池田純のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
子供の応援者としてスポーツに関心を持って来ましたが、見る側の人間にもこうだったらいいのにと思う事が色々あり、なんか世の中の役に立つ事って出来ないかって手に取りました。
ビジネスと書くとスポーツには馴染まないかもですが、無償の愛ではいい選手は育たない。
する人にとっていい環境を作るには、それを見る(応援する)ために金を払ってくれる事が分かりやすい。
その結果もっとそのスポーツにチャレンジする人が増えて、より良い選手が生まれ世界でも戦えるようになる。
結果、もっとたくさんの人が見て、より良い環境づくりがなされていく。
という好循環が作れるといいが、なんとなくまだ国内でそこまでうまくいっているものはなさそう。
プロという形がバスケット、卓球、バレーボールなどにも広がり始め、新しい動きが出て来ている。
でも観る人の為の設備がまだ少ない。
医療費削減のために、健康増進という観点でスポーツをする事を推奨する流れがあるも、する人の為の設備がまだ少ない。
変えないとダメなとこ、変えれるとこが色々あり、ここに書かれていない困った声もあるはず。
なかなか面白そうな世界だな。
もっと勉強しよう。
そしてより良い社会づくりに貢献しよう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ横浜DeNAベイスターズの戦略・取り組みの本。
私は他球団のファンだが、ベイスターズはたしかに"おもしろそうなこと"をやっている認識がある。
どういう論理・思考のもとで戦略が組まれていたのかを知ることが出来、面白かった。
もちろんマーケティング論としても優秀な一冊。
その他の業界においても参考になる内容ばかりだった。
読んでよかった一冊。
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―――顧客のハートを魅了する情緒的な何かを創造して、
興奮し驚愕し感動するエンターテイメントやストーリーを提供する。
これが究極のマーケティングです。
■コントロールできる領域は完全にコントロールする
天候、気温、ゲームの勝敗などプロ野球界には"コントロールできない領域"が存在する。
その中でも「勝つことが最大のファンサービス」という言葉があるほど、
ゲームの勝敗は来場者数や顧客満足度を大きく左右する。
しかし、どんなに強いチームでも1/2ないしは1/3の確率で負ける。
であるならばコントロール可能な領域に徹底的に力を注ぐべきである。
ベイスターズが特に力を入れたのは下記。
1)コミュニケーション
→横浜市・神奈川県に住む多くの人にあらゆる情報を届け、
コミュニケーションを重層的に積み重ねた
2)経営の革新性・透明性
→横浜スタジアムのTOBを含め、既存の概念に捉われないチャレンジ
さらに経営の経過を透明にし、地元に発信してきた
3)ブランディング
→「日本一の街・横浜」という街のブランドにシンクロさせるために、
広告を含むすべてのデザインにこだわり、おしゃれでカッコいいという
横浜に密着したブランディングを進めてきたこと
結果として2015年にはハマスタの年間稼働率は90%という高い水準に。
「チケットが入手困難らしい」という空気がつくられることで、
自然とファンクラブ会員が増加した
※2010年は5,000人だった会員が2015年には75,000人(15倍!)に。
■マーケティングの10のプロセス
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1)様々なツールを駆使して、最適なデータと情報を収集する
2)徹底した自社の組織分析・市場分析・顧客分析をする
3)戦術構築の基軸となる「戦略ターゲット」を定める
4)戦略ターゲットが「実は求めていた」商品をつくる
5)ストーリーを創造する(商品と顧客、自社と顧客が繋がるコミュニケーション)
6)実質的な数字につながる、或いはストーリーが伝わる広告・PRを創造する
7)このご時世必須のwebを徹底活用する
8)商品をとして会社まで魅力的に思えるようなブランディング戦略を実行する
9)PDCAを通して、さらに魅力的な商品とコミュニケーションを創造する
10)営業戦略にまで口を出す、責任も持つ
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【顧客の空気を知る】
