持地佑季子のレビュー一覧
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ネタバレ病気の女の子とそれを知らない男の子という昔からの定番の青春ストーリー。大人になった主人公が過去からのメッセージの意味(ブログの謎の更新)を探るという謎解きの要素が加わるものの、ありきたりな内容。
だが、読後感は非常に高く、良い小説に出会えたという感想。過去と現在で交互に話が進む形式で無駄がなく飽きさせないという点と各キャラクターに嫌味がなく良いキャラ立ちをしている点が魅力を高めているのだろう。
何より、30歳の拓海が過去を清算するという設定が25歳という自分にとって何かグッと来るものがある。別に過去に後悔がある訳ではないが、好きな人が死んだらなんていう想像が昔に比べリアルだからなのか。いず -
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『〝クジラ〟強調月間始めました!』5
第5回は、持地祐季子さんの『クジラは歌をうたう』です。
結婚を控える30歳の主人公・拓海には、高校時代の忘れられない女の子(今は亡き)睦月がいるのでした。
密かに見る睦月のブログが、12年の時を経て更新されているのに気付き、物語が動き出します。表題の『クジラは歌をうたう』は、睦月のブログのタイトル名です。
いや〜、これまた青春ですねー。ときめく方が多いこと請け合いです。
現在と高校時代が交互に描かれながら、なぜ・誰がブログを更新したのかという謎解きの側面があり、スラスラ読み進められます。
旧友・父・婚約者に対する意固地な態度、青春時代特有の -
Posted by ブクログ
初見の作家さんの作品。脚本家ということで映像的でとても読みやすい本でした。
過去に引っ張られ、内面では大人になり切れていない青年拓海が、もうこの世にはいない少女睦月の幻影を追い続ける話です。
周りの人々がひたすらいい人なので、主人公の中二病っぷりが際立ちます。再婚した父も、その後妻も何も悪くない。疎遠になった友人たちも悪くない。現在の恋人なんて最高。
それなのにひたすら亡くなった少女との思い出を胸の傷に垂らし続け、忘れる事を拒否している。そんな時に、睦月のブログが突然更新されます。誰がそんないたずらを・・・。もしかして睦月??
鬱屈した幼児性を持った主人公というのは、物語を回すのにとっても適 -
Posted by ブクログ
ネタバレ高校の頃好きだった人のことは
永遠に忘れられない
ピュア(爆)だった自分の
まんまの気持ちだから
相手が亡くなったんだったら
なおさらだろう
しかも知らないうちに亡くなってたなんて
正直これが映画かドラマだったら
観ないですね
もう年齢的につらくなってきた
小説でもちょっと…
と思ったら脚本家の方でしたか
あと20年若かったら
ドラマで観たかったかも
亡くなったあの子のブログが
いまになって更新されて
一体誰が…
本人なのでは…
とはならないだろと思ってしまう
大人な私です
ナイトスクープ案件とか思ってしまうツイ廃な私です
その手があったか!
と思ってしまう中年の私です