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例繰方の香川景蔵の許に届けられた文は、現実に起った事件を暗示したものだった。果たしてそれは犯人からの挑戦なのか。そして第2の謎文が届けられ──。知恵と力の同心コンビが江戸を奔る!
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Posted by ブクログ
例繰方同心の香川景蔵(かがわけいぞう)と同心見習いの野呂丈一郎(のろじょういちろう)のコンビが主人公。 「食いしんぼう」という言葉が目に入ってしまい、つい手に取ったが、初めましてかと思ったらなんとシリーズ第二弾だった模様。 どんどん時代小説に嵌まりつつあるが、今までは料理人もの、ファンタジー風もの...続きを読むものなど中心で、謎解きも素人探偵が解くようなものを読んできた。 そして「食いしんぼう」にたどり着いたわけだが、こちらは、正統派というか、本格というか、昔ながらの時代小説だった。 用語が江戸なだけで、私の好きな刑事ドラマそのもの。 「足で稼ぐ」 「事件が起こる前には動けない」 「縄張り意識」 「切れ者上司が自己判断で下っ端を配置」 人気の刑事ドラマ2時間スペシャルっぽいお話でした。 脳筋の丈一郎は、暑苦しくて力持ちの明るいキャラ。 対して、文系の景蔵は“陰気な顔”と書かれる。 2度目に書かれた時、「えー、そんな陰気な主人公って・・・」やだなー、と感じたが、3度目が書かれたら、もう素敵な個性に思えてきた。 そして、今まで仕事で読んできた罪状の記録が脳内ですごい速さで再生されるとか・・・面白い! 犯人から送られる文の謎解きも面白い。 元から、江戸の判じ絵は面白いもの。 ただし、一番活躍が目立っていたのは、丈一郎の上司の、鎌田栄輔(かまたえいすけ)さんだったような。 この人の「足で稼ぐ」感がすごかった。 聞き込みや、上に報告をあげる時、誰に通すか、誰を使うか、人選も的確。素敵でした。 まー、丈太郎は「見習い」だから仕方ないですね。 いいコンビだなーと思えてきたのに、二冊でシリーズ終了?残念。 とりあえず、一作目を読まなくては。 ーーーーーーーーーーーーーーー 作者は以前、学研M文庫の「結城秀康」がとても良かったので、時代小説の創作がある事を知って期待して手に取りました。
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