あらすじ
堀江貴文氏推薦!
「池田純は、常に日本の病と対峙してきた。
そのスタイルは“戦う教科書”そのものだ!」
「戦うことは、知ることでもある」
「世の中の50%以上は男の嫉妬で回っている」
「“少しずつ良くなっている”よりも、“非連続の成長”を」
「軋轢や、毀誉褒貶には惑わされない」――。
横浜DeNAベイスターズの初代球団社長として大きな実績を残したあと、
「改革を一緒にしてほしい」と頼まれ、さまざまなスポーツに関わった彼を待ち受けていたのは、
そこに渦巻く保身と忖度、変わりたくない人との陰湿な権力争いだった。
それらに翻弄され、絶望しながらも真っ向勝負を挑んだ2年半。
彼は、その生き方を決して曲げることはなかった。
挑戦しつづけること。
あきらめなければ必ず道が拓けること。
この本は、この国のすべてのビジネスマンに送る、
組織の中であなたがもっと自由に楽しく強く生きていくための「戦い方の教科書」だ!
「“みんな仲良く”が理想だけど、保身や卑怯なやり方は認めない。
それが僕が横浜で培ってきた生きる姿勢、横浜ストロングスタイルです。
結局、僕はファイターです。 池田純」
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
前半は失敗録。恨みつらみを書いている節もあるが、リアルな感覚で非常に面白い。
後半はスポーツの可能性について俯瞰的にまとめていて、目新しい思想はないが、よく言語化されているのでメモ。
◾️地方に行けば行くほど、元気玉、みんなの活力になるような存在が必要です。
人口減少の影響は真っ先に地方にあらわれます。少子化、こどもの心身ともに健康な成長、働き方改革とそれに伴う余暇時間の増大、高齢化、医療費、コミュニティの必要性・・・
スポーツは、これらの社会課題を解決する万能薬になりうる、数少ない存在。
◾️地域密着は、地域で生活する方々との接点づくりから始まります。
多種多様な接点をつくり、地域にそれらの情報を伝え、興味関心を抱いてもらうところからスタートします。そしてそれらの接点を育て、ついには地域を感動させ、共感させ、少しずつでもいいから、そのチームや競技との心と心の距離を縮めていくのです。
見に来てくれたお客さんをリピートしてもらうためのエンターテイメントの世界を準備し、最終的には、そのスポーツを活用してその競技のファンのみならず一般生活者の多くの方々を感動させ、幸せにし、その人々の生活を豊かにすることができるか、だと私は考えています。
その延長線上にやっと観戦や応援の文化が生まれ、持続的な健全経営が実現される。そこをめざしていかなくてはなりません。
◾️最終的には人工問題に必ずぶつかります。大きなうねりになれば、なるほど、地域住民+地域外からの訪問者のボリュームをどれだけ確保できるかが重要になります。そう考えると、結局のところスポーツを活用した地域活性化は、本来的には行政の仕事であり、行政からの資源の提供がなくては成し遂げられない仕事です。そしてこれから税収も減っていく。人口減少の世の中を予測すれば、持続的運営と健全、経営の視点がとても重要であり、それらにたけている民間の趣向と人材が中心となって進めていかないと、先行きが不透明になってしまいます。民間と行政のハイブリットで取り組むことが求められている仕事なのです。
◾️近年では、日本各地でスポーツコミッションが立ち上がり、スポーツによる地域活性化が提唱されるようになってきています。その肝は行政の資源を民間思考と有効活用するハイブリット経営です。
これからの時代は税収は減っていき、様々な社会課題対策のために限られた予算を振り分けます。土地は余っていたとしても、税金に頼ってくものを作る事は難しくなるでしょうし、作ったとしても、市民利用中心では収益性が上がらず、維持管理すらおぼつかない補助金者のみの運営を前提として、設計する時代は既に終わっています。
重要なのは民間と行政がどのように連携して行政の資源であると、家制度などを最大限に活用するかです。さらに重要なのは1年365日を有効に回していくためのソフトコンテンツをどう設計できるかです。
Posted by ブクログ
以下、メモとして。
- [ ] 僕はこれまで、ベイスターズをはじめ、様々な企業のリーダーを務め、結果を出し続けてきました。組織を「維持・管理」するだけではたどり着けない非連続の成長を求めて、開拓者精神を持って、ブルドーザーのように新しい景色と未来を切り拓いていく「イノベーション・パイオニア」型のリーダーとして。
- [ ] だから僕はこれからも、「イノベーション・パイオニア」型のリーダーとして「自分にしかできないこと」にこだわりたい、と思っていました。それが僕のアイデンティティであり、存在意義であり、役割だからです。
- [ ] 批判は「伝書鳩」でやってくる。
- [ ] マーケティングという目線でスポーツを考える時、何よりも大切な価値基準は「お客さんが感動するかどうか」です。様々な角度から施策を打って弾を放つのは、とどのつまり「接点」を増やすためです。これまでその競技と、何の関わりも持たなかった人たちと、なんとか接点を作り、興味を持ってもらうきっかけを作り、「おもしろいかも」と思ってもらう。そうやってファン、お客さんを少しずつ増やしていき、さらに彼らを楽しませ、喜ばせる弾を散弾銃的手法で戦略的に放ち続けることで、顧客の心が動き出し、感動が生まれ、経営面の数字でもポジティブな変化が表れるようになります。ラグビーは「ルールが難しい」としばしば言われますが、それは大きな問題ではありません。ベイスターズの再建が進みつつあった頃、横浜スタジアムのスタンドで、「打った後、三塁に走ったら何でダメなの?」といった会話がされていたそうです。それぐらいルールに不慣れなライトファンや女性客がグッと増えたのはなぜかといえば、簡単なことです。その「場」が楽しいから。楽しいところに人は集まるのです。日本におけるラグビーの現状は、接点がまだまだ少なすぎます。
- [ ] 世の中の50%以上は男の嫉妬で回っている。
- [ ] 子供の時期(5-12歳)は人生において身体能力や運動能力、精神面が著しく伸びる期間であることから「ゴールデンエイジ」と呼ばれます。アメリカなどでは、このゴールデンエイジという貴重な時間を無駄にしないよう、複数のスポーツを経験させる「デュアルスポーツ」という考え方が浸透しています。様々なスポーツに子供の頃から接することに寛容な土壌が存在します。これからは「ゴールデンエイジ」を意識して、思春期を前に多様なスポーツに気軽に接することができる文化を育てていくことが望ましいのではないでしょうか。