志木沢郁のレビュー一覧

  • 見習い同心捕物帳 深紅の影

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    野呂丈一郎(のろ じょういちろう)は脳筋で馬鹿力。父の後を継ぐべく、現在は同心見習いとして働いている。
    香川景蔵(かがわ けいぞう)は頭脳派で、例繰方同心。

    裸の女の胸をえぐり髪を切り落とすという、猟奇的な水死体が上がって、丈一郎は直属上司の蒲田栄輔(かまた えいすけ)から探索を任された。

    丈一郎と景蔵コンビの第一作目。
    実は二作目を先に読んでしまったが、こちらも面白い。
    丈一郎がまことに愛すべき人柄で、しかし、こうも情に厚くては、ちょっと同心には向いていないんじゃないかと心配になる部分もあるが・・・
    そこに真っ向から文句を言ったり説教するのではなく、本来は判決の実例集を調べ、一日中書庫に

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    2021年04月21日
  • 佐竹義重・義宣 伊達政宗と覇を競った関東の名族

    購入済み

    鬼の形容が最も似合う武将

    佐竹義重は文武に優れた名将で、戦・外交・領国経営と多方面に渡り手腕を発揮した…と認識があったのは某歴史ゲームのおかげ。伊達政宗を主人公とする物語の多くでは強敵として立ちはだかり、敵役においても堂々たる武者振りで存在感を放つことが多かった。
    本書にて初めて佐竹義重が主役である小説を読んだが、想像以上に有能かつ侠気溢れる武将だと思った。
    大大名の狭間で外交と闘争を駆使し、立ち回る活躍ぶりは真田昌幸と比肩し得るのではないかと思う。
    小説としては、志木沢先生の書く精神(おもい)の部分が多く取り上げられ、感情移入しやすい。
    佐竹義重は黒田孝高、山中幸盛、武田勝頼等同世代に優秀な武将が多く、生き方

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    2020年09月09日
  • 前田利家

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    志木沢郁(しぎさわかおる)の「豊臣秀長」が面白かったので読んだ。文体や描写がとても私にあっていると思った。豊臣政権を支えた人物として面白かった。

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    2012年01月27日
  • 豊臣秀長

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    司馬遼太郎、堺屋太一と読み、三作目の豊臣秀長。どれも良かったが一番詳しいエピソード構成だったように思う。九州島津征伐の逸話は別所何チャラとか云う古文献からの話しらしく、他では出てこなかった読み応えのある秀長の武勇伝だった。あとがきの説明も良かった。

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    2012年01月10日
  • 真田信之

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    戦国一胃痛が似合う男の読んでて最も胃が痛くなる小説。笑。
    ほぼ関ヶ原までですね。個人的にはせっかくだから忍城攻めのズタボロ具合も描いてほしかったところですが…
    天才故にKYっぽい信繁と家の事ばっか考えてる信幸は絶対に相入れないというか…でも普通に考えたらそういう兄弟だっていう印象を持って当然だよなー。
    苦労人だけど人望が厚くて皆が助けてくれるっていうのは救いだなぁ。あと助命嘆願シーンはどの作品見てもおもしろいですね。

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    2010年05月30日
  • 豊臣秀長

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    堺屋太一著の『豊臣秀長―ある補佐役の生涯』は「生涯」と書きつつも賤ヶ岳の合戦あたりで話が終わってしまいます。その点、本書は秀長の晩年まで書いた貴重な本です。その代わり志木沢郁著『豊臣秀長』は浅井攻めから始まるので、前半生が抜け落ちています。なので堺屋太一の著作を読んでから志木沢郁の著作を読むのが良いです。ただし、秀吉の前半生の墨俣城築城などは正史に書かれていないので捏造された可能性が高く、どちらかを読むとすると志木沢郁の著作を読むのが良いと思います。

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    2009年12月03日
  • 結城秀康

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    秀康が反則的に格好良い。
    非の打ちどころ、あるとすれば、武将としての戦働きがないことぐらい?
    というかもう、そんなの関係ねえと言ってしまえるくらい格好良いので、それで良いでしょ。
    自宅警備員ですけどね(主にお父さん専用)。

