ブライアン・フェイガンのレビュー一覧

  • 若い読者のための考古学史
    これは、かなり面白かった。発掘者が、遺跡を見つけ、過去の歴史を明らかにしていく、興奮が手に取るように伝わってくる。

    ツタンカーメン王の話は、ドキドキした。現場を開けるときの、待ちきれない思いがたまらない。あるいは、ラスコーの壁画を見つけた、牛だよ!牛!という驚きに満ちた声。

    冒険とは、こんな気持...続きを読む
  • 若い読者のための考古学史
    文章の格調が高いにもかかわらず、読みやすく、期待以上の内容だった。考古学が想像したよりも歴史が浅いことにまず驚く 。
    そもそも歴史が学問として成り立ったのが最近なのだ。

    歴史の教科書で当たり前のように書かれていることは、先人たちの大きな努力なくして、成立しないことを実感した。

    特に好きなのは放射...続きを読む
  • 歴史を変えた気候大変動
    歴史変動や人口動態を踏まえない歴史の叙述はカスだ。太古の気候を正確に把握するのは難しいし、気候変動が歴史的事象の直接的かつ主要な原因だったというのも短絡的に過ぎるが、無視して通ることは出来まい。

    今は間氷期(氷河期と氷河期の間)であること、16世紀は全世界的に寒冷であったこと、1960年代は氷河期...続きを読む
  • 古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史
    邦題には「古代文明」とありますが、内容は1万5000年前の最終氷期末期から現在までの気候と人類の歴史といった、より壮大な内容です。著者は人類学者なので、気候変動に対する人類の対応(衰退や移動を含む)の方に視点が置かれています。

    氷期から後氷期に移行した際に大型動物が消えたために植物性食料に依存する...続きを読む
  • 若い読者のための考古学史
    現在進行形で進歩し続けている、考古学という学問。
    単純にどのような発見がなされていったか、という側面だけでも興味深いが、
    考古学の手法自体が進化していく様はかなり面白い。
    盗掘まがいの行為による金銭目的から過去を読み解く作業へ、
    粗野で単純な採掘からテクノロジーを駆使した非破壊な調査へ。

    旧約聖書...続きを読む
  • 古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史
    2万年の昔から数えれば、一番人間を殺してきたのは気候かもしれない。
    メソポタミアも、シュメールも、アッカドも、ミュケナイも、ヒッタイトも、ケルトも、ローマも、マヤもインカも。
    全ての過去の文明は気候にもてあそばれ、滅ぼされたといっても過言ではない。
    干ばつや寒冷化による生活の破壊は一地域の飢餓にとど...続きを読む
  • 歴史を変えた気候大変動
    小氷期の暮らしぶりが詳細にまとめられている。内容はヨーロッパが主体で、数年ごとの気候変動がNAO振動で説明されている。

    北大西洋振動(NAO)は、アゾレス諸島上空の強い高気圧と、アイスランド上空の低気圧の間で繰り返す変動で、海面水温の変化が主な要因。NAO指数が高いときは西風が吹いて大西洋の海面の...続きを読む
  • 古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史
    古代文明に大いに影響を与えた気候変動の様子がとてもわかりやすく書かれている。単なる歴史としても、古代の様子を明らかにした技術解説としても、昔々の物語としても読めて面白い。
    ネイティブ・アメリカンの口承史たる「一万年の旅路」にあった、ベーリング海横断のくだりがどうも腑に落ちなかったが、氷河期には海面降...続きを読む
  • 古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史
     人類と気候の関係を、主に1万年以上前のいわゆる原始時代から紀元後1200年あたりまでの古代文明と呼ばれる文明が栄えた時代を通して考察している。気候という跡の残りにくいものを対象としているため、かすかな形跡から想像力豊かに何が起きたのかをシミュレーションしている。気候の変化に対する防御策として中央集...続きを読む
  • 歴史を変えた気候大変動
     中世から近世までのヨーロッパにおける歴史上の出来事に対して、気候変動が与えた事実を一つ一つほりさげている。やや冗長な感もあるが、そのことがかえって、当時の悲劇が克明に浮き上がってくる。高校では世界史を履修したが、当然のことながら、世界史の出来事と気候変動の関連など教わるはずもなく。新鮮さを感じると...続きを読む
  • 古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史
    全世界で温暖化・寒冷化・旱魃・洪水などが同じように起きるわけでもないし、昔からちゃんと気候を記録してきたわけでもないので、どうしても推測になる所が大きいのはやはり難点。

    要約
    温暖・湿潤→人口増→文明発展→旱魃→(短期的であれば技術革新で克服)/(長期になると文明崩壊)


    BC2000年頃のメ...続きを読む
  • 古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史
    気候の変動が文明の隆盛に与える影響を、実際に旧大陸と新大陸の各地の文明が歩んだ道を追いかけながら考察する本。地球の気候が移ろいやすいこと、そして文明は適切な環境なくしては存在しえないことがよくわかる。気象学的な知識をある程度前提としているので、予備知識のない人には読み通すのは辛いかもしれないが、興味...続きを読む
  • 歴史を変えた気候大変動
    小氷期を中心に、気候変動と人類史の関わりを考古学者が論じた本。気候決定論を慎重に避けながらも、歴史上の大事件の背景に気候の影響が無視できない力を与えたことを示唆する。
  • 歴史を変えた気候大変動
    タイトルだけ見れば、歴史の動きの影には気候の大きな変動があったのだ、という主張が展開されている本なのだろうという感があるのだが、読んでみるとそうでもない。むしろ、たびたび触れられているように、著者は環境決定論、つまり環境がすべての変化を説明しうる、という論点には立っていない。気候は歴史や文化に変化を...続きを読む
  • 古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史
    近年、地球温暖化が叫ばれ、確かに毎年、異常気象が発生し、我々の肌で直接感じられるまでになってしまった。その一方で、実は、温暖化に対する科学的根拠は十分に得られておらず、むしろ長いスパンで考えると実は地球は寒冷化に向かっているとの主張も存在する。

    いずれの意見が正しいか、はっきりと結論づけるのは難し...続きを読む
  • 古代文明と気候大変動 人類の運命を変えた二万年史
     評価の高い本書だが、通して読んでいるとやや事象の羅列的な感じがして、「人類の運命」というほどの大テーマは今一つ伝わらないが、最終氷河期に、ベーリング陸橋から人類がユーラシアから北米大陸に渡った話や、黒海洪水説の辺りは、想像力を刺激された。
     ただ、人間の営みは気候変動によって巨大な影響を受ける、と...続きを読む