安田喜憲のレビュー一覧

  • 森を守る文明・支配する文明

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    環境考古学者の著者が神話や文明を地層に含まれた樹木の花粉から紐解いていく。森の力のこと...etc

    いやーーすごい!勉強になった!

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    2018年10月18日
  • 森と文明の物語 ――環境考古学は語る

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    メソポタミアに始まるいくつもの文明が、森林を収奪することによって成り立ち、森林資源が失われる度に衰退を繰り返してきたことを、花粉分析の結果から明らかにしている。

    都市の形成による支配階級の誕生、金属の精錬や砂糖の生産のための薪の需要、一神教の普及による人間の自然支配の概念などが森林破壊と森林資源をめぐる争いを招き、資源の枯渇や、土壌流出と湿地拡大による疫病の蔓延などによって衰退していった。

    一方で、温暖湿潤な気候に恵まれた日本では、森の恵みを享受し、自然と共存した生活を続けることができていた。西洋的な文明だけが発展ではないにも関わらず、世界全体が西洋化しつつある現代に疑問を投げかける。

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    2018年10月31日
  • 龍の文明・太陽の文明

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    やっと。読んだのだ。
    安田喜憲の本としては シンプルになっていていい。
    仮説が 仮説でなくなる部分もあって たのしい。
    龍が ヘビではなく ブタ、シカ、ウマの龍がある
    というのは、なんとなく、間抜けな感じがある。
    ブタ龍 って、滑稽すぎる。
    それが 母系性から 父権性に変化していく過程で
    権力の象徴としての 龍として羽ばたく。
    それが 7000年前のこと。

    苗族が 長江文明をささえた。
    太陽 鳳凰 そして ヘビ。多神教。
    鳳凰も想像上の動物である。
    太陽を運ぶ 鳥。まさに 手塚治虫の世界である。

    寒冷化がおこることで、5000年前に龍の勢力が南下して 
    太陽と鳳凰は 雲南へ。もしくは日本へ

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    2013年11月18日
  • 森を守る文明・支配する文明

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    本の編集は うまいなぁ。
    青森県 三内丸山遺跡から発見された目が大きな縄文土偶。
    なぜ目が大きいのか?
    シリアで、大地母神イシュタルの像
    ギリシャ神話からローマ時代へのメドゥーサ。
    巨像モアイ
    5000年前 長江文明 神獣人面文様
    四川省成都 三星堆遺跡
    『人は死ぬとまず目に力がなくなる。古代の人々はその目の不思議な力に畏敬の念を抱いた。目は命の源泉であり、人間の命の窓だった。生命の再生と循環を司る目は、森の心の窓でもあった。』
    目から 突然 森に飛躍するところが、安田喜憲らしい。

    次は 蛇を テーマにして 語る。
    蛇巫女 そして 蛇とのまぐあい。
    日本書紀 モモソヒメとバチカン博物館の蛇巫

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    2013年11月18日
  • 龍の文明・太陽の文明

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    6000年前の遼寧省や内モンゴルで発展した紅山文化の遺跡から猪龍がいくつも発見されており、龍は畑作牧畜民の文化として猪や馬をモデルにして誕生したと考えられる。アジアモンスーンが南へ後退して乾燥したため、紅山文化は5000年前から衰退しはじめ、4000年前に完全に崩壊した。

    一方、長江中流域では太陽と鳥が信仰されていた。遺跡は5000年前から城壁が大型化して人口が増加しており、玉や龍の信仰が顕著になってくる。4000年前になると、中原起源の三足土器が出現している。気候の寒冷・乾燥期に、北方の人々が南下したことが推測できる。

    日本列島への稲の伝搬は、稲のDNAの研究からは東シナ海を越えて直接九

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    2018年10月31日
  • 地球文明の寿命 人類はいつまで「発展」を享受できるか

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    対談本から得られるものは、ざっくばらんな意見や感想、大きなイメージや概念、大胆な仮説や問題提起といったものだろう。ただ、最終章の論議はあまり噛み合っていない。

    俯瞰することの重要性、要素還元主義への批判。ストック型文明とフロー型の文明。人権・民主主義・市場主義への批判、マルクス思想の擁護。

    ・インド洋とアラビア海の深海底コアの花粉分析によると、90万年前以降にヒマラヤを境にして東の湿潤気候、西の乾燥気候が確立する。これ以降、10万年周期で氷期・間氷期を繰り返すようになる。
    ・インドヨーロッパ語族も漢民族も、もともとは牧畜民。

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    2018年10月31日
  • 山は市場原理主義と闘っている―森を守る文明と壊す文明との対立

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    不景気になると農業や林業が脚光を浴びるとはよく言われますが、本来人間が担うべき自然維持の活動は経済に従って行っていればよいものなのでしょうか。

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    2010年06月30日
  • 龍の文明・太陽の文明

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     中国に起こった太陽の文明と龍の文明の対立と、それが日本に及ぼした影響。とりあえず、太陽の文明は森の文明であって、水を重視している。龍の文明は牧畜の文明であって、覇権主義だ。日本は太陽の文明に属している。日本の王権は、龍ではなく、いろいろありながらも太陽の文明を選んだって事はわかった。
     というわけで、読み物としての魅力はないが、研究書としてはわかりやすかったのではないかと。新書の性格上どうかとも思うが。

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    2009年10月04日
  • 地球文明の寿命 人類はいつまで「発展」を享受できるか

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    ストック依存型文明とフロー依存型文明
    ストック依存型とは化石燃料などを用いて発展させる文明の形態。
    フロー依存型とは自然のエネルギーの流れの中で生活を維持すること。
    たとえば江戸時代。
    このやり方では10億人くらいの人間しか維持できないとも。
    欲望を抑制する精神改革が必要だと。
    そもそも人間が長く生存することにどんな意味があるのだろうか?

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    2009年10月04日