    家康、ヒドイww
    お父さんとしては自重ですね。間違いない。
    為政者としては…まあ…結果オーライというか。
    しかし、脳内では言いたい放題なのは面白いです。
    あと、死ぬ死ぬ詐欺(仮)とか。

    秀忠との関係が凄く可愛い。
    というか、秀忠が可愛い。
    敬慕に満ち満ちていますね。お兄ちゃんカッコイイ!!みたいな。
    可愛い。(とても大事なことなので三回言いました)

    秀康は常時宙ぶらり

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    2009年10月28日
  • 真田信之

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    武田敗走、少年の日に弟へ思ったこと、
    友人との出会い、
    秀忠の一言に知る、家康と秀忠の絆の在り方、
    信幸さまが活き活きしていた。

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    2009年10月22日
  • 結城秀康

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    …秀康。家康の次男で、2代将軍の兄。
    関ヶ原で、東北の押さえに回されて、合戦場に行かせてもらえなかった人。

    てのは、知ってたんですが。大阪の陣では名前みないなぁ…、と、思ってたら。
    すごく、早くに亡くなってたんですね。

    徳川一族キライですが、秀康と光圀公だけは好きなのです。
    (えと、三成にやさしいから…)

    お話はおもしろかったです。

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    2009年10月04日
  • 豊臣秀長

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    両兵衛とコンビで行動している場面が新鮮でした。
    秀吉との主従&兄弟の関係が、妙に割り切れなくて切ないです。

    主の為の働きは、努力や苦労に含まない。やらなきゃいけないことだからやるまでだ、みたいな。
    両極の立場の一方を支持しない、批難しない。多角的視野の持ち主。締めどころがよく解ってる。

    感服しました、人柄に。
    こういう所属長が欲しいですね。所長との間に入ってくれるような!!

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    2009年10月04日
  • 豊臣秀長

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    おもしろいです。
    でも、ほんと、目立たないいいひとだなぁ、。

    なんかいきなり、お兄ちゃんが家を出て行っちゃって。
    がんばって、家計を支えていたら、出て行った兄がもどってきて、
    「俺といっしょに来い!」と、連れて行かれちゃって、
    気付いたら、ひとりで城の守りをさせられていたり…
    とかなんとか、秀吉!もっと優しくしてやれよ…!と、思わなくもなかったですが。

    三成と清正らの間に立ってくれたり、かげでいろいろさせてたり、
    縁の下の力持ち。って、こういうひとなんだな…、と。

    この人が生きていたら、朝鮮出兵は、なかったのかもしれない。

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    2009年10月16日
  • 立花宗茂

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    隆景さんとの信頼関係がすてき/喧嘩友達忠興/細かく書かれた大津攻め…サバサバしてるのに愛嬌があって素敵な宗茂さんです。朝鮮の役も詳しく書かれてて嬉しい。

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    2009年10月04日
  • 上杉謙信

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    こちらは直江実綱が謙信のそばにずっと仕えてます。宇佐美の影はとても薄い。
    うーん、人によって中心人物が変わるのが謙信小説の楽しいところです。

    清廉潔白・純真無垢な謙信がいます。
    他人のために、人前でも涙を流すのを躊躇わない、いっそ男らしい謙信がいます。
    彼にずっと付き従う軒猿の谷ン坊と峰ン坊の存在が話に物語性を持たせてくれて、謙信が泣く度に一緒に泣いてました。

    一冊で彼の生涯を書ききっているので内容は怒涛のように流れるのだろうけれど、最初から最後まで謙信の心の綺麗さは変わなく、人間じみていて、人に好かれて、たまにわけわかんないことをしでかしてしまうけどそれも面白い。
    由良の存在がまた謙信の

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    2009年10月04日
  • 立花宗茂

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    単純に面白かった。
    ここまでに人間臭い宗茂は見た事はない。
    特に愛しているが側にいると傷つき愛すが故に離れる事選んだギン千代との愛憎は涙を誘い、ギン千代の死後『化けて出て来い』と願う宗茂に惚れました…
    家臣や細川との友情や朝鮮戦線などの場面は必見

