真園めぐみのレビュー一覧
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ネタバレ土地神や精霊たちと共存する隠れ里、遠谷(おちだに)生まれの真人と颯。
各地で里秘伝の薬を売る行商人だが、年に一度春の祭りに2人は帰郷する。
ところが、突然村が武士の集団が襲われる。
彼らは聖域を穢し、神社から御神刀を奪い、土地神を切り捨てて去って行った。
武士の集団に連れ去られた颯を追って、真人は鎌倉へ向かう。
閉鎖的な里に外から入ってきた真人の父と颯の母、そのため、幼い頃から疎外感を感じて生きてきた2人。
他人とは違う力を持ち、それでも里を助けたい真人と、里から離れたい颯。
そんな2人が北条氏と比企氏の権力争いに巻き込まれていく。
さまざまな精霊たち、土地神、堕神、凝に取り憑かれた地怪。御 -
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Posted by ブクログ
石に宿る精霊の描き方が絶妙。
持ち主の気によって、竜卵石に精霊が宿るという設定が、玉妖に生き物と無機質な物との狭間のような独特な雰囲気を与えている。
世界観が魅力的という点をのぞくと、書きっぷりは物足りないというか、すごく味がある!という感じでもないけど
新人賞を受賞しての書籍化なので、今後に期待したいです。
世界観がとても好きなので、続きを読みたい気もするけど
安易にシリーズ化させて、話が劣化するのも嫌なので…
続編を出すとしても、短編なり、違う主人公にするなりして、違う方向からこの世界にスポットを当ててほしいなぁ。
応援の気持ちも込めて★4つ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上巻が気になるところで終わったので、ドキドキしながら手に取る、けど。え?そこから?というような過去が語られていく。
颯の母の幼少期から、颯と真人の両親と闇に呑まれてく小糸。
時房と御神刀の出逢い。
鎌倉は頼朝か亡くなり、頼家の時代となるが、比企家と北条の対立が表面化して、頼家と政子の溝が深くなっていく。
そんな中、御所に物の怪が。
過去の因縁とか、凝や流れ神の真実、和魂と荒魂の秘密、盛り盛りでバタバタな展開についていくのがやっと。いくつかのエピソードは削れたのではとつい思う。
白いもやの中、佇む青い髪。金色に輝く金位の朧月。舞い散る桃の花。
話も絵も映像むきなのかも。
真人の真っ直ぐさに、颯 -
Posted by ブクログ
綺麗な石と精霊と風景がいっぱい出てくるお話。
しかしうーん。好みとは少し違った。
何より文章が合わなかったかな。
「〜だが、〜」という構造の文を多用している割に、前の文と後の文は必ずしも相反していないように思うし、そもそも一文に繋げる必要を感じないものがままある。
あまり関係ない文章を「だが」「だが」とつなげていくので、文のフォーカスがずれて、結局何が言いたいかよくわからなくなっている。
こうした文に象徴されるように、ストーリーの各シーンや時系列も、お互いの関係性が整理されないままに繋げられていて、単純なお話のようなのに何がどうなったか今ひとつ追えない。
おそらくキャラクターもそう。それぞ