萩原雅之のレビュー一覧
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伝統的な調査会社は、調査対象の匿名化やプロモーション活動との分離を定めた「マーケティング・リサーチ綱領」に縛られ、リサーチの厳格化の方向に突き進んだ結果、「生活者を理解し、ソリューションを提供する」という本来の目的から乖離し、調査の目的化が進行した。
一方、webテクノロジーの進化やソーシャルメディアの台頭等により、従来はリサーチにより集めなければ入手できなかった情報が、自動的に吐き出され、「集まる」ようになってきた。
こうした時代背景を受け、従来の調査会社の枠を超えたところから、調査会社と競合するサービスが提供され始めた。象徴的なのが、Cookpad。マーケティングリサーチと商品プロモー -
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現代のマーケティングリサーチにおいて,新しい消費者理解の技術が必要である.
・データの集計だけでなく,蓄積されたデータの検証
・集団の特性を数字で定量的に理解するだけではなく,一人の人間のリアリティを大切にする
・時系列での変化を見るなら同じ個人や集団からデータを収集できないか考える
・リアルタイム性が高いほど情報の価値は高まる
・どう思ったかではなく何が起こったかを重視する
・人と人,人と商品のつながりもデータとして扱う
パートナーとしての消費者:消費者と会話するためのオンラインコミュニティの形成.
消費者の言葉の分析:Blog,twitter等.
★現時点ではPCを媒介としたテキストベ -
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マーケティング3.0を意識したマーケティングリサーチ本です。
企業は常に顧客のニーズに答えたいし、常に売上を意識した戦略をたてたいと考えているけれども、ターゲットとなる顧客層、実際商品を買ってくれている顧客とはどのような人でしょうか。
それを知るためにマーケターと呼ばれる人たちは様々な方法をとってきました。従来はアンケートや利用者を募ったミーティング等が主流でしたが、ネットの発達により流れが変化してきました。特にTwitterやFacebookのようなWebサービスなど、ネットへの書き込む敷居を下げたサービスだけでなく、ライフログをネット上に放出するようになりました。気軽に投稿できるアプリや文 -
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ソーシャルメディアやテクノロジーの発展により、これからのリサーチがどうなっていくか、について書かれた本。読んでいてワクワクした。
マーケティングリサーチというタイトルだけに、消費者の心がどうだったのかについて深く入ってこうとする姿勢を感じた。そして、自分が興味を感じていたアクセス解析は、マーケティングリサーチの一つだったと気づかせてくれた。
これからは大量のデータ、テキストマイニングや解析、ユーザーからの投稿のクラスタリングなど定量的なものをいかに統計的に処理するか、それだけでなく定性的な、例えばユーザー自身も気づいていないインサイトをいかに分析するか、その両面が大事。
きっとこれからは -
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リサーチャーが語る、ソーシャルメディア時代のマーケティングリサーチのこれからについて示唆的な一冊。
仕事柄、どんぴしゃな内容だったわけですが、とても勉強になりました。
うっすらと、ばらばらに感じたり疑問に思ってきたことを体系化・整理化してもらえて、頭がすっきりした印象。
ask から listen へ。
「集める」から「集まる」へ。
「アナリシス」から「シンセシス」へ。
「これまでの話」から「これからの話」へ。
ソーシャルメディアがいろいろな、今まで知りたくても知れなかったことを、
より自然に、より消費者側の能動的で偽りのない姿を、
救い上げられるように炙り出してくれたってわけです。
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Web上に大量の情報が集まるようになった昨今、マーケティングもこれを活用する次世代型に移っていくと主張し、現時点における動向を綴った本。
全体的な趨勢と具体的事例が簡素にまとめられており、今後のメガトレンドをさっと把握する上で有用。
以下概要:
顧客が求める価値の多様化が進む中で重要になるのは、各々の顧客集団に対するインサイト、すなわち①データでは見えてこない真実や、②心の奥底に存在する感情ニーズのうち、③ビジネスを成長させる可能性を秘めているもの、である。
インサイトを知るには、顧客の生活や購買活動を、ありのままに観察し、アブダクションから着想を得る必要がある(顧客自身、自分が欲しい -
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現在のマーケティングに対する示唆に富む本です。
従来の調査というものは基本的に調査対象と販売対象をセパレートし、あくまでも市場を箱庭のように再現することが発想の根底にある。
その中で、さまざまな調査を行うわけだが、消費者のワードにならないことや、まったく気がついていないことは見出しにくいという課題があった。
また、従来のマスマーケティングが効かなくなってきた今日、各企業はそれぞれの商品・ブランドとエンゲージしてくれる顧客の塊を探しており、その顧客の声をいかにきいて、製品・サービスに反映するかということを模索している。
ゆえ、調査する対象は平均的な層ではなく、特定の層によっていくことがおきる。
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Posted by ブクログ
代表性のある調査が困難になり、
ソーシャルメディアが拡がる中で、
「asking」から「listening」へ
シフトしながら消費者インサイトにたどりつこう、
とそんな感じだろうか。
MROCやWE Researchなどなど、
新しい調査の手法が紹介されている。
いまどきはここまできてるのかあ、と思ってしまう、
自分の情報感度の鈍さにちょっとがっかりしつつ、勉強になった。
最後に次世代を担うリサーチャーへということで、
著者からのメッセージが書かれている。
自分は次世代を担う世代に入るんだろうか?と思いながらも、
これからのリサーチ業界に不安とワクワクを感じた。 -
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ネタバレマネージャーから「ちょっと古いけど」と言葉をもらってやっとこさ読み始めた。
4、5、7章は読んだけど残りはほぼまとめだけ読んだ。
p58
ユーザー中心の経営トライアングル
ユーザーの目的
収益性
企業の目的 技術上の実現可能性
それらが完璧なハーモニーを奏でるとき、収益性(トライアングルの内側)は最大化する
・p76制約があるからこそ、コミュニケーションは活性化する
<マイスペース>自由度が高い(けどつくりっぱなし)
<Facebook>投稿FTMは制限されている(けど近況をシェアすることが楽しい)
・p198ユーティリティマ -
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