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    2009年10月04日
  • 仙石秀久、戦国を駆ける 絶対にあきらめなかった武将

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     あまりメジャーでない武将の部類に入る仙石権兵衛秀久を主役とした歴史小説。
     有能な人物を描くのは容易いかもしれないが、どちらかと言えば凡庸な人物をいかに描ききるかも作家の手腕であろう。
     しかし凡庸とは書いたものの、その凡庸さをこの作家は上手に仙石権兵衛の魅力まで引き上げられていよう。それか仙石権兵衛自身がその魅力を有しており、作家がその原石に気づき、磨ききったのかもしれない。
     時代の変革期には様々な人物が表出してくるのであり、戦国時代も例に漏れずに多種多様な異才が現れたのであるが、仙石はどちらかと言えばそのような人物ではなく、昔ながらの武士であろう。身体的な強さと運と縁とで、城持ち大名と

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    2025年02月19日
  • 結城秀康

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    徳川家康の二人目の息子である結城秀康の話。家康が端午の節句の時に犯した女の元に生まれたのが秀康で家康は彼をあまり好んではいなかった。秀吉との覇権争いの中で養子という形で豊臣家に移った秀康。九州征伐、小田征伐、朝鮮派兵、関ヶ原という大きな戦で何もできないことにもどかしさを感じる秀康は死に際まで戦で名を上げたかったことを言う。実の弟である秀忠は二代将軍となることに対してもやるせ無い気持ちがあったのだろうか。秀忠は秀康のことをとても慕っており、越前移封後も越前を特別扱いする。ちなみに家康が秀康を嫌った理由は端午の節句の日は穢れを避ける慣例があるらしく、それを破って生まれた子だかららしい。

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    2024年11月19日
  • 食いしんぼう同心 謎を食らわば皿まで

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    例繰方同心の香川景蔵(かがわけいぞう)と同心見習いの野呂丈一郎(のろじょういちろう)のコンビが主人公。
    「食いしんぼう」という言葉が目に入ってしまい、つい手に取ったが、初めましてかと思ったらなんとシリーズ第二弾だった模様。

    どんどん時代小説に嵌まりつつあるが、今までは料理人もの、ファンタジー風ものものなど中心で、謎解きも素人探偵が解くようなものを読んできた。
    そして「食いしんぼう」にたどり着いたわけだが、こちらは、正統派というか、本格というか、昔ながらの時代小説だった。

    用語が江戸なだけで、私の好きな刑事ドラマそのもの。
    「足で稼ぐ」
    「事件が起こる前には動けない」
    「縄張り意識」
    「切れ

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    2021年03月23日
  • 豊臣秀長

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    ひきつづき戦国布教されてます。

    秀長?だれですか?という程度の初心者のわたしが読みはじめてすぐ夢中になって読み終えました。人柄の魅力ってすばらしい。
    半兵衛も気になる存在になりました。

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    2014年07月25日
  • 結城秀康

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    自分の中にある父親や世間、運命に対しての複雑な気持ちを押し込めて生きていく。秀康の人生を考えると本当に悔しかっただろうなあ、と。終盤の独白と秀忠との会話が印象深い。

    しかしこの秀康くんは反則レベルでイケメン。
    脇役も良かった、三成と吉継仲良し過ぎ!

    度々胸にくる場面があったので、飽きずに読めた。読みやすい本だと思う。秀康好きには是非勧めたい作品。

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    2013年11月26日
  • 上杉謙信

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    越後が誇る武将、上杉謙信一生を中心に、その当時の各地の武将たちについても描かれています。
    越後平定、関東管領としての働き、後継ぎ問題、それらに奔走する謙信はホント忙しそう。
    国主や武将としての強さの他に、怒ったり・喜んだり・泣いたり、逃げ出したり。色々な一面を知ることができます。

    歴史に大きく関わった信長や秀吉、徳川を中心とした歴史しか知らない人には、それらが、一人の戦国武将としての視点から歴史を見ることができて、面白いです。
    更に僕の場合は、春日山城があり、謙信のおひざ元である新潟県上越市に住んでいるので、出てくる地名や地域に親しみがあって、今の風景と照らし合わせて読むことができました。

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    2012年10月03日