーであり、家では父親で夫であり、日本国では国民でありと、人は意外と色んな役割を使いこなして生きているなあと考える。
人間は地球にとってどんな役割だろう?
主役か脇役か、ヒーローか悪者か? -
Posted by ブクログ
鳥類学者といっても具体的に普段どういった仕事をしているのかいまいちイメージが掴みにくいところがあるが、その疑問を楽しく解消させてくれる本。
特に孤島での調査は詳細が想像できていなかったので、待ち時間に何をしているかから始まり具体的に島ではどんなことをするのかまで知ることができて興味深かった。
あと印象に残っているのは生態系に関する話。
特定の生物を保護して外来種を排除するという簡単な話ではないことはなんとなく想像できるけど、実際どういった事例があるのかを読みやすく楽しい文章で教えてくれる。
この人の本はいつも文章が面白くて読んでて楽しいので好き。