松本仁一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
以前読んだ、松本仁一氏の「アフリカ・レポート」が面白かったので、同氏の他作品の中から選んだ。
カラシニコフ(別名AK47)とは1947年ロシア人のカラシニコフ氏が開発した自動小銃の傑作であり、その信頼性や耐久性、安価さから現在に至るまで現役としてアフリカや中南米等で使用されている。
本書はこのカラシニコフという銃を縦糸にして、それが使用されている現代のアフリカ(?)や中南米・アジア(?)の国々、そこに生きている人々の状況がレポートされている。
アフリカ諸国での混迷ぶり、そこに生きる人たちの悲惨さが?では描かれている。強欲で無能な政治家たち、救いようのない貧困、拉致による少年兵へのリクルート、日常的な強奪やレイプ等々、これはもう僕ら日本人の想像を絶する。
一方の?は、指導者に統治能力が欠如してるわけでは決してないにも関わらず、その地理的事情から混迷を深めているコロンビア。国家という概念が根付きにくく、遠く植民地時代にその原因が見られるアフガニスタンやイラク等についてのレポートである。
国家としてまとまることの難しさ、そこに生きる人々の苦難の数々・・・。平和馴れ(ボケ)している僕たちにとっては感じることの多い作品だと思う。 -
Posted by ブクログ
出だしから、ちょっとショッキングな内容で読ませる。
カラシニコフ設計者のインタビューもなかなか。技術者としては、気持ちがわからんでも無い。自分なりの理由やモチベーションがあって、作ったものであり、それについての誇りもある。優れた道具であるが、あちこちで不幸を引き起こしてもいることについては、実はやっぱり気になっている。でも、やっぱり自分の作った物に対する愛情があって....この本にはそれほど出てこないけど、自分の中に葛藤はあるんだと思う。
紛争地域でのルポはなかなか興味深い。でも、じゃあODAとかどうやっていけば良いのかという部分への突っ込みは物足りないかな。 -
Posted by ブクログ
面白い。
大体が、30年くらい前の、中東、アフリカの紛争地の最前線に飛び込んだルポ。そこで食ったものを描写するコオでむっちゃ日常感というか現実感というか生活感というか。
そういうものを感じさせてくれる。
ただ、メインは、そこにある戦場。不条理。
その時に世話になった現地の人たちにどんどんと連絡が取れなくなる。
文章も、乾いた感じだが読みやすくて良かった。
紛争が治らないのは、国が武力、暴力をコントロールできないから。
世界最悪の大量破壊兵器、AK-47がこんなに大量に世界中に出回ったのは、バカな計画経済で大量に作って、代金側にに莫大な数を世界中にばらまいたから。
それを、国家機関が管理できなかったから。
しかもその銃が、最高に性能がいい。
ため息しかない。
それが、世界の現実だ。
コントロールされない暴力。
見事に描いていると思う。
が。
突然、新興国家ゆえ、万系一世というストーリーは不要とか、無秩序な、人民不要の君主社会を日本の戦国時代に例えたりとか、流れに関係なく変な主張をぶっ込んで来るなあ、と思って著者紹介を見たら。
旭日社章の新聞社の関係者だった。
興ざめ。 -
Posted by ブクログ
『謎の独立国家 ソマリランド』を読んで、以前から興味はあったものの未読だった『カラシニコフ』に手をつける。二巻本の一。
旧ソ連製自動小銃 AK47 (Automatic Kalashnikova 47年式)は、アサルトライフルとして十分な威力を持つ一方で、故障し難く、安価なため、現代に至るも各国の軍隊で使われ続けている傑作だ。しかし、あまりの扱い易さから子供から犯罪者まで誰にでも使えて、特にソ連崩壊後は大量の AK47 が不正に大量輸出されたため、地域の治安を乱す要因にもなっている。
そんな自動小銃の歴史と現在を紹介しつつ、設計者カラシニコフへのインタビューを交えたルポタージュ。ソマリアをはじめとする「失敗した国家」のルポは、出版当時はおそらく衝撃的だっただろうし、その衝撃は今読んでも十分に伝わってくるのだが、ちょっと読む時期を逸っしてしまった感じ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ私たち日本人の多くは「国家」という概念を違和感なく受け入れている。
そこには同じような顔をして同じ言葉を話す人間が住んでいる。国家には「中央」があり、そこから「地方」を通じて「辺境」まで、色の濃淡の同心円でイメージされる。大和国家でいえば、色濃い円の中心が近畿にあり、そこから始まる同心円が地方に及び、やがて東北や九州まで端々まで行き渡る。そうした国家形成の過程を、私たちはほとんど当然のように理解してしまう。そして自分はその同心円の外ではなく、内部のどこかに位置すると思っている。
