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森は洋の東西を問わず、人類の命脈だった。縄文以来、日本人は森を崇め「森の文化」を継承してきた。しかし現代文明は次々と森を破壊し、ついに、地球環境を破壊寸前までおとしめた。人類は、いつから森の神々への畏敬の念を失い、森を支配しはじめたのか? その結果、人類を襲ったものは何だったのか? 「環境考古学」の確立者である著者が、古代の気候変動のデータをもとに、自然環境と文明興亡の深遠なる関係を解き明かす。
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Posted by ブクログ
環境考古学者の著者が神話や文明を地層に含まれた樹木の花粉から紐解いていく。森の力のこと...etc いやーーすごい!勉強になった!
本の編集は うまいなぁ。 青森県 三内丸山遺跡から発見された目が大きな縄文土偶。 なぜ目が大きいのか? シリアで、大地母神イシュタルの像 ギリシャ神話からローマ時代へのメドゥーサ。 巨像モアイ 5000年前 長江文明 神獣人面文様 四川省成都 三星堆遺跡 『人は死ぬとまず目に力がなくなる。古代の人々...続きを読むはその目の不思議な力に畏敬の念を抱いた。目は命の源泉であり、人間の命の窓だった。生命の再生と循環を司る目は、森の心の窓でもあった。』 目から 突然 森に飛躍するところが、安田喜憲らしい。 次は 蛇を テーマにして 語る。 蛇巫女 そして 蛇とのまぐあい。 日本書紀 モモソヒメとバチカン博物館の蛇巫女。 常陸国風土記 ヌカビコとヌカビメ。 しめ縄が蛇のまぐあっている姿だと言う。 ツノのあるヘビ。 ヘビは 農耕文化に深い関係がある。 森がなくなることで文明が衰退する。 そういう歴史が繰り返された。 温暖化時期に 旱魃と風水害 がおこった。 最澄と空海は 温暖化時期に生きていた。 人間が生きること。それは森を破壊することである。 砂漠で キリスト教が生まれ 森で 仏教がうまれた。森は基本的には 多神教である。 なぜ 神道と仏教が融合できるのか? そこは 森の民だからだ。 『こだわり』と『いいとこどり』の文化 環境破壊の時代に 森の心を持って立ち向かうことが 大切なのかもしれない。 と思うほど、安田喜憲のアジテーションが効いている。
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