あらすじ
結婚を半年後に控えた30歳の拓海には、密かな日課があった。高校の時に好きだった女の子・睦月のブログを見ることだ。ある日、拓海はブログが更新されたのに気づき、驚く。なぜなら、睦月は12年前に死んでいるのだから…。拓海はブログを誰が更新したのか知るため、没交渉だった高校の同級生たちに会いに行くが―。東京と沖縄、18歳と30歳。時間と場所を超えて綴られる、彼女と僕の物語。
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Posted by ブクログ
続き気になりすぎてサークルの部室でずっと呼んでました。みんなごめんね。
ホンマの後半に、タイトルの意味がわかった瞬間がもうやばかったです。(語彙力の欠如)
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何気なく点けていたテレビ、偶然流れていたクジラの特集で鳴き、うたうことは頭の片隅にあった。偶然見つけたこの本のタイトルに惹かれ読んでみる。ストーリーも良し、何かにつながりながら出会ったこの1冊も思い出の本になりました。
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君は今、何を見て、何を思っていますか?
10年後、自分がそこにいないことを受け入れてこの言葉を送ったんだよな
その心境を思うと胸が張り裂けそうになります。
正直ストーリーはベタだし、ブログの謎も「まあ、そうだよね」という感じ。
ただその分とても読みやすく、入り込みやすかった。
何より、沖縄や東京の情景、日差しや水しぶきがまざまざと思い浮かぶ美しい本でした。
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病気の女の子とそれを知らない男の子という昔からの定番の青春ストーリー。大人になった主人公が過去からのメッセージの意味(ブログの謎の更新)を探るという謎解きの要素が加わるものの、ありきたりな内容。
だが、読後感は非常に高く、良い小説に出会えたという感想。過去と現在で交互に話が進む形式で無駄がなく飽きさせないという点と各キャラクターに嫌味がなく良いキャラ立ちをしている点が魅力を高めているのだろう。
何より、30歳の拓海が過去を清算するという設定が25歳という自分にとって何かグッと来るものがある。別に過去に後悔がある訳ではないが、好きな人が死んだらなんていう想像が昔に比べリアルだからなのか。いずれにせよ、272pから終わりにかけては涙が止まらない。
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主人公である拓海は、死んだはずの橘睦月のブログが更新されていることに衝撃をうける。
拓海は、橘睦月のことが好きだった。しかし、橘睦月は死んでしまった。このことが消化できないまま、地元沖縄を離れて東京での生活を続けている。
そんなか、橘睦月のブログがある日更新される。
死んだはずの橘睦月が更新できるわけがない。それでは誰が更新したのであろうか。そして、本書の題名である「クジラは歌をうたう」はどういう意味なのか。
本書を読み終えた後には、いま、愛してる人と一緒にいれることにこの上ない幸せを感じるだろう。
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途中まで、なんかよくある感じの話だなぁと思っていたけれど、最後まで読んだ時に、大切な人や大切にしていた思い出を思い出して涙が出ました。爽やかで、ちょっぴり切ない。
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初めの拓海の心情は理解が難しかったけど、終わりに近づくに連れて、過去を忘れられない拓海から“今を生きる拓海“って感じになってなんかエモいなって思った笑。不思議な青春って感じでした。
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沖縄に住む高校三年生の自分と東京に出た三十歳の自分とを、ある女の子のブログが繋ぐ物語。
恋とも言えない淡い季節を想い出にできずどこかぽっかりと心に穴が空いた主人公が、逃げるように出た地元の友人らの支えで一つずつ気持ちに整理をつけるラストの展開は、温かくも切ない。
ブログの謎がすぐ読めてしまったり主人公のウジウジした態度など引っかかる所もあったが、自分自身の青春時代を、読む前よりも愛おしく感じられるような作品であった。
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『〝クジラ〟強調月間始めました!』5
第5回は、持地祐季子さんの『クジラは歌をうたう』です。
結婚を控える30歳の主人公・拓海には、高校時代の忘れられない女の子(今は亡き)睦月がいるのでした。
密かに見る睦月のブログが、12年の時を経て更新されているのに気付き、物語が動き出します。表題の『クジラは歌をうたう』は、睦月のブログのタイトル名です。
いや〜、これまた青春ですねー。ときめく方が多いこと請け合いです。
現在と高校時代が交互に描かれながら、なぜ・誰がブログを更新したのかという謎解きの側面があり、スラスラ読み進められます。
旧友・父・婚約者に対する意固地な態度、青春時代特有の反発、自暴自棄、無愛想といった態度を今も引きずる拓海が上手く描かれ、同時に、沖縄の青く眩しい海など、背景も目の前に立ち上がるように感じられます。
なぜ沖縄か、なぜクジラに惹かれたのか、その睦月の想いや拓海の心の解放を見届ける終末、涙する読者の方も少なからずいるのでは、と思える恋愛小説だと思いました。
ちょっと『君の膵臓をたべたい』に似てるかな?