しかしアフガニスタンは違う。同心円が三つも四つも、それ以上もあり、それぞれの円の中心が異なるのだ。そうした異質の同心円同士をひとくくりにして、国家を形成しようとしている。同心円の中心―国民意識の核―になるものがないかぎり、それは限りなく困難な作業なのである。p245
【文庫本へのあとがき】p291
アフガニスタン、イラクの「複数同心円国家群」。その混乱は収束の兆しさえありません。ただソマリランド共和国が、国際社会の認知がないにもかかわらず、まだ持ちこたえている。それがわずかな救いです。
国家とはいったい何なのか。「国民に安全な生活すら提供できない国家」は、これからどうなっていくか。激しく揺れ動く状況を、これからも見つめていくつもりです。 -
Posted by ブクログ
前巻がAKに焦点を当てたルポだとすれば、今回は、その広がりを記したもの。
貧しさの中にAKの姿あり。それが悲惨なことだと言う言葉は、安全が約束されている日本にいる以上戯言にもならない。
貧しさ故か、国家というものがうまくその機能を果たせないがために、人々はAKでそれを補う。彼らにとってそれは、生活の一部になっている。僕らが、子供の時から携帯電話を持っているのと同じように、そこにいる人たちは、子供の時からAKに慣れ親しんでいる。それの善し悪し云々よりもまず、そういった現状がある。
それを、「あった」と言えるには、どうしたらいいのか。世界はまだまだ、問題だらけ。 -
Posted by ブクログ
1を読んだので、こちらも引き続き。
読み物としては、1の方が面白かったかなと思います。1の方が具体的な人々が多く出てくるので。
途中、盛り上がりに欠けるところもあり、ほとんど文字を追ってるだけ、みたいな状態になってしまいました・・・。
そんな中でも、印象に残ったのは、「AK密造の村」と「拡散する国家」。
AK密造の村は、文字通り、AKのコピーを密造しまくっている村のことなんですが、そういうことが村ぐるみで成り立っちゃうのがすごい。
拡散する国家の章を読んで、ヨーロッパやアメリカは世界中を引っ掻き回してるんだなぁとしみじみ思いました。
まぁ、悪名高い日本も、アジアを引っ掻き回していると言われたら反論できませんけど・・・(^^;;
引っ掻き回しておいて、自分たちは先進国で多くの場合、安全の欲求は満たされて生きていられるということについて、改めて考えさせられました。
そして、1,2巻を通して出てくるカラシニコフ氏。氏の好々爺ぶりがまたニクい。
このおじいちゃんは、こんな世界を想像していなかったんだろうなぁ。
読みながら、一度も手にとったことのないカラシニコフ銃の重みと、レバーをスライドしたときのガチャリという金属音が常に頭の中をよぎっていました。 -
Posted by ブクログ
以前読んだ、松本仁一氏の「アフリカ・レポート」が面白かったので、同氏の他作品の中から選んだ。
カラシニコフ(別名AK47)とは1947年ロシア人のカラシニコフ氏が開発した自動小銃の傑作であり、その信頼性や耐久性、安価さから現在に至るまで現役としてアフリカや中南米等で使用されている。
本書はこのカラシニコフという銃を縦糸にして、それが使用されている現代のアフリカ(?)や中南米・アジア(?)の国々、そこに生きている人々の状況がレポートされている。
アフリカ諸国での混迷ぶり、そこに生きる人たちの悲惨さが?では描かれている。強欲で無能な政治家たち、救いようのない貧困、拉致による少年兵へのリクルート、日常的な強奪やレイプ等々、これはもう僕ら日本人の想像を絶する。
一方の?は、指導者に統治能力が欠如してるわけでは決してないにも関わらず、その地理的事情から混迷を深めているコロンビア。国家という概念が根付きにくく、遠く植民地時代にその原因が見られるアフガニスタンやイラク等についてのレポートである。
国家としてまとまることの難しさ、そこに生きる人々の苦難の数々・・・。平和馴れ(ボケ)している僕たちにとっては感じることの多い作品だと思う。 -
Posted by ブクログ
ロシアではとっても有名な「カラシニコフ」氏。
私は全然知らなかった。
自分の祖国を守る為にAKを開発したのに、それが世界に大量に
出回ってて、人を殺しあう最大の武器にまで発展してる。
最初はなんてやつだって思ったけど、
最低なのはやっぱり武器を密輸したりするやつらだな。
銃のある国はやっぱり銃で簡単に倒れるんだな。
ちゃんと国が警察や司法、教育をきちんとしないとね。
国家にも失敗したものもいまだに多くて、
そこの政府に日本がODAをそのまま流してるみたいでそこは
きちんとしないとって思った。
なんだか多くのことを学べた本だったので、2もよもうと思う。
日本ってなんだか好きじゃなかったんだけど、
WW?以降戦争してない数少ない国だし、武器の輸出はしないし、
銃も所持してないし、そういう点では本当に安全で
素敵な国だと実感。