■感性・直感・ひらめき・想像力の前提としてのデータ分析
人工知能(AI)の技術の進展によって、将来多くの仕事が取って代わられると言われている。
ロボットに人間を魅了し、感動させられる新しい何かをつくることは出来るだろうか。
ロボットが学習するのは人間が生み出した"何か"。
感性や直感、ひらめきでしか想像できないものが心からの感動を生む。
かといっていきなり直感やセンスに頼るのは無謀。
的を射たひらめきは圧倒的な量のデータとその分析、
さらには多くの経験が下地となってはじめて生まれてくる。
人間の持つアナログ的な力を最大限に活用するには、徹底したデジタルの分析が必要。
■見えない空気
筆者にとっては「女性」と「10代」
自分よりわかる人がいる領域、できる人がいる領域は任せた方が合理的。
※諦めるわけではないので、任せきりにはせず全体のクオリティコントロールはする
割り切った方が迅速かつ的確な判断が下せる。
経営者やマネジメント層は、自分にしかできないことに時間を注いだ方が効率的。
■マーケット拡大の思考
プロ野球は地上波放送も終了し、一般には触れる機会が減少している。
「野球好き」にターゲットを絞ると愛情の縮小は明らか。
ベイスターズの場合、ビジネスの拡大余地はその他の娯楽。
映画館、居酒屋、コンサート等の並びに野球観戦も選択肢に加えてもらえるような戦略を取った。
→「野球を観る」ためだけでなく、「野球をつまみに友人や恋人、家族と楽しい時間を過ごす」場所へ
この場合、市場を1から100まで取りに行くという思考でなくても良い。
選択肢の一つになれば良く、その上で様々なコミュニケーションを通じて、
数ある娯楽の選択肢の中で存在を強め、優先的に選んでもらえる状況をつくることが必要。
・顧客の想像を膨らませ、関与度を高める「共感可能な何か」
→これがストーリー
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【世の中の空気を知る】
■本当の競合分析
プロ野球界だけでなく、NBAやNFL、他のエンターテイメント業界の動向も知らなければいけない。
例えばディズニーランド。
非日常の空間をつくる、という観点においては右に出る者はいない。
→さまざまな照明や音を駆使しての空間創出はスタジアムの演出に参考になる
※コンサートや音楽イベントも近しいものがある
関係ないから情報を遮断する、のではなく
「人が楽しむ時間」を奪い合う競合と位置付けて核心に迫れれば、
斬新で大胆で魅力的な発想が生まれる一つのきっかけになる。
天才でもない限り、マーケティングの本を読むだけでマーケティングが出来るようにはならない。
自分の領域の外にあるもの、楽しいものや美しいもの、カッコいいものに
触れる努力をし続けてこそ新しい何かを創造できるようになっていく
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【組織の中に戦う空気をつくる】
■前向きな人材には"美味しい空気"を吸わせる
ビジネスには大きく2つの人材がいる
・リーダータイプ:人に指示を出して動かし、コントロールする
・オペレータータイプ:指示によって物事を運用する
決してここには優劣があるわけではなく、
この両者のバランスにって組織は構成されている。
リーダータイプ
→気持ちが緩んできたことを自覚すると、自分で自分に刺激を入れる
これは以前やったから変えてみよう、新しいことをやろう、と進化していく
この手のタイプは順調なときに敢えて難しい仕事を任せたり、
配置換えして経験のない大きな仕事を任せてみると良い
※コンスタントな刺激で育成→能動的なマインドが自然と育ち、リーダーとして力をつけていく
■戦略ターゲット
ベイスターズのメインターゲットは「アクティブ・サラリーマン」
この絞り方やネーミングはセンスが問われる。
単に「サラリーマンが戦略ターゲットだ」といっても間違いはないが、
どちらかと言えば無個性な印象を感じさせる。
⇒「行動的で、毎日を丁寧に生きるアクティブ・サラリーマン」と表現すると一変する
印象だけでなく、その後の打ち手も大きく変わってくる。
例えば来場プレゼント企画があったとすれば、下記のようになる。
サラリーマン⇒ネクタイピン
アクティブ・サラリーマン⇒おしゃれなカフス
実際の施策をすすめて「うーん、少し違うな」と思うこともある。
