マーティン・ファクラーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「データ・リテラシー」に興味があって本書を読んでみた。
「データ」というから、割と統計的なデータとか、情報学的なものかと思っていたら、むしろジャーナリズムのお話だったという印象。
とはいえ、「NYタイムズ」と「NYポスト」の区別も知らなかった自分には、アメリカの状況を知る機会となった。
NYタイムズが例になっていたが、新聞社のウェブメディア化が死活問題であるようだ。
日本では対応ができているメディアが少ないという指摘にもびっくりした。
デジタル版は各社出ているからだ。
著者によれば、日本では日経を除いて、スマホに最適化されていない、ということのようだ。
操作性などがどう違うのか、体験してみたいと思った。
さて、本書では、日本のマスメディア(新聞)の取材方法への批判も多い。
独立した取材を行わず、政府の公式発表に依存するスタイル(アクセス・ジャーナリズムというそうだ)は、本書以前にもどこかで読んだ気がする。
それに加え、無記名の社説にも批判的だった。
ニュース部門とオピニオン部門は組織としても、意見も乖離しているのに、社説が会社の「公式見解」とみなされてしまい、時に現場の記者の取材を妨害してしまうことが理由かと読めるのだが…
私個人としては、少し別の観点で、社説は生き延びられないのかな、と思うこともある。
私自身は社説はだいたいのニュースのおさらいをするのに便利だと思っていたが、若い人たちは、社説の権威性が嫌いらしい。
一方的な決めつけで、透明でなければいけない報道なのに「偏向している」と感じるようだ。
今後、どうなるのかねえ、と思うこのごろだ。
さて、本書でいう「データ・リテラシー」を高めるには、やはり複数のメディアでニュースを読むことが有効であるようだ。
これは、池上彰さんの本でもよく述べられていること。
が、残念ながら、ジャーナリストではない私たちに、なかなかそこまでの時間と労力が割けないのも事実。
ネットメディアの使い方として、プラットフォームを経由せず、ニュースサイトで直接読むことが推奨されていた。
最近アメリカで存在感が増している独立系ネットメディア「アクシオス」もかなり推されていた。
これは短くニュースをまとめていること、編集者のキュレーションが入る特色があるという。
キュレーションをしてくれる…というのは、以前の紙メディアのいいところであったわけで、ネットメディアもやがてそういうものになっていくのだろうか。 -
Posted by ブクログ
冒頭を読んで面白そうだと思ったのだけど、政治に関心の薄い読書初心者の若者にはめちゃめちゃに難しい本だった。読むのに1週間くらいかかってしまった。
あまり政治や報道の分野を知らないので、初めて聞くことが多くて、気分的には新鮮に読むことができた。けれどこの分野を知らないので、何をどこまで信用して、この本を読んだ感想のどこまでを私の意見として採用していいのかわからない。私は意見をコントロールされていないか?いちいち疑心暗鬼になってしまった。やっぱ、自分で考えることに慣れていないのだろうか。己の知識や思考能力の無さ、平和ボケを認識させてくれる本でした。これは本の感想になっているのか…? -
Posted by ブクログ
「メディアが本当のことを伝えないこの国の真実」の惹句に期待して読んだところがありますが、「普通にわかっていますが、何か?」という印象でした。
このような情報はこの時代こまめにネット、新聞、TV、雑誌をみていれば知ることができる、まあ、自由なありがたい日本でもあります。
しかし、そうは言っても歯切れよく平成30年の時代がどうだったかをよくまとめてあります。
「失われた20年」という景気の低迷、格差拡大、「東日本大震災」「原発事故」の自然災害と人災への取り組み。そして五輪後の景況、移民を受け入れるざるべき国の事情、アメリカと中国の冷戦間の日本、安倍政権後、など。
「米国人ジャーナリストだから見抜けた」ところは、(わたしが)しいて言うなら、「このところの嫌韓」への冷静さ保持、本土と分断している沖縄人の立場、日本のジャーナリストたちの発信力強化、でしょうか。
「おわりに」にお書きになってますが
外圧に弱い日本の近未来(ポスト平成)は「黒船ペリー」「第二次世界大戦後のGHQ、マッカーサー」につぐ第三のショックは米国(米軍撤退など)か、中国だとおっしゃる。
日本滞在20年の米国人ジャーナリスト、親日家であられるでしょうが、米国人らしいです。 -
Posted by ブクログ
映画「新聞記者」に合わせて企画された書籍
関連書籍として売店に並んでいたので購入
よかった点
・ジャーナリズムとはどうあるべきか、日本メディアの問題点は何かを明確にしてくれる
・前川さんは元官僚の視点から、政権と行政のズブズブな関係を本音全開で語っている
・単なる政権批判だけではなく、政治思想関係なくメディア全体を批判しているところ
イマイチな点
・それぞれが「同調圧力」というわりと大きなテーマで話しているからか、この言葉の定義がわりとふわふわしてる
・それぞれ日本から見た日本メディア、官僚、世界から見た日本メディアに対する言及で、国民の中の同調圧力について言及があまりなかった
・具体的にどうやって国民一人ひとりが同調圧力から自由になるか、はわからない
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Posted by ブクログ
今の報道のありようが、部族間の主張合戦になっているという話が、クスっと笑えて、なるほど納得。ファクラー氏という海外のジャーナリストを通じて、日本とアメリカをはじめとする諸外国の報道の比較を期待した。面白かったね。記者クラブの問題点については、他でもあれこれ読んだことがある。記者クラブとはアクセス・ジャーナリズムであり、アクセスのためにある程度、相手との関係を調整しなければならないこと。ジャーナリズムには、調査報道もあり、そちらも充実させなければならないこと、など、報道についての理解も深められたと思う。日本の報道に閉そく感があるというよりも、海外の報道もさまざまな紆余曲折を経て今の形があるということが理解できた。今後、日本の報道がどうなっていくかはわからないけど、自分の生活する社会のことだけに、関心は持ち続ける。
望月氏の対談本、『追及力』ではなぜここまで安部一強なのか、よくわかんなかったけど、ひとつにはメディアコントロールのうまさがあるのかもしんないな。