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カラシニコフを切り口に、国家とは、武力とは何かを考える。南米、アフガニスタン、イラクなどを舞台に、アメリカをはじめとする大国のエゴと、それが引き起こす諸問題を報告。パキスタン北部にある銃密造の村ダラのルポも収録する。
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Posted by ブクログ
途上国、特に最貧国に位置付けられる国が、自国を統治できない(しない、も含む)様を、カラシニコフを切り口にとても分かりやすく描写していると思う。good!
第I巻がアフリカを中心にした取材を元にまとめられているのに対して、この第II巻はアフリカ以外で起きている「カラシニコフ」を巡る「事例」が取り上げられています。 具体的には、南米コロンビア、パキスタン、中国の武器商人、イラク、などです。銃の裏にはコカインなり石油なりの大きな利権があることが分かりま...続きを読むす。 第I巻の方が迫力がありますが、ベテラン新聞記者が書いたものだけあって、読みやすくきちんと事実が伝わる文章と丁寧な取材は読む価値があると思わせます。
昨年のパリ同時多発テロをはじめ、テロや紛争の現場で見ないことはないカラシニコフAK-47。いまから70年近くも前に開発された小さな大量破壊兵器は、いまだに多くの命を奪い続ける。 誰もが扱える銃の開発は、特定の武民に争いが限定されていた過去を葬り、有象無象な戦いの時代をもたらす。革新的な発明だ。そう...続きを読むしたカラシニコフを取り巻く世界を詳細に描く。 しかし、これまでの秩序を破壊し、紛争を招き、武器を供与し、DDRを行うという、欧米諸国によるマッチポンプにげんなりする。どうしたら、より良い状態に向かっていけるのだろうか。
1に引き続き、カラシニコフが設計したAKが世界にどう広がり、紛争、戦争に用いられているかを活写する優れたドキュメンタリー。
冷戦後世界に溢れたカラシニコフを扱った優れたルポルタージュ。?では、アフリカ大陸以外を中心にして、警察力と治安がテーマとして描かれている。
全てを銃(カラシニコフ)に帰するのはちょっと難しいかなという感じだが、色々ときちんと取材されている印象を受けた。
前巻がAKに焦点を当てたルポだとすれば、今回は、その広がりを記したもの。 貧しさの中にAKの姿あり。それが悲惨なことだと言う言葉は、安全が約束されている日本にいる以上戯言にもならない。 貧しさ故か、国家というものがうまくその機能を果たせないがために、人々はAKでそれを補う。彼らにとってそれは...続きを読む、生活の一部になっている。僕らが、子供の時から携帯電話を持っているのと同じように、そこにいる人たちは、子供の時からAKに慣れ親しんでいる。それの善し悪し云々よりもまず、そういった現状がある。 それを、「あった」と言えるには、どうしたらいいのか。世界はまだまだ、問題だらけ。
1を読んだので、こちらも引き続き。 読み物としては、1の方が面白かったかなと思います。1の方が具体的な人々が多く出てくるので。 途中、盛り上がりに欠けるところもあり、ほとんど文字を追ってるだけ、みたいな状態になってしまいました・・・。 そんな中でも、印象に残ったのは、「AK密造の村」と「拡散する国...続きを読む家」。 AK密造の村は、文字通り、AKのコピーを密造しまくっている村のことなんですが、そういうことが村ぐるみで成り立っちゃうのがすごい。 拡散する国家の章を読んで、ヨーロッパやアメリカは世界中を引っ掻き回してるんだなぁとしみじみ思いました。 まぁ、悪名高い日本も、アジアを引っ掻き回していると言われたら反論できませんけど・・・(^^;; 引っ掻き回しておいて、自分たちは先進国で多くの場合、安全の欲求は満たされて生きていられるということについて、改めて考えさせられました。 そして、1,2巻を通して出てくるカラシニコフ氏。氏の好々爺ぶりがまたニクい。 このおじいちゃんは、こんな世界を想像していなかったんだろうなぁ。 読みながら、一度も手にとったことのないカラシニコフ銃の重みと、レバーをスライドしたときのガチャリという金属音が常に頭の中をよぎっていました。
以前読んだ、松本仁一氏の「アフリカ・レポート」が面白かったので、同氏の他作品の中から選んだ。 カラシニコフ(別名AK47)とは1947年ロシア人のカラシニコフ氏が開発した自動小銃の傑作であり、その信頼性や耐久性、安価さから現在に至るまで現役としてアフリカや中南米等で使用されている。 本書はこのカ...続きを読むラシニコフという銃を縦糸にして、それが使用されている現代のアフリカ(?)や中南米・アジア(?)の国々、そこに生きている人々の状況がレポートされている。 アフリカ諸国での混迷ぶり、そこに生きる人たちの悲惨さが?では描かれている。強欲で無能な政治家たち、救いようのない貧困、拉致による少年兵へのリクルート、日常的な強奪やレイプ等々、これはもう僕ら日本人の想像を絶する。 一方の?は、指導者に統治能力が欠如してるわけでは決してないにも関わらず、その地理的事情から混迷を深めているコロンビア。国家という概念が根付きにくく、遠く植民地時代にその原因が見られるアフガニスタンやイラク等についてのレポートである。 国家としてまとまることの難しさ、そこに生きる人々の苦難の数々・・・。平和馴れ(ボケ)している僕たちにとっては感じることの多い作品だと思う。
Iの方が良かったかなと思う。 もうちょっと掘り下げてほしかったかな。でも、興味深い内容ではあります。
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