伊瀬ネキセのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ超感動の物語。
映画『HELLO WORLD』のifの世界。
勘解由小路三鈴の物語。
世界で一番"誠実な失恋"の意味、
そしてサブタイトルにもなっている、
"世界で最初の失恋"の意味。
全てが分かった瞬間、感動が湧きあがりました。
堅書直実、ナオミ、一行瑠璃、ルリ、勘解由小路三鈴、ミスズ…、
この主な6人が、この1冊の物語の中で、どのように混じり合っていくか…?
ネタバレを少しすると、"誠実な失恋"は、直実と瑠璃が最終的に結ばれる、これを未来の自分自身、ミスズと一緒に手助けをする、その中で、三鈴は直実に恋をする(ミスズも違う役割の中で同じようにナオミ、直実に恋をする)、それが絶対に叶わないものだと分かっているとしても…、それを心の内に押し込めて、応援する、手助けをする…、時々感情がぐちゃぐちゃになる…。結果的に直美と瑠璃は結ばれる。それが正しい世界のある姿。正しい目的の姿。しっかりと、確実に三鈴は失恋をした。誠実に…。
"世界で最初の失恋"
-新しい世界として元に戻ってきた三鈴は、同じように無事に戻ってきた直実と瑠璃の幸せそうな姿を
見る。直実は瑠璃を元の世界に戻すことが出来た。物凄い強い思いで。本物の恋人。そして、三鈴の本物の失恋。新しい世界がまだ始まったばかりの出来事だった。
-全ての物語は、アルタラの記録の中の世界での出来事。目的は、脳死状態の直実を救うこと。そのために、アルタラの内部にアクセスし、量子精神(数値化された心)=中身を手に入れようとした。2047年のルリ、ミスズをはじめとする人たちが…。成功した。 -
ネタバレ 購入済み
アニメBNAお好きな方はぜひ
アニメBNAの前日譚にあたる物語です。BNAがお好きな方は本書を読むと一層アニメを楽しめるかと思います。アニメ視聴時に感じる市長と大神との謎の信頼感の理由や大神のルーツがわかります。
第二次世界大戦終戦直後、のちにアニマシティ市長になるナタリアと大神を中心に物語が進みます。
人間と獣人という対立だけではなく、異なる文化を持つ人間と人間との対立など、自分と異なる他者を排斥しようとする感情はどの社会でも少なからず存在します。
ナタリアが様々な価値観・関わり方を持つ人間・獣人と接することで、まっさらな人にはなれないながらも獣人としての立場から共存のための一筋の光を見出します。
一方大神は獣人を救い続ける救世主ですが、囚われた考え方からは逃れられません。
差別と偏見に満ちた世界で、どのように多様な存在が共存していくのか、彼らのこれからをアニメBNAを通じて確認できるのが嬉しいです。
まだ道半ばですが、人間から獣人になってしまったみちるが、一石を投じて世界に新たな変化を起こす希望となると確信しています。
疲れた救世主に幸あれ。 -
ネタバレ 購入済み
謎の一部が解けた。
HELLO WORLDの本編映画を3回見たけど、正直ラスト周辺は理解が追いつかなかった。だけどこの小説を読んだことでエンディングに出てくるカットの中の三鈴の行動にも納得がいった(かも?)途中フェードアウトしてしまう彼女は物語的に大した意味が無いはずだが、それでもエンディングカットにある彼女の意味深な行動(例えば主人公達を物陰から覗き見てたりとか)にはちょっと納得いってなかった。彼女は本当にモブ的なキャラなのか?この小説での彼女の設定が映画の中で有効であったから気になってたカットが作られていたのか、別の意味合いがあったかは不明だが、それでも気になっていたことの一部に答えをくれた小説だった。まだ謎な部分があるHELLO WORLDだけど、こういう外伝的な作品をもっと出して僕の気になってる謎に答えを補完していって欲しいと思う。
例えば、何故なぜ瑠璃と直実の昏睡が入れ替わっていたのか?とか。今後、謎の解明する外伝本に期待したい!! -
Posted by ブクログ
映画を観てボロボロに泣いたので即座にこの小説も購入。仕事の合間をぬってやっと読み終わりました。
映画を観たとき「SFでしか描けない感情」が表現されていることに惜しみなく拍手しつつ同時にやってくれたなという悔しさでハンカチ噛み千切る一歩前までいきました。そのくらい大好きな作品。
スピンオフとなるこの小説でも、SFだからこそ表現できた美しい失恋が見事に書かれていました。それに加えて内容への理解も深まったのでありがたいです。映画を観た後に読むことで、より一層HELLO WORLDという作品の魅力をマシマシにしてくれる一作。
帯にもある通り切ないストーリーではありますが、読むと決めたからには中途半端はいけません。やってやりましょう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレHELLO WORLDのスピンオフ作品で、もしかしたらこうだったかもしれないというifストーリー。
原作で謎だった部分と、主人公たちを助けるために奮闘する三鈴たちの行動が巧く馴染んでいて、ifというよりかはsideストーリーで良いと思う。
未来の自分、正確には現行世界から過去を変えるために記録世界「アルタラ」のデータ世界にダイブした20年後の自分に導かれながら(つまりこの世界は記録されたデータ)、ほぼ原作に沿って物語は進んでいく。その裏で、直実と瑠璃の幸せを願っていたはずが叶わぬ恋心を抱いてしまった三鈴、自分の醜い感情と葛藤しながらも、2人の幸せを選ぶ。そして、物語がハッピーエンドを迎えた時、今と未来それぞれの三鈴の前には、幸せそうな2人の姿。
失恋の切ない場面や、原作でモヤモヤした部分が繋がった感じがして、個人的には原作より面白かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ映画やノベライズだけでは確定しきれなかったSF要素やストーリーへの推察にはっきりと答えを与えてくれた上、勘解由小路美鈴にフォーカスを与えることで直美や瑠璃の心象をよりはっきりと描き出すことで、うまく原作を補完してくれている。2度の失恋を通した美鈴の心情の移り変わりの描写もとても好きだったので、本作だけで見てもとても好きな作品だと感じていた。
それだけに、本作があくまでも原作とは違う世界線での話とされてしまったのは非常に残念だった。特に終盤ではクライマックスの重要な出来事が大幅改変されてしまっていて、元のストーリーが好きだった自分としてはなかなか受け入れ難いものがあった。あくまでもスピンオフということなのだろうけど、『記録世界は何度でもリセット可能』という設定がある以上もう少し原作に寄せて欲しかったなあと思ってしまう。