その場合はターゲット像を横滑りさせれば良い。
標的から多少外れたとしても多くの人の目に留まり、意図しない所で引っかかる層も。
戦略ターゲットの策定の最大のメリットは、方向性を全社的な指針にすることにある。
■部下は常に100点を目指さなくても良い
厳しく採点をした上で60点であれば良い。
すべての社員が60点以上をコンスタントに出せるようになれば、
リーダーはリーダーにしかできない仕事に時間とエネルギーを割けるようになる。
組織が一丸となって顧客に向き、成長して強くなるには重要なこと。
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【コミュニケーションのつくり方】
■ブランドはつくれない
どんなにマーケティングを駆使しても、ブランドは究極的に言えばつくれない。
ブランディングという作業はできるがブランドと認識するのはあくまで顧客の心。
実際にDeNAベイスターズが発足して5年目に、
ようやく「ベイスターズってブランドだよね」という声が聞けるようになってきた
組織の"なりたい姿"、"なるべき姿"を思い描き、努力を続けていくことで
はじめて顧客の心がブランドをつくっていく
■ストーリーはつくれる
一方でストーリーは作れる。
ストーリーとは「発信した情報や発売した商品に、共感や感動という価値を付け加えるもの」
史実から感動的なストーリーを抜き出して創り上げる大河ドラマに近いかもしれない。
事実の中にある、伝えたい何かを明確にコミュニケーションすること。
ある種のデフォルメと言っても間違いではない。
■広告のつくり方
大前提として、広告はあくまでも人を楽しませるべきものだ、ということ。
びっくりさせる=楽しませるではない。
不愉快に感じる人がでないことを前提に、
ウィットや奥深さ、斬新さで人の感覚と意識を捕えることができれば"楽しい広告"。
企業が伝えたいことを押し込む広告が許されるのはセールのチラシぐらいなもの。
行き過ぎた押しつけや情報量は返って不愉快にさせる。
基本は"そぎ落とす"ことが重要。
■CPAとLTV
CPA(Cost Per Acquisition)
「顧客獲得一人当たりにかかった費用」
LTV(Life Time Value)
「顧客が考慮すべき一定期間において使う金額の総合」
ex)
球団ロゴの入ったキャップ(帽子)を100万掛けて配布
⇒100人の来場者を獲得=CPAは1万円
その後も継続して来場してもらう(LTVを高める)ために、
ファンクラブへの入会の案内を促す、など
※年間平均回数や同伴者の増加などでLTVは高まっていく
■物理的距離と精神的距離
1)ハマスタの「DREAM GATE(ドリーム・ゲート)」
関内の駅からすぐ近くにあるハマスタは市民の認知度が100%近いが、
構造物である以上コンクリートの壁が阻み、精神的距離は非常に遠かった。
精神的な距離を近くするために、バックスクリーン下をぶち抜いてゲートを作成。
試合前やオフの日にグラウンド内を見渡せるような構造にした。
2)広告
通常、物理的距離が遠くなるほど精神的距離も遠くなる。
ベイスターズは物理的距離に応じて広告の内容を変えている。
・関内やみなとみらい、日本大通りの駅はハマスタから近いため、臨場感のある選手のポスター。
・遠のいた市内の駅には「プロ野球がある街」を感じられるような選手が多く見れるポスター。
⇒臨場感ではなく"ベイスターズの存在感"で空気を醸成していく。
さらにはビール・コーヒーなど「ボールパークの楽しい雰囲気」も伝わるように -
Posted by ブクログ
ネタバレ内容というよりは池田さんの仕事のやり方や心構えを知って刺激をうけるような書籍。
年齢や今までの経歴、停滞している雰囲気を改革により実際に結果をだしているそのやり方や考え方が参考になる。特に就任してからどう社内のひととやりとりをしてのかどう取り生んだのかという部分はリアルも多く、実際にやりのけているため言葉の重みがある。
単なるノウハウ本でなく、池田さんのやり方を知り何をどうできるかを考えるために面白い書籍。
p.6 マーケティングの土台の上にセンスをプラスして、おもしろいもの、かっこいいもん、楽しいもの。
p.43 マーケティングの10のプロセス
1.様々なツールを駆使して最適なデータと情報を取得
2.徹底した組織分析、市場分析、顧客分析
3.全戦術構築の基軸となる戦略ターゲット策定
4.戦略ターゲットが 実は求めていた 商品を創造
