西山隆行のレビュー一覧
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ネタバレトランプ大統領の誕生は、米国における白人のマイノリティ転落に対する恐怖(白人によるアイデンティティ・ポリティクスの行使)、急速なグローバル化やインターネットの登場による中間層の没落(豊かだったものが貧しくなったという感覚、インタネットの登場による生活様式の共有への不信)といったより大きな問題を表象しているに過ぎない。こうした社会の流れや急速な変動への揺り戻し、(移民に対して非同化政策を採ったことに起因する)共有できる敵を常に必要とする従来のアメリカン・ウェイという観点から、トランプ政権が徹底して自国第一主義に走ることは当然の予想である。政治的正当性への不信も含めた民主主義の劣化、享楽化(ポスト
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Posted by ブクログ
はた目から見ると問題だらけな人物なのにどうして共和党の大統領候補としてトランプ氏が支持されているのか。その疑問を解くための一助としてこの本を選んでみた。
タイトル通りアメリカは移民によって立国され、移民が生み出す安価な労働力と、その上昇志向によって国力を向上させてきた。ところが、かつて欧州の体制から逃避してきた人々や、その後連れてこられた黒人奴隷という従来のスタイルに加え、実に様々な人種・民族が様々な思惑で移民を繰り返してきたため、収集がつかなくなっているのである。
移民は市民権をとるために忠誠を示さなくてはならず、軍人となって最前線で戦うことも多かった。今もそれはあるようである。その一 -
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アメリカ大統領って、世界で最も強大な権限を持つ存在だと思い込んでいたけれど、実際は議会や州政府との関係に縛られ、思うように動けないことも多いと知って驚いた。
映画やニュースでは圧倒的なリーダー像ばかり目にしていたので、現実とのギャップがとても新鮮。
これまで大統領選挙やハリウッド映画の中で描かれる姿をエンタメとして勝手に楽しんでいたけれど、この本を読んでからは見方がだいぶ変わりそう。
「大統領令」や「連邦制」といった制度の仕組みを丁寧に解説していて、政治の舞台裏を覗くような面白さがあった。
権力の制約があるからこそ民主主義が成り立つという視点は印象的で、単なる人物像ではなく制度