蜂須賀敬明のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
蜂須賀敬明『皿の上のジャンボリー 下』双葉文庫。
前代未聞の餃子大河ロマン冒険小説。
いつの間にか、物語の主人公はグンゾーからウンジャ、ジンペー、タミオ、六浦、九鬼へとシフトしていく。いや、最初から物語の主人公は餃子だったのだ。
そして、グンゾーの生命を救った究極の餃子の謎には触れられること無く物語は完結し、物足りなさを感じる。
太平洋戦争後、グンゾーの仲間たちは散り散りながら日本に渡り、それぞれが究極の餃子を目指して、餃子屋を開く。
ウンジャとジンペーが開いた町中華の来香園、グンゾーの餃子のレシピが書かれた手帳を手に入れた六浦の開いたチェーン店のミロク亭、九鬼が開いたシベリア食堂 -
Posted by ブクログ
長いこと読んでみたいと思っていたためハードルが上がった状態で読み始めた。どちらかというとカジュアルにファンタジーを読みたい層向けで、横浜のことについて少しでも知っている人には内輪ネタ盛りだくさんで楽しめると思った。(特に各キャラの設定など。)逆に全く知らないと疎外感があるかも。
横浜市の中の各区に土地神がいて、彼らが大戦争という名のもと争うというのが大筋だが、勝ち負けとか話自体の展開はシンプルなので、各キャラの絡み合いなど群像劇を楽しむような物語。
私も横浜出身だが、各キャラのイメージが、筆者が設定したものとだいたい似ていてそこがちょっとクスッときたポイント。