5.ストーリー創造 商品と顧客、自社と顧客 がつながるコミュニケーションをそうぞう
6.数字につながる、ストーリーにつながる広告、PRを創造
7.webの徹底活用
8.商品から会社の魅力が見えるブランディング戦略実行
9.PDCAによるさらなら魅力的な商品とコミュニケーション創造
10.営業戦略まで口をだし、責任を持つ。
p.112 ギブアンドテイク、教えてください、だけでなく、与えることができるものは何なのかを考え誠意ある態度で接するようこころがける。
p.124 就任時1:1で面談。
聞くことに徹する。「毎日楽しいですか’「今どんな仕事をしていますか」「この会社の良いところと悪いところは」「どんな部署でどんなことをやりたかったですか」「この会社は今後どうあるべきだと思いますか」 -
Posted by ブクログ
p53
的を射たひらめきは、圧倒的な量のデータとその分析、さらには多くの経験が下地となってはじめて生まれてきます。
p221
コストを使う以上は、どうにかしてある程度の費用対効果を算出したいものです。
p261
本当に重要なことは、自分の仕事、業界には関係がないように思えるモノゴトを、仕事目線で見続ける、聴き続けることです。
p263
常に仕事目線で見て、いいものはすぐにリアルなビジネスで活用できるかどうか、イメージを膨らませます。そうやって、使っても使っても使いきれないほどの、いろいろな引き出しを自分の中につくっていくのです。
p264
本物を提供するためには、本物を知らなければなりません。そのためには、常日頃から、見て見て見まくり、聴いて聴いて聴きまくる必要があります。
p265
仕事目線で、この世のあらゆるものを見続けていくためには、細かいことに気を配りながら丁寧な生活を送る必要があります。
p271
何でも"ギリギリ"は人を強くします。 -
Posted by ブクログ
講義というか、講演のオムニバス的な収録まとめ。
それぞれのストーリーとしては面白いが、
理論を勉強するには、物足りない。
Business collegeというので、期待していたが、
まぁ、こんなものかとも思う。
それぞれの方々の経歴と成し遂げたことは
それぞれ偉大だと思う。
その裏にある裏話を知るという雰囲気。
全編を通して、プロ化の重要性。
アリーナ・球場での体験を、最大化して、収益化すること
(アルコールを飲むとか、そのあたりを含めて)
スポーツをエンターテイメント化することの重要性。
日本代表が、勝っても、国内は盛り上がるとは限らない。
認知は、上がるけど、人気が上がるわけではない。
結局国内リーグが大事。
室内スポーツは、基本的に、アリーナが小さいので、
放映権が大事。
チケット数が少なければ、本来的には
価値が上がってプレミア化する。
人気、価値を上げること。 -
Posted by ブクログ
DeNAベイスターズの球団社長に就いた5年間で黒字転換し、ベイスターズを横浜のシンボルとして地域に密着した存在へと押し上げた著者が自身の取り組みからスポーツビジネスの成功の秘訣とこれからのスポーツ界について書いた一冊。
就任時赤字だった経営を黒字化し、チームも初のCSへ出場するなど躍進を遂げたDeNAベイスターズのその裏側にある秘訣を本書でたっぷりと知ることができました。
野球の試合だけでなくスタジアムの中や外まで施設などを充実させて、エンターテイメント性を持たせたことやグッズや食事を充実させたりとチームを1つのブランドとして確立していくまでの様々な施策を知ることができ、また、スタジアム買収の真意や選手の年俸にまつわる真実など球団のフロントでないと知らないことを本書で知ることも出来ました。
またアメリカと日本のGMやトレードについての違いも書かれていて勉強になりました。
そんな本書でも1億円プレーヤーや生え抜きの選手育成に対する考え方は読んでいて感心しました。
また、年棒とチームの成績の相関性も興味深いものでした。
本書を読んで著者が、球団に腰を据えて選手や首脳陣と真摯に向き合い共に戦ってきたからこそ、ここまでの業績と成績を上げることができたのだと感じました。
そして、常識を覆すために反省と改善を繰り返すことがスポーツを発展させるためには必要であり、ファンとのコミュニケーションを深めて一体感のもとにチームや競技が醸成されていくと感じました。
東京オリンピックがもうすぐに迫った今、野球を通してスポーツ全般について色々と考えさせられる一冊だと感じました。