Posted by ブクログ
この本はほんとに何も知らずに何も見ずにタイトルに惹かれて買った本だったけどほんとに読んでよかった。「死」をわかりやすくテーマにしてるわけではないけれど読んでいくうちに心に死の新しくてほっとする概念を植え付けてくれる。全員の登場人物が魅力的でそれぞれに素敵なところがあって、どんでん返しとかそういうのはないけれどとーーても温まります。お勧めします
Posted by ブクログ
初見の作家さんの作品。脚本家ということで映像的でとても読みやすい本でした。
過去に引っ張られ、内面では大人になり切れていない青年拓海が、もうこの世にはいない少女睦月の幻影を追い続ける話です。
周りの人々がひたすらいい人なので、主人公の中二病っぷりが際立ちます。再婚した父も、その後妻も何も悪くない。疎遠になった友人たちも悪くない。現在の恋人なんて最高。
それなのにひたすら亡くなった少女との思い出を胸の傷に垂らし続け、忘れる事を拒否している。そんな時に、睦月のブログが突然更新されます。誰がそんないたずらを・・・。もしかして睦月??
鬱屈した幼児性を持った主人公というのは、物語を回すのにとっても適した存在でしょう。アムロレイ、カミーユビダン、碇シンジ、そして拓海。全然物語の特性が違いますが、思い浮かんだのはこの三人でした。
読んで行くほどに拓海への感情が冷めていくのと反比例して、周りをちゃんと見ろ!お前ひとりで生きていると思うな!と叱咤の声を心で叫んでいました。これは登場人物たちと同じ感情ではないかと思います。すなわち物語の中に入っているという事でしょう。
これは完全に術中にはまりましたね。しっかりと物語にからめとられたという感じです。
Posted by ブクログ
過去の辛いことと
どう向き合って生きていくのか。
ティダは 太陽
ウミンチュは 海の人
産まれて、生きて、骨になる
毎日を変わらずに生きていく事
私もクジラのように
君のために歌おうか
謎解きのために 色々な人と会うけど
その行為が 探偵ぽくて ちょっと気持ち悪かったなw
でも ちゃんと気持ちに整理をつけられて
まるっと収まって よかったよかった(*ˊ˘ˋ*)
Posted by ブクログ
脚本家さんが書く小説らしく、ストーリーの展開が気になって気になって文章をすっとばして読みたくなってしまった。
でも読んでいるうちに、大事なのは誰がブログを更新したか、というところではなく、拓海が睦月への想いをどう背負って生きていくか、もっと言えば過去の後悔を人はどう消化して生きていくか、というところにあると思った。
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「君は今、何を見て、何を思っていますか?」From Mutsuki 12年ぶりに彼女から送られてきた、届くはずのないメッセージ。東京と沖縄、18歳と30歳。時間と場所を超えて綴られる、彼女と僕の物語。
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高校の頃好きだった人のことは
永遠に忘れられない
ピュア(爆)だった自分の
まんまの気持ちだから
相手が亡くなったんだったら
なおさらだろう
しかも知らないうちに亡くなってたなんて
正直これが映画かドラマだったら
観ないですね
もう年齢的につらくなってきた
小説でもちょっと…
と思ったら脚本家の方でしたか
あと20年若かったら
ドラマで観たかったかも
亡くなったあの子のブログが
いまになって更新されて
一体誰が…
本人なのでは…
とはならないだろと思ってしまう
大人な私です
ナイトスクープ案件とか思ってしまうツイ廃な私です
その手があったか!
と思ってしまう中年の私です
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甘酸っぱい青春恋物語というより、苦さを残したままの思い出を振り返る、どちらかというと前に進むための追憶の物語でした。過去を思い返すと後悔ばかりがある。それは誰もが体験することであり、それが二度と戻らないものならなおさら、葛藤が多い気がします。ただ忘れるという行為は決して後ろ向きな行為ではなく、前に進むためのひとつの人間の強さの表れであるのかなと、この本を読んで思いました。最後にヒロインの気持ちの伝え方がすごく素敵でした。読み終わった後にタイトルを眺めると、また違った印象を受けることができて良かったです。
Posted by ブクログ
クジラが歌を歌う理由を知る時、その想いも知る。
亡くなったはずの想い人のブログが更新された事から始まる恋物語。
ミステリーではないので、ブログが更新された理由は簡単に想像出来てしまうけれど、こういうの何か良いよねって思う。
このブログがきっかけで、拓海と関わる人達の関係も変わってきて、気持ちも変わる。
何か、何年振りかの友人にも会いたくなったな。
凄くスラスラと読めるけれど、登場人物の心情とかもよく分かる。共感もあったからかな。
Posted by ブクログ
結婚を控えた数ヶ月後に控えた拓海は密かな日課である、高校の時好きだった子ブログを見ると更新されるはずのないブログが更新されていた。拓海はブログを更新したのは誰かを知るため長年あっていなかった同級生たちに会いに行く…
かつて好きだった子のブログ更新から物語は始まる。それをきっかけに、級友との再開や、両親とのわだかまり、婚約者との関係を見つめ返していく。12年の時を越えて繋ぐ物語。
Posted by ブクログ
海のにおいが懐かしくなるような、熱さと夏の陽射しや、今そばにいる人のことをいとおしく思える物語。めぐり逢いは偶然、一緒に入れることも当たり前じゃないから、ひとつひとつの出会い、関係を大切にしていいかなければと思った。
Posted by ブクログ
表紙の絵とタイトルが素敵で読んだ本
亡くなった人を忘れて生きていくのではなく、思い出にして生きていく
過去に囚われながら生きていく主人公の気持ちの変化がよく分かり読みやすい本だった